JUNK
腹がきりきり痛む
耳を通り抜けるストロベリーフィールズ
ジョン、そうだよな、真実なんて何にもないんだ
この世は麻酔がかかったままだ
動こうにも動けない、水溜りに浮かぶ蟻の様
この世界は腐敗しちまった、汚れちまった
何も話さない、何も聞かないっていうコミュニケーションにも限界がきちまった
もし、人生が大迷路だとして、出口が見えちまったってのはどんな意味を持っているのかな?
迷ってるほうが案外幸福なのかな?
そんなことばかり考えていたら朝からの胃の痛みなんて忘れちまった
五月の柔らかい陽気は、不思議と僕を鬱にしてきた、毎年ね
いや思春期が終わった頃からだ
五月は僕の好きなものリストから、うんざりするものリストへと転落したんだ
「愛こそ全て」
ジョン、あなたのこの言葉だけが理解できない
退屈なだけだろ
愛しすぎが屈折して憎んでしまうだろうよ
怨むよ、智識の実を齧った二人を
ちっ、煙草の箱は殻
他人の二酸化炭素を吸うよりは、ニコチンタールのほうが鼻持ち良かったんだ
一発ぶち込んでくれよ
現実、仮想の区別がつかなくなるぐらいのドギツイやつを
解った
この腹のムカつきの原因
ニオイだ、僕の横を切り裂く人の群れが醸す、そうまるで死臭だ
体にこびりついたこのニオイが世界の住民を麻痺させ、誰も解らないうちに僕らを掌握するんだろう
子宮に帰りたい
あそこはここより数倍安全だった
産婦人科のクソ野郎が僕を外の世界へ引き出したとき、泣いてた理由はただ一つ
命の導火線に火がついちまったってことだ
いつか燃え尽きる、帰してくれ、あの永遠の都に
僕は悪いことをした覚えはない
あそこにいれば僕は全能だった
今では自分の不能さに死んだほうがましなんじゃないかと思ってしまう
不能、無能、罪悪感
この灰色の星で僕は何をすればいい?
売春婦、不具、警官、泥棒、強姦魔、殺人鬼、食人鬼、セラピスト、精子、卵子、男性器、女性器、両性具有
詐欺師、被害者、加害者、大麻、化学物質、錠剤、腫瘍、癌、発疹、薔薇、百合、聾唖、ナイト、奴隷、神、悪魔
僕は何になればいい?
暴力は否応なしに僕たちのカルチャーに入り込んできた
それは目に見えない微粒子として侵食してきていた
僕には解っていた、解っていなかった
何時の間にか僕らはそんな悲しい力に支配されてしまうんだ
僕には解っていたんだ、解っていなかったんだ
休みなく動かされ、搾取され、犯され続けた地球の疲弊
地球がため息をつけば100万人が死ぬ
もう誰もそれをとめることはできない
僕らは亡骸
宇宙は泣きながら、また新しい星を流産する
Shunichi