Who's Afraid Of The Art Of Noise?


The Art Of Noise

01.A Time For Fear (Who's Afraid)
02.Beat Box (Diversion One)
03.Snapshot
04.Close (To The Edit)
05.Who's Afraid (Of The Art Of Noise)
06.Moments In Love
07.Momento
08.How To Kill
09.Realization

TOTAL TIME 41'09"

★84年、ZTT。
★今でこそアート・オブ・ノイズとはアン・ダドリー、J.J.ジェクザリック、ゲイリー・ランガンの3人に、製作総指揮として当時ZTTレーベルを興したばかりのトレヴァー・ホーン(元バグルズ〜イエス)とポール・モーリィが加わったグループだったということは広く知られているが、当時のアナログ盤にはほとんど何のクレジットもなく、「ホーンによる謎の覆面プロジェクト」というふれこみであったと記憶する。
私などは、「アート・オブ・ノイズなどというバンドは架空のものであり、全てホーンがやっているに違いない」と認識していたくらいだ。
★83年にシングル「Into Battle」でデビューしたアート・オブ・ノイズは、同年(ホーンがプロデュースしたイエスの大ヒット「ロンリー・ハート」とタイミングが連動していることに注目されたい)02の各種ミックスを収録した12インチシングルで音楽ファンの度肝を抜いた。
翌年、04の複数ヴァージョンから成るシングル(さらにこれらはよく聴くと前シングル02の別ヴァージョン)を発表、この1stアルバムも大成功となる。
しかし、実際に音楽を作っていたのはダドリー以下の3人であったわけで、トレヴァーだけが絶賛されることに反感を抱いた彼らはけっきょくZTTを離れてしまうのであった。
★もちろんこのアルバムが画期的だったのは、フェアライトによるサンプリングの手法を徹底的に利用した、楽器の音色というものに対する革命だったわけで、人工的な重いビートと例の「オーケストラ・ヒット」は、その後の音楽にかつてないほど多大な影響を与えたと言える。
物理的にも思想的にも「オケヒ」は、20世紀を通して最もショッキングな音だったのではないだろうか。
ということで、ロックというジャンルを超越した、音楽史に残る名盤であることは否定できない。
★ただし今、20年後の耳で聴けばそれほどのこともない。私はそう思う。
新発明による衝撃、というのはそういうものだ。あまりにも多くこれを模倣した音が、巷に溢れ続けたのである。
むしろ音楽そのものの魅力を考えれば、06の提示したアンビエントな空間のほうが、より普遍的な魅力を持つかもしれない。
★おすすめ度/89★04のタイトルはイエス「危機」のもじりだろう度/89★なぜか99年に再結成されたアート・オブ・ノイズのメンバーには、ホーンやダドリーに加えてロル・クレーム(元10cc)がいた度/89

2003/11/24