風〜wind of sun〜



押さえきれえないこの想いを乗せた風は 何処へたどり着くのだろうか
ただ立ち尽くす私の足元を吹きぬける風は
どこか懐かしくそして暖かかった
優しく包み込む風がなぜか心に染みて涙が止まらなかった

「久しぶりだね」

私は涙をぬぐって笑って言った
彼の姿は見えないけど昔の懐かしい記憶が蘇る

『夕焼けの映える夏の空の下で交わした約束
子供の頃のちっぽけな約束』

二人で一緒に遊んだ、何をするのにも二人一緒だった
でも・・・出会ったときから分かってた
あなたはすぐ自分の街へ戻ってしまう事を・・・
そして非情にも時は別れの時を刻んだ
別れの言葉は言わなかった 
ただ一言だけ小さな声で

「また・・ね。」

それからまもなく彼はこの世から消えてしまった
私の知らぬ土地で・・・
誰にも知られないまま・・・

風が吹いた・・

冷たく 重たい空気がのしかかる
どこか懐かしくそして悲しい知らせを運んで・・・
私はふと我にかえり暖かい空気を前にして微笑んだ

「今度はずっと一緒だね・・・もう悲しいのは嫌だよ・・・」

冷たい風が涙を運び  暖かい風が私を彼の元へ運んでいった・・・