春来川
雪に埋もれた 湯村の里に
荒湯のけむり 立ち登る
たとえ逢瀬は 短くたって
燃える命火 あかあかと
ああ どこへ流れる 春来川
月の明かりに ほのかに浮かぶ
夢千代像は かなしげに
いくら待っても 春など来ない
知っているから すがりたい
ああ 橋の下には 春来川
山に灯った 夢文字一つ
やがてはかなく 消えていく
明日の別れを 思えば胸に
雪が舞い飛ぶ はらはらと
ああ 渡りきれない 春来川