| 1988 Down Town Life |
夜のN.Yの様子と今夜のこの酒場でライヴを勤めるのはH&Oという設定で始まる。煙草の煙と踊りに夢中の人々、外では話しながら歩く人、家路を急ぐ人々、はたまたポリスに尋問される人など様々な人間模様が繰り広げられているのだった。場所や時間帯などは違うが、アルバムpph Yeah !で制作されたビデオ・クリップはどこか一貫しているところがあるように思える。別に触れるRealoveとこのDowntown Lifeは特にそのような意味では、共通点があると思う。何故子のように書くのかはRealoveの内容を読んでいただければご理解頂けるかもしれない。大きなコンサートホールなどでの姿を彷彿とさせるDarylのシャウトする姿は圧巻である。 | |
| 1988 Everything Your Heart Desiars |
Darylの手、ジャケット、ギターなどに描かれたイラストからはじまる。激しく踊るDaryl、ニヒルな微笑みを見せるJohn、壁に映る長い影、そして印象的なのが背中に薔薇の花とDESIAREとプリントされたDarylのジャケットだ。ハートが鎖に縛られている。絶えずコマ送りのように画面が動いており、光と影が交錯する。色合いとしては、モノトーンとカラーが入り混じっているが、街頭のシーンはすべてモノトーンである。H&Oのビデオ・クリップについて話すとき、良く話題になっているらしいのが、Darylが綺麗に映されているかどうか…というのがあるが、これはそういう意味では違うかもしれない。どちらかというと、動きや光と影が生み出すさまざまな効果を狙っているのではないかと思われる。後半部に画像のレイヤー効果を使ったコマ送りDarylのダンスシーンが中々良い。このころのビデオ・クリップからモノトーンを使った物が増えていく。 | |
| 1988 Missed Opportunity |
Missed Opportunity...いきなりDarylの顔のアップで始まるが、最初は右半分だけがライトを浴びており、次に左…という具合に半分ずつを映している。続いてその顔の隣に黒づくめの全身が映し出される。そして、そのDarylの全身の左隣にJohnの顔右半分のアップが登場する。Johnの顔が滑らかに右側に移動すると、先ほどのJohnの顔の場所に全身Darylが、そして徐々に中央へと移動する。画面は変わり、Darylがいるのはベッドルームである。ベッドに膝を抱えて座り唄っている。ふと立ち上がり窓際へ歩みより外に目をやる。部屋にはサンドストームが写っているTVが無造作に置かれている。そんなシーンと黒づくめでスツールに座りギターを弾くJohnや唄うDarylの顔のアップが交互に現れる。Darylが部屋のドアの脇にもたれ掛かってその外を見ると、Johnが座ってギターを弾いているが、顔のアップへとスライドし、さらにスライドするとT-Bone Wolkがこれまた黒づくめで登場する。2番に入ると、先ほどまで特になにも映し出していなかったTVにはアニメが映し出されており、ソファに座りDarylはそれを見ている。ところが、そのブラウン管には何時の間にか窓際で歌うDarylが映し出されているのだ。これは良く見ていないと見逃してしまいそうだ。窓の外は街の夜景である。しかしDarylが歩き出し白いドアの前まで来てそこをを開けると、外は明るい草原になっている。彼は外へと歩み出し、そこで待つBandとともに唄う。後半のクライマックスでは日が暮れてくるが、そこにあるグランドピアノを弾き語りしている。が突然椅子を後ろに蹴飛ばして立ち上がる。登場する時のコスチュームが黒のレザー、スウエット、赤い薔薇の花模様のテロンとした素材のシャツ、ベストスタイルと様々に変わる。ピアノを弾くシーンのDarylは髪を後ろで束ねており、これはRealoveなどでも見られるが、このころからそういうスタイルをする機会が増えてきたのではないかと思う。 | |
| 1988 Real love |
CokeのキャンペーンCMとのタイアップ、サザンオールスターズの桑田圭祐氏の参加などで何かと話題になった曲である。このRealoveのクリップはCokeが企画したプレゼント企画のビデオテープに収められているが、それ以外ではどの程度オンエアされたのだろうか。ニューオリンズで撮影されたこのビデオクリップは、土地柄のせいと思うが、まるで南の島かどこかのような熱い空気のようなものを感じさせる。エキストラで出演する人々の服装や裸足で踊るところなども、とてもエキゾチックである。ジーンズと白いタンクトップ姿のJohnがパッとサングラスをはずす。店の裏庭に続く通路に一人の若い女性が立っている。店は大きなカウンターがあり蒸し暑そうな雰囲気の夕方の酒場である。きちんとした冷房設備はあるわけではなく、小さな扇風機がゆっくりと回っているだけである。店ではH&Oの演奏と歌が始まっており、そのリズムに合わせて店の女性が激しく踊り出す。先ほど立っていた女性はこの店で働く女の子のようだ。何かトラブルがあったらしい。納屋へと逃げて行く。納屋に積み上げられた干草の山の中から小さなトランクを取り出す。中にはドレスと封筒か何かが入っている。彼女はそのドレスを取り出して、自分の体に当ててみる。彼女はそのドレスを着てくるりと回ってみる。トランクを持って今日こそはこの町を出て行こうと決断するのであった。そこへそっと近づき窓から覗いているDaryl。場面は変わり、一人の日本人が大きなトランクとギターをぶら下げ、疲れたように歩いている。男はは先ほどのバーでH&Oと一緒に唄っていた桑田圭祐である。その後ろから1台のトラックがゆっくりと近づいてくる。トラックが止まる。運転していたのはバーのあの若い女性であった。二人は息投合し、一緒にトラックに乗って行くのであった。桑田氏が歩いているシーンはクリップの前半で既に登場しているが、実はやってきたのではなく帰っていくところなのだと思う。あの女性は訪れる旅人か町を去る時、一緒に出て行こうと常々考えていたのかもしれない。窓から覗いていたDarylはあの後納屋の中に入り、使用されていないと思われるバスタブの中に横たわっているが、もしかしたら彼は女性に「勇気を出せよ」と囁いたのかもしれない。彼女がカード占いをするシーンがあるが、占ってもらっているのはJohnであった。人は占いなどで自分の行く末を占ってもらったりすることもあるが、彼女は人の運命を占うことは出来ても自分の運命は占うことはできない。最後に決断するのは自分なのだ。一見、普通にドラマ仕立てになっているようだが、実は時間が前後し人の心の動きを継ぎはぎのように見せている構成になっている。 | |
