ライブレポート
                               


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2002(平成14)年 6月29日(土)
  
ライブハウス「TicoTico」(中標津町)

  
ティコティコ 月例ライブ

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  Heart of heartsにとって約2ヶ月ぶりとなるライブは、活動
 拠点である釧路ではなく、中標津町のライブハウス「ティコティコ」にて行われ
 ました。このライブハウスでは月イチでライブ・イヴェントを開催しており、今
 回Heart of heartsは出演バンド中、唯一地元中標津町地区以外
 からのバンドということで登場したのでした。
  釧路以外での初めてのライブ、アルバム発売後初のライブ、そしてメンバー・
 チェンジしてから初のライブ…。いろいろな意味で、Heart of hea
 rtsのターニング・ポイントとなるであろう今回のライブ。大きな期待と、ほ
 んの少しの不安(やっぱり、初めての場所ですから…)を胸に、会場である中標
 津へと足を運んだのでした。

  普段車の運転なんてあまりしない僕、長距離をまともに走るのはかなり久し振
 り。途中の山道でタンクローリーに煽られ泣きそうになりながらも、どうにか2
 時間ちょっとのドライブを終えて中標津町へと到着。
  町内市街地は、はっきり言って思っていたよりもずっとずっと都会でビックリ
 マン。とりあえずライブハウスの場所を確かめてから、町内に戻って本屋さんな
 どで時間をつぶし、再びライブハウスへ。「ティコティコ」に足を踏み入れたの
 は、開演時間8時の30分ほど前でした。

  駐車場に車を停めて外に出ると、リハーサルをやっている音が店の外へと漏れ
 て聞こえてきました。おお、やってるやってるとか思いながら店のドアを開け、
 いよいよ中へ。するとそこにはHeart of heartsのメンバーがい
 るではありませんか、おー。しかもSYUさんは僕に気づいてくれ、椅子を勧め
 てくださったのでした。感激。
  その後SYUさんと少しの間、お話をさせていただきました。「遠いところか
 らありがとうございます」「ここの場所、すぐわかりましたか?」「十六番倉庫
 のライブの方、急遽出られなくなっちゃって…」など、短い時間でしたけど、飾
 らない優しい人柄が感じられてとても楽しかったです。SYUさん、ライブ前の
 貴重なお時間を割いていただきありがとうございました。

  ライブハウス「ティコティコ」は、入ると正面にカウンター、向かって左側に
 ステージがあるという配置になっていて、客席は基本的に大きなテーブルとそれ
 を囲むように椅子がセットされているといった感じになっています。ライブハウ
 スといえばオール・スタンディングというイメージしかなかったのでこれにはち
 ょっとビックリマン。店内は50人も入れば満杯というくらいの大きさですが、
 この日はもうほとんど満員御礼に近い状態になっていました。

  さて、今回の出演バンドは全部で7バンド。Heart of hearts
 の出演順はちょうど真ん中の4番目。ライブ開始は予定時間を少し過ぎて8時3
 0分ごろからで、最初の2バンドは高校生バンド。若い! 勢いと激しさをその
 ままぶつけてくるといった感じで、なんかすごかったです。その次に登場したの
 はインストのフュージョン・バンド。6弦ベースと左右対称に組まれたドラム・
 セット(DEEP PURPLEのイアン・ペイスみたい!)という組み合わせ
 だけでまずオーと思ったのですが、演奏のほうも各プレイヤー高度なインプロを
 次々に繰り出して、かなり圧巻でした。パチパチ。

  というわけで前半3バンドの演奏が終わり、ついに我らがHeart of
 heartsの登場の時間が。それまで後ろの席で他の出演者のライブを見てい
 たSYUさんも、いよいよ自分の出番となり席を立ち、準備に入ります。ステー
 ジに向かう前、僕に「前の方に来てくださいね」と言ってくださったので、早速
 僕は最前列へと移動。ステージと1mくらいしかないという、かなりの至近距離
 に陣取ってライブを見ることにしたのでした。では、以下レポートです。

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  僕が席について間もなく、ステージ後ろの控え室からバンドのメンバーが楽器
 と機材を持って登場。それぞれセッティングを始める姿を見ていると、いよいよ
 これからなんだ…と期待感がどんどん高まっていく。
  新加入のドラマー、ハッシーさんも準備していたが、なんとセットはワン・タ
 ム。その前のフュージョン・バンドのドラマーがタムのめちゃくちゃ多いセッテ
 ィングにしていたこともあってか、そのシンプルなセットにはビックリ。
  バンドの準備が整ったところで、まずはライブハウスのスタッフから簡単なバ
 ンドについてのアナウンスが。「今日は釧路からも来ていただいております。そ
 れではご紹介しましょう、Heart of hearts!」との紹介に、客
 席からは大きな歓声と拍手が。パチパチパチ。
  会場を埋め尽くす観客からの大きな拍手の中、SYUさんは客席に背を向け、
「Ladies and gentlemen,we are Heart of
  hearts!」とコール、そしてこーじさんのベースから「DEAD A
 CRUSH」が始まった。お馴染みのオープニングだが、僕はこの時点で早くも
 ヤラれた。メンバーが変わったとか、初めての土地だとか、そういうことをすっ
 かり超越してしまっている、いつもと何も変わらないHeart of hea
 rtsそのものの姿が、そこにあったから。無条件で痺れた。
  ドラムのハッシーさんは、エイト・ビート的なYOUさんの叩き方とは少し違
 って、もう少し細かい譜割りで叩いているようだったが、聴いていてとても新鮮
 な感じがした。今初めてドラムを聴いたばかりだというのに、もうすっかり耳に
 馴染むような…もちろん、他のプレイヤーの演奏もバッチリで、オープニングか
 らもう場内の熱気は充分。
  そのままの勢いで、本編1曲目の「to you」へと突入。タイトでぐいぐ
 い前へと進む演奏で、お客さんを引っ張っていく。SYUさんの喉も高音が良く
 出ていて、いい感じ。この曲が持つ爽快感を全身で感じられる、そんな素晴らし
 い歌と演奏。曲のラストでは、CDだとフッと終わるところを最後の音を少し引
 っ張ってからジャーンと終了。カッコイイ。
  演奏終了後、大きな拍手と声援が場内を包む。この最初の2曲だけで、バンド
 はすっかり中標津のお客さんのハートをガッチリつかんでしまったようだ。ヒー
 ト・アップする客席に、SYUさんが語りかける。「先ほどご紹介ありました、
 釧路から来たHeart of heartsです、よろしく!」再び場内大歓
 声。「おい後ろ、よろしく!」会場の規模に関係なく、必ず後ろの観客にも声を
 掛け、一体感を図ろうとするSYUさんである。「縁があって、こうして中標津
 でライブをやることになりました。みんなに楽しんでもらって、釧路にこういう
 バンドがあるってことを知ってもらえたらって思います」と、熱気溢れる場内を
 クール・ダウンさせるかのように、ゆっくりと言葉を繋ぐSYUさん。
  次の曲はハードな「NAKED」。突き刺すような痛く激しいビートから始ま
 り、サビでは一転してメロディアスになるという展開が楽しいこの曲。会場のボ
 ルテージもどんどん上がっていく。中盤にはCD盤ではカットされていたこーじ
 さんのベース・ソロが披露され、続いてHitoshiさんのギター・ソロが登
 場。そしてここでお待ちかねの「Hey! Hey! Hey!」の掛け声が。
 もちろん僕も、SYUさんやこーじさんと一緒にヘイヘイやりました。とても気
 持ち良かった! さらに勢いをつけて3コーラス目に突入、そしてサビの前に一
 度演奏を止めて、メンバー紹介へ。「オン・ドラム、ハッシー! オン・ベース
 こーじ! オン・ギター、Hitoshi! オン・ヴォーカル、SYU!」メ
 ンバーひとりひとりの名前がSYUさんによってコールされるたびに、客席から
 は大きな歓声。最後にバンド名を紹介する前に、ハッシーさんが曲に戻る合図の
 ハイハットを叩きそうになるというちょっとしたアクシデントはあったものの、
 無事ラストの大サビに戻って曲は終了。それにしても、この曲の持つパワーには
 毎回圧倒させられる。文句なしの名曲だ。
  さらに盛り上がりを見せる客席の反応に煽られてか、SYUさんも「サンキュ
 ー! もっと盛り上げようぜ!」とハイ・テンション。それにしても、この日の
 お客さんは熱い。おとなしめのお客さんが多い十六番倉庫の印象があるからかも
 知れないが、これが初めて見るバンドに対してとは思えないほど、最初から最後
 まで熱狂的な応援だった。
  続いてのナンバーは「BE FREE」。ハッシーさんの重たいバス・ドラか
 ら曲がスタート。この曲に関しては、SYUさんの歌がすごく胸に飛び込んでく
 る印象が強かった。ご自分で歌詞を書いているとか、新曲だけど何度か演奏して
 慣れてきたということもあるかもしれないが…とにかく、気持ちがすごく伝わっ
 てくるようなとてもいい歌だった。中間でのベース・ソロも相変わらずグッド。
  熱狂し続ける観客に、SYUさんがMCを入れる。「初めての場所っていうこ
 とで、やる前は緊張もしてたし不安もありましたけど、みなさんの声援を聴いて
 そういうのがなくなりました。どうもありがとう」との言葉に、場内からはまた
 また拍手が。その後、先に発売したアルバムの話を少しした後、「次の曲はこれ
 までの曲とは違ってミディアム・テンポのゴキゲンなナンバーです」との曲紹介
 のあと「ひとりで泣かないで」へ。
  この「ひとりで泣かないで」はすごくよかった。個人的に、この日のライブで
 演奏された曲の中では一番よかったかも、と思うくらい。曲が持つ切なさ、優し
 いメロディー、ポジティブなメッセージ…。そういったものが極限まで引き出さ
 れた、極上の歌唱と演奏だった。じーん…本当にいい曲だ。
  早いもので、あっという間に次でラストの曲。「今日は本当に楽しかった。も
 しまた機会があれば、ぜひよろしくお願いします」とのMC。そしてラストのナ
 ンバー「バーニング ビート」がコールされた。個人的に「え、この曲で締める
 んだ」という新鮮な驚きがあったが(1曲目というイメージが強くて…)、こち
 らがびっくりするヒマもなく、Hitoshiさんの強烈なギターから一気に疾
 走する本編へ。とても速い曲だがハッシーさんのドラムは安定している。こーじ
 さんのベースのフレーズもなにげにカッコイイ。SYUさんのAメロでの語り的
 なヴォーカルもバッチリハマってるし、個人的には何といってもHitoshi
 さんのギター・ソロ! あの早弾き、最高です。さらにその後のベースと絡むフ
 レーズもめちゃくちゃカッコイイ。見せ場が満載の、まさにライブ向きのナンバ
 ーだということを再認識。猛烈なビートで駆け抜けた「バーニング ビート」は
 まさにあっという間に終了。最後は、「to you」同様ラストの一音を引っ
 張ってからジャーンでシメ。
  全力のパフォーマンスを見せてくれたバンドに対し、全力で応えてくれた中標
 津のお客さんたち。まさに最高の雰囲気の中、バンドは笑顔でステージを後にし
 たのでした。最高。パチパチパチ。

  …ということで、Heart of heartsの初アウェーでの復活ライ
 ブはまさに大成功で幕を閉じたわけですが、ライブそのものはさらに続き、この
 後さらに3つのバンドが登場しました。Heart of heartsのメン
 バーは6つ目のバンドが終わった時点で会場を後にしましたが(帰り際、SYU
 さんに「HP楽しみにしています」と声を掛けていただきました。感謝!)、僕
 はさらに残ってラストのバンドまで見ていました。最後のバンドはブランキー・
 ジェット・シティーを思わせる(というか、まんまブランキーのコピーだったか
 もしれません。曲を知らないのでわかりませんが…)、3ピースでアグレッシブ
 なロックン・ロール・ナンバーを立て続けに演奏し、お客さんもかなりイッちゃ
 ってるという、ブッ飛んだステージでした。
  結論。中標津のライブ・シーンも相当熱い! ものすごかったです。

  さて、今回はドラムがYOUさんからハッシーさんに交替してから初のライブ
 となったわけですが、バンド側にしてみれば、それより“初めての場所でやる”
 ということの方が大きかったようですね。今回、僕のように釧路から見に行った
 ファンの方も何人かいましたが、ほとんどはHeart of heartsを
 知らない、初めて見るお客さんばかり。そんな中でのステージはきっと不安の部
 分も大きかったのではと思いますが、蓋を開けてみればこの大盛況。これは、わ
 ざわざ釧路から来てくれたという要素もあるかもしれませんが、やはりHear
 t of heartsの持つ魅力がお客さんを虜にしたというべきでしょう。
 誰が聴いてもわかりやすく、耳に馴染む曲の数々を矢継ぎ早に繰り出していった
 今回のステージ、お客さんのあの熱狂ぶりもうなずけるというものです。

  そして、新加入のドラマー、ハッシーさん。これが初めてのステージとは思え
 ないほど、既にHeart of heartsに溶け込んでいました。YOU
 さんがとてもいいドラマーだったので、どうなるかと思っていたんですけど、そ
 んな不安はあっという間に解消。ハッシーさんも、YOUさんとはまた違った魅
 力を持ったナイスなプレイヤーでした。これからもHeart of hear
 tsの屋台骨を支えるべくますますがんばってください。
  今回はハッシーさん加入後初のライブだったので、もしかしたらMCなどでお
 披露目みたいなことをするのかとも思ったのですが、特にそのようなことはあり
 ませんでした。ま、釧路でのライブならいざ知らず、初めての場所でドラムが変
 わりましたって言っても誰もわからないだろうというのはありますが…。

  また今回のセット・リストは全体的にビートの効いた曲を中心に組まれていて
 そのへんもポイント高かったです。今回はとにかく観客の盛り上がりがすごかっ
 たので、例えばバラード系のナンバーをはさんで落ち着かせるよりは、今回のよ
 うにイケイケの曲で固めるという構成はとても効果的だったのではないでしょう
 か。個人的にもノリノリで楽しませてもらいました。
  それと、バンドの代表曲である「Girl」をあえてセットからはずして、比
 較的新しい曲である「BE FREE」「バーニング ビート」を持ってきたと
 いうのも、バンドのこれからに賭ける意気込みのようなものを感じました。

  ここから先はあくまで個人的な話になりますが、今回全体的に曲のビートがや
 や遅かったように感じられました。ま、この“遅い”というのは僕個人の感覚や
 好みの問題もあるので一概には言えないと思いますが…。また、新しいライン・
 ナップになってから日が浅いということもあってか、たまーにアンサンブルがズ
 レることがあったり(特に「BE FREE」)、これはバンドのせいではあり
 ませんが、コーラス用のマイクのヴォリュームがやけに小さかったのでちょっと
 もったいなかったでした。

  ま、そんな細かいことはともかく、今回のライブもいつも以上に本当に楽しま
 せてもらいました。公式HPでこーじさんは「今ひとつだった」というようなこ
 とを書いていらっしゃいましたが、全然そんなことはなく、イマイチどころかと
 ても素晴らしい内容でした。本当、はるばる中標津まで見に行ってよかった。そ
 してお客さんのあの熱狂ぶり。こんなに反応がいいと、また次もお願いしますと
 いう展開になるかも、と中標津での第2弾ライブにちょっと期待しています。

  既報のとおり、7月14日(日)に予定されていた十六番倉庫でのライブは中
 止になってしまいました。中標津には行けないけどこのライブは、と考えていた
 ファンの方には残念なことになってしまいましたが、きっとまた近いうちにライ
 ブをやってくれると思うので、その時を楽しみにしていましょう。

  バンドのみなさん、今回は本当におつかれさまでした、そして本当にどうもあ
 りがとうございました。

 (SET LIST)
   1:DEAD A CRUSH
   2:to you
   3:NAKED
   4:BE FREE
   5:ひとりで泣かないで
   6:バーニング ビート

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