California Jamming


Deep Purple

01.Burn
02.Might Just Take Your Life
03.Mistreated
04.Smoke On The Water
05.You Fool No One/The Mule
06.Space Truckin'

TOTAL TIME 73'38"

★96年、Premier。
かの有名な74年、LAはオンタリオ・スピードウェイでのライブ。
「カリフォルニア・ジャム」と銘打たれた屋外コンサートに出演したバンドの中でも、ディープ・パープルとELPの知名度は(当時のブラック・サバスやイーグルスに比べて)別格であったらしい。
ヒット作「バーン」をひっさげての登場ということで、人々の関心はやはり新メンバーであるカヴァーデイルとヒューズに集中したことだろう。
★同音源は近年様々なタイトルで出回っているはずで、私のCDは英国で発売されたもの(もちろん正規盤)。
これに「レイ・ダウン、ステイ・ダウン」の加わった国内盤を見たことがある。
70分超だからアナログ時代なら2枚組になって然るべきボリウム。音質も良好だ。
★特筆すべきはヒューズの暴れっぷり。歌唱でカヴァーデイルよりも目立っているのが微笑ましい。彼の存在が気に障って仕方のない人も多いことだろう。
ハモりを逸脱して単なる奇声と化す瞬間もあるが、未だ「気の弱いポール・ロジャース」でしかない(後に「アメリカンなロバート・プラント」に成長する)リード・シンガーを押しのけるだけの自信と気合いが彼にはあった。
その黒っぽく性急なベース・プレイも、前任者グローバーのスクウェアなラインとは全く異なるノリと緊張感をバンド全体に与えており、これに煽られたペイスのシンコペイトぶりなど非常にスリリング。
パープルのライブを楽しむコツのひとつに「バスドラに集中する」というのもアリかと思うが、この時期のそれは最も攻撃的で聴き応えがあるのではないだろうか。
★バンドがヒューズを選んだのは(ツェッペリンが「聖なる館」を、クリムゾンが「太陽と戦慄」を発表した様に)、それが必然的な流れだったのだ、と思う。
英国を代表する他のバンドたちが軒並み異文化や複合リズムに取り組み新しい何かを模索しているのは明白だったが、既にヴェテランであったロード、ブラックモア、ペイス、各々の中には「ブリティッシュ・ブルース〜アート・ロック〜ハード・ロック」という正統派の経験以外にはせいぜいクラシック音楽の素養くらいしかなかったのである。
パープルがたちまち時代遅れになってしまう危険を回避するためには、外部からの新しい血が必要だった、と。
この方向の先に辿り着くのはボーリン加入を経てのバンド消滅、ではあったが、この時点での彼らの判断が間違っていたとは決して思わない。
★クレジットにはないが、05は「レイジー」のイントロで始まる。
後半は各メンバーのソロも満載、ファンの評価は決して高くないが、これ以前にも以降にもないポジティヴな混沌はこのラインナップでのライブだけが持つ魅力である。
★おすすめ度/84★興奮度/84★カオス度/84

2003/11/03