No Quarter
Jimmy Page & Robert Plant Unledded
01.Nobody's Fault But Mine
02.Thank You
03.No Quarter
04.Friends
05.Yallah
06.City Don't Cry
07.Since I've Been Loving You
08.The Battle Of Evermore
09.Wonderful One
10.Wah Wah
11.That's The Way
12.Gallows Pole
13.Four Sticks
14.Kashmir
TOTAL TIME 79'37"
★94年、フォンタナ。
★レッド・ツェッペリンのファンは、このアルバムをどう評価しているのだろうか。
彼らの音楽を「極端なミクスチャー」として捉えている私にしてみれば、ちょうど苦手なパーツである「ブラック」な要素(ブルースとかファンクとか)以外のルーツを主題としたに違いないこの作品には、並々ならぬ期待があったのだが。
アラブとインド、そしてケルト。ここに提示されているのは、そういったツェッペリンの「非ブラック」な部分でなければならなかった。いや、私が勝手にそう思っただけ。実際には、そこまで純度を極めたものではなかった。
★モロッコ録音(と思われる)の新曲は、申し訳ないが雰囲気だけのいんちきエスニックである。06と10は現地ミュージシャンのお陰でまあまあそれなりの音にはなっているが、ドラム・ループに乗った安易な05は意味不明。
スタジオ録音らしき01の狙いは明らかで、持続音によるアジア的催眠効果が米国南部の音階とアイルランド辺りの伝統を強引に結びつけている。03の奇妙な音響処理も同様の観点で幻覚を具現化しようとしたものだろう。
★他の曲は全てMTVライブのもの(のはず。CDには各音源の明細が記されていない)。これらが本アルバムの肝である。
残念ながら、どれもオリジナルほどの輝きを見せてはいない、と思う。やはりツェッペリン最大の魅力はジョン・ボーナムのドラムスであった。13のリズム解釈以外、特に新たな発見はない。
トラッドと思われていた08、サンディ・デニーの代わりを務めたインド人女性はプラントの意図を理解するに至らず、ほとんど普通に歌ってしまっているのが非常に惜しい。もっと過剰なインド的節回しを披露してくれたならば、おそらく目からウロコの凄まじいパフォーマンスになっていたことだろう。
★ペイジとプラントが真面目なのはよくわかる。彼らの脱西洋趣味は根の深いものだ。ツェッペリンが真にプログレッシヴなバンドであったことも否定のしようがない。
ただし、やはりこのアルバムは作品として中途半端。有無を言わさぬパワーも音楽としての純粋な美しさも、私にはほとんど感じることができなかった。
もしもこの企画に(プロフェッショナルなアレンジャーとして)ジョン・ポール・ジョーンズが一枚噛んでいれば、あるいはとてつもない名盤になっていたかもしれない。
まあ仕方ないだろう。なにしろ「Unledded」らしいから。
★おすすめ度/77★ありふれた「アンプラグド」にしたくなかった気持ちはよくわかるが度/77★かつてのツェッペリンがいかに偉大だったか再認識させられはした度/77
2003/09/03