CRUCIFY
無限に広がる地平線に向かって進んでいる。
足取りは重い。
両足には鉄球がつながれている。
許された行為はただ前に進むことだけ。
砂漠の道。
灼熱の道。
太陽は容赦なく紫外線を振り掛ける。
体は焦げてきている。
周りには朽ちた神殿の欠片。
そこに横たわる捻れた時計。
秒針が反時計回りに回っている。
一日は40時間。
夜は来ない。
ただ黙々と歩きつづける。
何をしたというのか。
何が悪かったというのか。
王様を人間扱いしたことか。
目の前でこき下ろしたからか。
真実を語ったまでだ。
その結果。
灼熱の道を砂漠を歩いている。
喉の渇きを覚えたのは100年前。
今では感覚すらない。
荊の冠。
重い十字架。
自らを磔にする十字架。
お供などいない。
ただ、黙々と歩き進む。
前に道はなく。
後ろにも道はない。
足跡は風に吹かれ何処かに行ってしまった。
一日は40時間。
あの丘につくのはいつなのだろう。
悪魔の助けを借りてもいい。
神を裏切ってもいい。
生への執着。
捻じ曲がる心。
原形を忘れてしまった。
何処まで歩けば、元に戻れるだろうか。
何処まで歩けば、光は照らされるのか。
主は誰か。
元々いなかったのか。
幻想を見ていたのか。
祈りつづけてきた意味。
結局見返りを求めて祈りつづけていたのかもしれない。
主よ。
何をすべきか、何をしないべきなのか、教えてください。
道を失いました。
目の前に広がるのは。
砂漠の道。
灼熱の道。
救われることのない道。
裏切り者理論が正しかったのか。
それとも自分の過ちに気がつかなかったのか。
一向にあなたを近くに感じることが出来ない。
一体何を信じれば、一体何を信じれば、今までの罪を払拭することが出来るのだろう。
主よ、あなたはいなかった。
私はここにいるのに。
手を伸ばせば届きそうなところなのに。
一日は40時間、無限に広がる、砂漠。
天国にたどり着くことを夢見ていたのに。
たどり着くはただの地獄。
Shunichi