携帯から研ちゃんの小部屋に入る方法を見付けて読み返していました。自分の文章を読む趣味は無いのですが、若い拙文が妙になつかしい。移動の毎日にも退屈してきたので、よし、つづきを書いてやろうと思った次第です。
但し、車中なので資料なし。間違いは後で修正しよう。
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若き日の小生、ビザスタンプだけを頼りにトルクメニスタンの首都アシガバッドに降り立ちました。深夜1時。入国許可が出なければ寒いロビーで夜明しです。
2時間に及ぶ審査の果てようやく入国。わざわざバクーから助っ人に来られた住友商事だったかの尽力があってあっての好待遇です。住商のだんなはゲートを事もなく出入りできるのがとても不思議でした。ようやくホテルに着くとたたずまいの豪華さに目が潤みます。夜の砂漠に浮かび上がる豪華ホテルはラスベガスを想起させます。
ようやく休める、けどここはイスラムだったなチッ、と警戒モードに切り替えてチェックイン。と思ったら受け付けがひどく困惑した様子。どうやら深夜なので私を泊めていいのか判断が付かないらしい。あるいはその権限がない。
その辺で寝てもいいよ、と親切な事を言う。
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その辺っと言ったって、カーネギーホールも恥じ入る大理石の立派なロビーの床でっせ。
朝眼が覚めたら紳士淑女が上から見とるやないか。よだれ出るし。
じゃなくて、床が冷たい。などと押し問答の結果相部屋ならいいとの事。
相手はいいのかよ、問い合わせている様子もないし。住商が話し付けたんやろか。
部屋は超豪華スイーツで仕切れば二部屋に。相方は同じチームの日本人先行隊で一安心。
まあこういったトラブルはよくある事なのです。開発途上国ではソフトがハードに追い付かない。
金さえ出せばホテルは欧米の建設会社が造る。
豪華さの意味が判らなくても大統領の命令なのでとにかく豪華にと。
従業員はホテル宿泊経験すらないかも知れない。それどころか、我々は客ですらない。
大統領に呼ばれて入国を許可された使用人なのです。
まあ、これが企業家精神を許す国、そうでない国の違いです。
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使用人の分際で私の態度が妙にでかい。
首をはねてやろか、いやいやこいつはひょっとしたら大統領の友人?
対応を間違えれば首をはねられるのは自分です。
受け付けが悩んだ結果同じ東洋人の部屋に入れとけば間違いない。
ほっとして、大統領の肖像画に目をやったのはそういう訳でした。よう判らんが。
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旅で困ることの筆頭はトイレット。
次にメシ、三四が無くて言葉があまり通じない国です。
本格的に通じない国ではやはりガイドを雇った方が無難。
食事はどこにいってもまず中華料理屋を見付ける事ができる。
すごいのはどんな食材でもおいしく食べることができる。
知人が上海でドラゴンタイガースープというのをおいしく戴いたが、後で蛇と猫のスープと知って驚いたそうな。
そう言えば北京の食材市場に行ったら、生きた蛇あり亀あり虫ありで、さながらペットショップでありました。
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さて、解散迫る石油公団ですが当時は日本政府ミッションでトルクメのガス利権交渉に赴いたのでした。
殆どミッションを忘れていたが。
アシガバッドでは商社の案内で中華ディナーを食べたのですがそれが何であるかを考えなければ美味しい肉と野菜にありつけました。
しょうこう酒が悪かった。変な味がした。
翌日官邸で大臣との会議では下痢。
そんなにひどくはないがお腹が痛く通勤中であれば迷わず下車するところ。
人生何度も修羅場をくぐり抜けてきた私はあわてません。
大臣との会見を中断して官邸をうろうろ探しました。トイレット!
間一髪で用を済ますと予想通りちり紙なんぞ無い。
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ちり紙は高級品なのでしょう。
ごみ箱にレポート用紙が二枚あったのでちぎって少しづつ使おうと手に取ると、使用済み、即ち下痢のウンチがべっとり付いとるではありませんか。
トルクメ人もやはり同じ苦労をしとるんやなと、親近感湧く事しきり。
私は便器に水を溜めて手を使って洗浄しました。
驚く事はない。郷に行っては郷に従え。文化は差異なり。慣れればフツー。
ねえネパール文化人の澤村さん。
アメリカの大便所には扉がない。
アメリカの風土はおおらかで知らない人でも目が合えばスマイルでハーイと挨拶するのが基本。
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大便中でもです。フツーにそうなりますってば。
便所に扉が無いのも、スマイルも実は治安上の理由で、アメリカで扉の有るトイレは却って不安になるくらいです。
小倉育ちの私はハンケチを携帯する習慣がなく、カーテンで手を拭いて何食わぬ顔で会議に戻ります。
アシガバッドは内陸部で黒海の積み出し港まで1500Kmだったか。
港までのパイプラインルート調査を大臣に申し出るも許可降りず。
ツアー後半に予定していたトルクメ砂漠ジープ爆走の旅はキャンセルとなりました。
正直安堵致しました。
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それにしても感心したのは中華料理と日本商社マン。
どこにでもあります。
さて、私の行程はこの後夜行便でアシガバッドから黒海を越えアゼルバイジャンの首都バクーに向かいます。
今度はトルクメ出国手続きのため二時間前に空港へ。夜の12時です。
通常去るものは追わずですから、むしろ悪い奴程国を出ていって貰いたいものですがここは相変わらずの几帳面で時間がかかる。
ルフトハンザも業を煮やしてお客を積み残したまま出発してしまうとか。
バクー空港に着いたのは深夜3時でした。
バクーでもホテルを予約してあり、一日にホテル二つをはしごしたのも初めて。
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