かいたひと 柳家 松乃介
 
 
呆れる程甘いパンケーキの皿の上で一番得意なダンスを踊ろう
 
 
 
 昨日在った出来事は楽しいと悲しいだった。
 テストで100点取ったけど先生に怒られて、クラスの彼奴に苛められた。
 こう一括りにしてしまえば、そう・・結局どっちだったか解らないんだ。
 でも、やっぱり悲しい日だ、最後にあった事は悲しい出来事だから。
 やっぱりこう言う時には好きな曲でダンスを踊ろう。
 ママが居ないこのリビングは、本当に広いし、何でもある。
 今の内にしたい事をやっておくのが良いな。
 今の内に真夜中の暴力シーンの目立つテレビを見よう。
 今の内にコーンフレークにコーラを掛けて食べよう。
 今の内なら何だって出来る、ここはボクの王国だ。
 今の内の王国、ボクだけの王国。
 蛇口から好きなだけ水を出して、格好良いロックバンドの曲で。
 ママの手帳に落書きしたって構わないんだ。
 ママが恋しくなったら負け、それまでの王国。
 ストローをいっぱい使って息を吸って、ありったけのシロップを掛けたパンケーキを食べて。
 ラジコンカーを走らせて、皿もコップも見事にかいくぐってテーブルの上を走り回ったって。
 ボクは平気だから、大丈夫だから。
 冷蔵庫を開けて、涼んでいるとママが帰ってきた。
 ・・これでボクの王国は終わる、ママの香水の匂いとママの不自然な足音が合図。
 でも良いと思った、又明日があるから・・それまで布団を被って待てば・・きっと直ぐだから。
 
 
 
 あとがき
 
 出来るだけ視線を近くした作品です。
 ハシゴを使って引き出しの上の皿を出して、狭い隙間で一人で遊ぶ・・
 そんな子供の頃やった様な・・やりたかった様な事を表現しようとした作品です。
 ラジコンカー、パンケーキ、ボク、ママ・・カタカナの多い作品でもありますです。
 こんな感じです。
 
 
 
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