ROCKIN'ON JAPAN.2001.11桜井さん以外のメンバーのみのインタヴューです♪

 中川  田原  JEN ライター



●えー、本当のツアー最後のライヴまで、
あと39分です。どうですか皆さん!


JEN「なんか今、テレビのインタヴュアーみたいになってましたよ?(笑) 『どうですか皆さん!』って(笑)。
いやぁ、夏と共に終わるツアーっちゅう、季節感感じるようなのも、
結構久しぶりっすね。大抵季節をまたいでるから」


●面白かったのは、最初と最後こうやって立ちあわさせてもらってるじゃないですか。
一番最初の静岡エコパの時って、最初メロウなタイムっていうのかな、
"抱きしめたい"までの約一時間が終わった辺りで、ちょうど日が暮れていって。


JEN「うん、そうなんですよね」

●そこが、ものすごくほのぼのした空の下で、 ほのぼのした曲が流されているような感じだったんだけど。
横浜スタジアムと、こうやって沖縄に来てると、一番最初からもう陽が暮れていく中で、
こういう曲をやっていって。聴き手側としてはだいぶ印象が違うんだよね。


JEN「やってても全然違う。やっぱりこの前半て、 日があるところでやってるほうが、
すごいぴったり、しっくりくるなあ、 伝わってんだろうなあと思うんですけど、
暗いところでやるとなーんか、意外と醒めた感じになっちゃう時もな(笑)」


中川「そうそう(笑)」 

JEN「だからやっててもあんまり、グッとくる度合いが違う気がすんだけど(笑)」

●はははは。僕はただね、最初のときとは別の解釈が芽生えてきて。
暗い中でこういう曲をやってると、すごくサイケデリックな音に聞こえるんだよね。


3人「ああー!(笑)」

JEN「なるほど、わかる気がする。妙なギャップあるもんな」

●だから、すごく健康的な――特に初期の歌とかさ、
健康的なラヴソングだっていうふうに言われていた曲なんだけど、なんか暴かれちゃってる気がするんだよね(笑)


JEN「あははは、おちんちんの裏見られちゃった感じがしますよね」

田原「ねえ?感じないわけでもないすけど・・・・・・サイケデリックだよね」

 JEN「うん。特に俺、"君がいた夏"とかそうだと思うなあ(笑)。
でも逆に僕、さわやかだとも思ってなかったんで、レコーディングしてるときは。
ネオアコがあったような頃だったから、意外とそういうとこに、ど真ん中はまったような気がしてたんですけどね。」


●で、どうですか?今回のライヴって、すごく意識的な選曲がされてたと思うんですね。
前半はスゥイートな曲を集めて、そして"DanceDanceDance"から調子を整えて、一気に"深海"からディープにもぐりこんで。
そして最後のほうではヒット曲とノれる曲をやって、次に繋がるという"優しい歌"で終わるという。
ものすごく、今のミスターチルドレンの考えてることを、素直にプレゼンテーションした、そういうライヴだったと思うんですけど。
これは、どういう過程の中で決まっていった選曲なんですか?


田原「これは考えを言うっていうよりも、わりとバーッと曲順すぐ出ていったんですよね」

中川「"花"という曲が、リアレンジする前に、キーポイントになる曲だろうっていうところから。
あと、さっきも言った野外だから時間枠、時間の経過」


田原「わりとそうやって意識するよりも、無意識のとこで素直に並べたら、
それに近い感じに、もう最初の段階でなってたっていう。あとはまあ微調整で」


JEN「でも珍しくね、候補曲は少なかったっすね。これ以外にあと3曲ぐらいしか出てなかったから。もう予備曲というか。
例えば"Tomorrow(never knows)"の位置を"ALIVE"と替えてみてもいいんじゃないかっていう、そういう差し替えというか」


田原「いつもやっぱアルバム出して、っていうツアーじゃないですか。テーマが前提にあるんだよね。
そうじゃないツアーってのは楽しかったですね」


●桜井君も今、すごく、ミスター・チルドレンをやっていくんだという二回目の確信を持ってるんだという、
そういう気持ちがすごく伝わってきたんですけど、その辺というのは、メンバーの中でもあるものなんですか?


JEN「うん、それはあると思いますけど・・・・・・。
ただ、このライヴに関しては決まった時よりも、やってる時のが難しかったかもしんないですね、どっちかというと。
だからベストとかで、一回初期から『Q』までのことを全てフラットにしたというか。
全部あれもこれもミスチルなんだよって感じにしたじゃないですか。
でやってみると、意外と触れ幅がすごいから(笑)」


●(笑)確かに。

JEN「軽い、こう、狂気パニックというか。
身体は全然動くんですけど、たまに素になると、気持ちが追いつかなくなる時が――もう今だいじょぶですけど、中盤ぐらいまではあったっすね」


●なるほどね、確かにそうですよね。
あなたとキスしたいと言った後に、突然、深海で勝手に壊れてるという(笑)。


JEN「はははは、『お前おかしいだろそれは!』みたいな感じになるような」

●それがすごい顕著だったのが、ロック・イン・ジャパンだったんですけど、あれの前後で、だいぶ、3人が違ってる気がするんですよ。
初日のエコパの時って、みんなでグルーヴの様子見をしてたような感じが見えたんですけど、今は妄お互いの顔をちょっと確認するだけで、
その後で自分がジャーン!ていけるような。そういう、呼吸法がものすごくいい方向に行ってる気がするんですけどね。


田原「それは絶対そうですね。」

JEN「僕、それはツアーの間にレコーディングが入ったことが大きかったですね。」

●その"youthful days"のレコーディングは、そもそも、桜井君の方からこの間で録りたいって話しが出てきて始まったものなの?

JEN「えっと、まあ単純にいろいろ、ドラマのタイアップが決まってとか、そういう物理的なもんもあったりして。
どっちみちツアーやりながら録んないと間に合わないっていうのも、結構前もってわかってたから」


田原「もうほんとに新しいことを早くやりたかったから。
できればほんとは、もっと前言えば、ライヴなんてやりたくなくて新しいアルバム作りたかった、っていうのもあったんですけど。
でもやっぱ今回のツアーは、すごいやった意味があるというか。
あれをやって、"youthful days"の結果になってると思う」


JEN「なんだろうな、たぶん、なんか・・・・・・意識してなかったところはあると思うんですけど。
すごくバンドは感じるなと思うんですね、あの曲。で、結果的にバンド・サウンド的に聞こえるなあと思って」


●だから"優しい歌"から完全に音がバンドになっているというか。
バンド・サウンドとして出すポップソングになっているし。
その辺はすごくバンドの意気込みを感じるんですよね。
バンドで音を鳴らすってことに対して、すごく衝動的な曲だなあと感じるんですけど。
なんでそんな気持ちになれてるんですか、今?


JEN「・・・・・・あ!去年のセッションした時から、『Q』のツアーの最中に、もうそん時からそういうのは思ったかもしんないですね。
桜井がポップの再検証って行ってんですけど、べつにメロディアスなものだけがポップなわけでもないし、
いろんなバランスでのポップの在り方ってあると思うから。ミキサーのバランスにしても、ポップな感じとかあると思うし。
そういうことをいろいろ考えてるうちに、こうなったのかなあ・・・・・・。
でもうセッションしてるときは4人の音だけしかないじゃないですか。それで桜井の持ってきた曲をいじってて、
いい感触を得たっていうのがあったので。そりゃやっぱりどっかしらで4人だけでもそういうことができるというようなものは、
したかったのかなあという気がしますねえ」


●前回の桜井君のインタヴューは読んでもらえました?

田原「読みました読みました」

●桜井君はあそこで、「バンドのメンバーはすごくロックバンドをしたかったんだけど、
僕はポップをやりたくて、その辺のジレンマっていうのも、みんなの中であって。
それはなんとかしたかったんだ」っていう話をしてるんですけど。
あの辺の話っていうのはどうだったんですか、自分らの中では。
ある意味すごく心外な言葉だったのか、
「確かにそうだな。やっぱり僕らもそういうことすごく感じてたよ」って感じだったのか。

JEN「うーん、そうっすねえ・・・・・・ロックバンドというものになりたかったとは、
そんな思わないかもしんないですけど・・・・・・刺激的にはしたかった。音を含めて、
っていうことだったのかもしんないですけど。それがどうしてもそういうロックテイスト方向に出た感もあるかなと、
個人的には思いますけど」

中川「こないだもレコーディングしてて、オルタナっぽい感じのニュアンスが出たときに、
桜井の中でのオルタナの取り方っていうのはたぶん、全然違うだろうしっていう。
表現はしてるけど、結局その、いわゆるポップな人だと思ってて。そういうことに対しては」


田原「僕はわりと、まあ確かにJAPANだからっていう喋り方をそれなりにするんでしょうけど(笑)。
結構あれ、僕はショックだったんですよ。で桜井は曲でバンドを引っ張っていくって言ってたじゃないですか。
でもほんとに引っ張られちゃってて」


JEN「はははは」

田原「今はもう、そういうふうに言われて、引っ張られてて、じゃあもうやるしかないっていうか。
そんな感じかな。でもほんとに『Q』やってる時に、
"youthful days"のでもとか録ってたりとかもするんですけど、それをちゃんと本チャンにレコーディングする前、
だからエコパとかあの辺してる頃に、新幹線の中で聴いてて、こんないい曲だったんだっていう。
だからやっぱ、今回のツアーを通して、いろいろ気持ちが変わってきてる」


●なるほどね。だからね、俺こう思うんですよ。
今中川君が言ったように、ロックが何がっていう以前に、音楽っていうものに対しての、
みんなそれぞれのバラバラな感情と自我っていうもんがあって。でも、今ミスター・チルドレンをやろうっていうところに対して、
4人とも腹を括ってる気がするのね。それは桜井君の世界観をやろうでもなければ、俺の個性を主張しようっていうのでもなくて、
ミスター・チルドレンていうものの個性を出すための、ものすごい腹の括り方をした結果、
俺はこの"youthful days"っていう――これはほんとに傑作だと思うし、
絶対この曲は記念碑にならなくちゃいけない曲だと思うし、そういう曲が生まれたと思う。


田原「いや、俺はもうそのとおりだと思う」

JEN「あ、それはあります、うん」

田原「あ、もうそうっすね。だから久々にJAPANのフェスティバルみたいな、
燃えるような。あれもすごく刺激になったし。だから、今日終わっちゃうんだけど、あんまりそういう気持ちにはならないっていうか」


●なるほどね。あんかセンチメンタルな感情よりも、この後に対する、押し寄せる波みたいな。

田原「そうそう。それがひたすら楽しみ」

JEN「ちょっと前とかだったら、ライヴとレコーディングって、どっかしら分けないとできなかった気がするんですけど、
もう一ヶ月ぐらいやったら、ライヴでもレコーディングでも、あんま意識変わんない気はしますね、
だから。演奏するということとか」


中川「ぎりぎりだよね。ツアー中にレコーディングも、良し悪しの場合があるしね。
"youthful days"や、カップリング録った時はすごいいい感じだったけど、横浜前のレコーディングとかは全然集中力もなかったし」


JEN「(笑)なんかボーッとしちゃって。良し悪しの判断もつかなくなって。
でまあ、それで沖縄来る前、ほんとは4日間あったんですけど、2日間でやめて」


●なるほどね。ああ、でもほんとにこの2ヵ月で、いろいろやってきたんだね。

JEN「そうっすねえ。ただ僕、ほんとに、レコーディングやった後のほうが楽しくて。
特に初期の曲なんてもう全然やってなかったから。それやれることだけでも結構今、おっきいかな。
逆にそういう感じをやってからレコーディングしてるのと、全然違うというか」


●オッケーです。最後に、このツアー中ですごく印象に残ったことっていうのは、どういうことがありましたか?

中川「俺は個人的には、JAPANのフェス。いろんな人聴いてるなあっていうのが見えましたよね」

●ああ、確認した?

中川「うん。聴いてくれてんだなあっていう。いろんな人が聞いてるんだというところをポンと見たときに、
ああそうなんだなあと思って。で、それ以降はなんかすごい、今までってどこかこう、何度も来てる人たちがいるんだろうなとか、
昔から知ってると、インターネットとかで『あたしはファン歴何年です』とか、それが自慢になってたりする人たちもいたりとか、
そういうのがどっか残ってたりとかしてたんだけど、なんか、あの辺りでいろんな人が聴いてくれてるって感じた時に、
なんか・・・・・・ものすごい、ステージが、楽になったっていうか」


●ああ、なるほどね。もうステージの上だけで気張らなくていいんだっていうか。溶け合っていける感じ?

田原「それが実感として湧いたのはやっぱJAPANのフェスで。俺、JAPANを見て、
まあ変な言い方したらJAPAN的層ってのがあって。でもそういう人にも、僕らもずっと"終わりなき旅"とかああいう曲が、
毎日の生活の中で絶対頭の中に流れているといつも思ってたから、それをほんとに確認できたっていうか。
あれは、すごい・・・・・・」


JEN「よかったよねえ(笑)。あれは大きかったですね、ほんとに」

田原「そう、ほんとにいいツアーだった、昨日"1999年、夏、沖縄"やったでしょ?あれ2年前の曲でしょ?
で、なんか今ニューヨークああなってるでしょ?なんか、途轍もない曲にまたなってるなあと思って、昨日はびっくりしたな」


JEN「うん、そうっすね。意外とその時その時のことより、全然前よりもっとおっきいタームで回ってることの中で、
カチッと会う瞬間ってあるんだなあと思って。最初怖かったけど」


●そうなんだよね。その時にこうやって沖縄にも来たわけですよね。

JEN「そうですね」

●とりあえず今日、もうあと15分ぐらいですから。

JEN「あら?もうですか?あははヤバい。着替えなくちゃ」

●はじけましょう、これから!

JEN「イェ〜イ!」

田原・中川「はい!」



これは去年(2001年)の11月の雑誌です。だからきっとほとんどの人がもってるんやろうなぁ〜と思いつつ。笑
なんか今ほんとに充実してるんですね。なんか見てて勝手に嬉しくなります^^