ライブレポート
                               


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2001(平成13)年12月 9日(日)
  
浪花町十六番倉庫

  
サウンド・シャッフル Vol.6

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  衝撃的なHeart of hearts初体験からちょうど一週間後。思い
 がけず、再びライブを見る機会を得た僕は、喜び勇んで会場となる十六番倉庫へ
 と足を踏み入れたのでした。

  とはいえ、実は十六番倉庫へ出かけたのはこれが初めて。加えて、アマ・バン
 のライブ・イヴェントを見るというのも、地元阿寒町での自主イヴェントを除け
 ばこれが初めてという状況。釧路の音楽シーンなんてまるで知らない僕、果たし
 てどんなことになってるんだろうと期待と不安を胸に…という感じでしたが、こ
 れが各バンドみんないい感じで楽しかったです。

  かなりうろ覚えなんですが、この日の出演バンドはかなり多く、オープニング
 のJESUS CHRISTから始まって、CRIME、アロマ、I’m Dr
 ug、DUOSONICS、花時計、トニートニーチョッパーズなど、かなりた
 くさんのバンドが出演していました。
  個人的に感じたのは、いわゆるミクスチャー系というか、とにかく疾走しまく
 る曲をガンガン演奏するというバンドがとても多かった、ということ。最近って
 こういうのが流行りなんだと認識するとともに、今回のメンツの中ではHear
 t of heartsのようなタイプのバンドはかえって浮いているのかも、
 という印象を受けました。

  この日は全部で9バンドくらい出演したと思いますが、Heart of h
 eartsが登場したのはなんとトリ、つまり一番最後でした。事前の情報では
 バンドの出演予定時刻は午後6時ごろ、とのことでしたが、イヴェントの常か、
 スケジュールが押しており(これだけ多くのバンドがいれば当然でしょう。むし
 ろ1時間の押しで済んだのなら恩の字かも…)、Heart of heart
 sの登場は午後7時ごろ。実はこの日の僕は別の用事が入っていて、この時間に
 会場を出発すれば次の用事に間に合うというギリギリの時間が午後7時。という
 わけで、普通に考えれば涙を飲んで帰るところですが、ここまで来てバンドを見
 ずに帰れるか! ということで、あとで怒られるのも構わずそのまま会場に残っ
 てバンドを見ることにしたのでした。では、以下レポートです。

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  サウンド・シャッフル6の最後を飾る、我らがHeart of heart
 s。他のバンドの演奏中も時折ステージ横に姿を見せるメンバーを見て、「おっ
 本物だ!」とひとりで喜んでいたが、ついにバンドの出演順になり、ステージに
 上がって機材の準備をするメンバーを見ていると、なんだかそれだけでちょっと
 感動。ちなみに僕は、ベースのこーじさんの真ん前というポジションに陣取って
 ライブを見ることにしたのでした。しかし、ライブ開始前になっても他のお客さ
 んはなぜか会場後方に固まっていて(あるいは壁にくっついて)、なかなか前に
 出てこない。開演前、SYUさんが客席に向かって「みなさん、前の方に来てく
 ださい」と呼びかけていたが、なかなか前には集まらない…なんで?
  ともかくバンドの準備が整い、ライブ開始。今回はど頭でオープニングSEを
 流して始まった。このSEは今回のライブで初めて披露したもののようだが、な
 んというか、日の光が遮光を差し込んでいる森林の中を駆け抜ける爽やかな風…
 というのが個人的なイメージ(陳腐な表現ですみません…)。ちょっと癒し系な
 感じのSEのラストでSYUさんの「Ladies and gentleme
 n,we are Heart of hearts!」の声が重なり、最後の
“hearts”の声が何度もリフレインしたあと、こーじさんの力強いベースか
 ら「DEAD A CRUSH」がスタートした。一応ヴォーカルも入っている
 が、どちらかというとバンド・インストに近いこの曲、ベースのクールなリフが
 カッコイイ。タイトで息の合った演奏もさすがで、まずつかみはOKといったと
 ころか。
  1分ちょっとの「DEAD A CRUSH」は、それ自体で1曲というより
 は、ライブのオープニングの小手調べといった感触の曲。終わりの一音を引っ張
 り、SYUさんのヴォーカルから一転して速いビートの「to you」がスタ
 ート。出だしの歌を終えたSYUさんは、客席に向かって「後ろ、もっと前来い
 よ!」とあおりを入れる。このライブで初めて聴く曲だが、前回のライブで見た
 Heart of heartsのイメージそのままの、速いビートでロックな
 演奏、でも曲そのものはキャッチーという、めちゃくちゃいい曲だ。曲のイント
 ロと同じように、2コーラス目が終わってからのギター・ソロでも客席をあおる
 SYUさん(でも後ろのお客さんは結局前には出てこなかったけど…)。バンド
 の演奏はとても安定していて正確。やっぱりすごいなあと思いながらノリノリで
 聴く。怒涛の勢いで飛ばしていった「to you」が終了し、客席からは大き
 な拍手が。パチパチパチ。
  SYUさんがMCを入れる。「今日はたくさんの人にいらしていただいて、ど
 うもありがとうございます。ライブをやるのが約5ヶ月ぶりということで、あま
 りライブ慣れしていないんですが…一生懸命がんばるんで、ついて来いよ!」と
 バンド全体で何度か客席をあおったあと、SYUさんがクールに「君に逢いたく
 て」と曲名をコール。カッコイイ。タイトル・コールから曲の演奏までになぜか
 ポカンと間が開いてしまったが、YOUさんのドラムから曲が始まった。この曲
 も初めて聴く曲だが、むむーこれもいい曲だ。サビの歌メロなんかもう絶品(で
 もかなりキーは高そうですが…)。曲の終盤は、Hitoshiさんのメロディ
 アスなギター・ソロが続き、ラストは“ジャラーン”でシメ(これが痺れるくら
 いにカッコイイ!)。客席からの拍手に、SYUさんは小さく「サンキュー」と
 答えてくれた。
  再びSYUさんのMC。「次の曲は新曲なんですけど、僕らは7月からずっと
 レコーディングに入っていて…。レコーディングっていうのは本当に大変なもの
 で、投げ出したくなるようなこともいろいろあって、そんな中でもたくさんの新
 曲ができました。これからやる曲は、メンバー自身もとても思い入れがあって、
 今後のHeart of heartsにも繋がっていく曲だと思うので、聴い
 てください」、そして前回のライブで披露された「BE FREE」がコールさ
 れた。おー、あの曲をもう一度聴けるのかと感動したが、よく考えたら前回のラ
 イブは一般のお客さんは入れない状況だったわけだから、多くのファンの方にと
 っては今回のライブで初めて耳にする、ということになるはず。しかし初めて聴
 いたファンも、すぐにこの曲が気に入ったはずだ。本当にいい曲。中間のブレイ
 クでベースだけになるところもクール。この曲も、もっと聴いていたいというと
 ころで終了。曲の最後をちょっと引っ張り、最後はSYUさんがジャンプするタ
 イミングに合わせて終わる…と思ったら、なんか微妙にタイミングが合わず。曲
 のあと、SYUさんも「失敗…」と言って笑っていたのがなんか面白かった。
  ここまでイケイケの曲を立て続けに演奏してきたが、次は一転してバラード・
 ナンバー「TRUE HEART」。「初めて聴く人も多いと思うんですが、聴
 いてください」との短めのMCのあとで始まった曲は、どこか春の訪れを感じさ
 せる、切ないバラード。一気に走り抜ける軽快なビート・ロック風の曲もHea
 rt of heartsの大きな魅力のひとつに違いないが、こういうじっく
 り聴かせるナンバーもばっちり。バンドの懐の大きさを感じさせてくれる。
  次の曲の前に、SYUさんは「えー、ラストの曲…」と紹介しかけたが、こー
 じさんが「まだラストじゃないよ」と慌ててSYUさんを制止、そのやり取りに
 客席からは笑いが。「あれ、そうだっけ?」と一瞬考え込むSYUさんだったが
 すぐに進行を思い出したようで、客席に向かって「失礼」とひとこと、頭を下げ
 る。「今の曲でだいぶ冷めちゃったと思うんで、テンション上げていきたいと思
 います。カモーン、YOU!」そしてYOUさんのパワフルなドラムから「Gi
 rl」が始まった。この曲も、理屈抜きでとにかく文句なしにカッコイイ曲だ。
 サビ直前の“ダッ・ダッ・ダダダッ…”というロック界の伝統的リズムを効果的
 に取り入れている箇所もいい(SYUさんが「おい、いくぞ!」とあおりを入れ
 るのが個人的に好き)。2コーラス終了後の各パートがソロを回す部分もシンプ
 ルながらよく考えられている。うーんいい曲だ。なんだかいつまでもずっと聴い
 ていたい感じだった。
  そして、次こそ本当にラストの曲。演奏に入る前、「今日は、あまり盛り上が
 ってもらえていないみたいで、すごく反省しています」とSYUさんは言ってい
 たが、この日は全体的にとても静かなお客さんが多かったから、バンドのせいで
 はないと思う。ま、それはともかく…。「最後なんで、みんなで盛り上がって、
 ひとつになれたらと思います」そしてコールされた曲は「NAKED」。最後を
 飾るにふさわしい、Heart of hearts節炸裂のナンバーだ。自分
 の中ではさっきの「Girl」と1位2位を争うくらい大好きな曲で、前回のラ
 イブでもやってくれた曲なので、やったーまた聴けると大喜び。ラストのこの曲
 でも、バンドの安定感は抜群で、ぐいぐいお客さんを引っ張っていく。2番のサ
 ビの後にはこーじさんの短いベース・ソロがフィーチュアされているが、その途
 中から「Hey! Hey! Hey!」というシンガロングが登場。これはそ
 の後のHitoshiさんのギター・ソロが登場し、歌に戻るまでの間ずっと続
 いていくわけだが、この畳みかける展開には自然と体が反応してしまう。圧倒的
 なグルーブ感。歌に戻り、3番のサビ前で一度演奏をストップさせ、ここでSY
 Uさんがメンバー紹介。「オン・ドラム、YOU! オン・ベース、こーじ! 
 オン・ギター、Hitoshi! オン・ヴォーカル、SYU! We are
 Heart of hearts!」そしてYOUさんのハイハットから曲が再
 開。サビを何度もリフレインするラスト・パートは本当に素晴らしい。何度も書
 くけどやっぱりいい曲だなあ。最後の最後までHeart of hearts
 らしいハイ・テンションのライブはこの曲で終了。客席からの大きな拍手の中、
 バンドは「ありがとうございました!」と応え、ステージを後にしたのでした。

  レポートの最初で書いたように、僕はこーじさんのすぐ前でライブを見ていた
 んですが、そうしたら終演後、なんとこーじさんが僕にピックを手渡してくれた
 のでした。これにはマジでとてもビックリ。でももちろんすごく嬉しかったので
 した。こーじさん、どうもありがとうございました。

  今回のライブは、曲数も多いしバンドの演奏も非常にタイトで、全体的にかな
 りレヴェルが高かったのでは、と思います。バラード・タイプの曲を1曲にとど
 めて、速い曲を中心にしたというセットも個人的によかったですし…。このライ
 ブで、もう完全にHeart of heartsにハマってしまいました。

  それと、本筋にはあまり関係のない話ですが、今回のライブを見て初めて、ギ
 ターとベースがいわゆる半音下げのチューニングをしているということがわかり
 ました。個人的に、半音下げというのはもっとハード・コアとかメタルとか、そ
 ういうかなりハードな音を出しているバンドがやるものだというイメージがあっ
 たので、Heart of heartsのようなタイプのバンドが半音下げを
 取り入れていると知って、とても個人的にですが新鮮に感じました。

  ちなみにレポート冒頭で書いたように、この日は別の用事が入っていたのをH
 eart of heartsのライブを見るのに無断欠席。で、ライブ終了後
 急いでそっちの方に行ってみたものの、やっぱりかなり遅刻してしまい、関係者
 から怒られてしまいました。でもそこまでしてでもライブを見て本当によかった
 です。もし、次のライブが別の予定と重なったら、また別の用事を無断欠席して
 見に行こうと思います(それじゃだめか…)。

  レコーディングの忙しい合間を縫ってのこのライブ。個人的にはとても充実し
 た内容だと思っているんですが、公式HPを見てみると、バンド側はまたちょっ
 と違った印象をお持ちのようですね。でも、お客さんはあまり表に出さなかった
 だけで、集まった人はみんな大満足していたと思うので、盛り上がらなかったこ
 とはそんなに気になさらずに…と思ったりして。
  今回のライブが2001年最後のライブ。Heart of heartsが
 再びファンの前に姿を見せたのは、4ヶ月後、同じ十六番倉庫での新曲を引っ提
 げてのライブでした。

 (SET LIST)
  SE:???
   1:DEAD A CRUSH
   2:to you
   3:君に逢いたくて
   4:BE FREE
   5:TRUE HEART
   6:Girl
   7:NAKED

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