かいたひと 柳家 松乃介
 
 
甘い果実
 
 
 月明かりが眩しくて。
 眼を細め、そっと視線を逸らした。
 軽い寒気に震えを止められずに。
 その髪を振り乱し、笑う。
 虚ろな瞳が嫌に輝いて。
 吐き気と共に来る甘い誘惑の香に。
 繰り返す既視感、最後に見た夢の痕。
 白い肌が蛇の様に巻き付いて、離れない。
 解いてしまえば、消えてしまいそうで。
 解こうとした手を離した。
 眼を離さず見詰め合い、少しだけ笑顔を見せた。
 体が熱く、喉が渇き声が出ない。
 視界が渦を巻き、花の香りが咽せる程、辺りを白く染め上げる。
 僕を・・その羽根で空へ導いて。
 夢の様な酷く倒錯した出来事に唯、惑わ為れ続けて。
 
 
 
 あとがき
 
 今迄とは違う訳の解らない感じだと思うです。
 もしかしたら一番変な話かもです。
 ちょっとHで気味の悪い話を目指したつもりです。
 シーンが浮かんだ人は直ぐに掻き消して下さい、きっと誤解です。(笑)
 こんな感じです。
 
 
 
 文章一覧に戻る