Jet CD


Puffy

01.ジェット警察
02.これが私の生きる道
03.Cake Is Love
04.愛のしるし
05.春の朝
06.レモンキッド
07.小美人
08.ネホリーナハホリーナ
09.哲学
10.De Rio
11.サーキットの娘
12.渚にまつわるエトセトラ
13.Mother

TOTAL TIME 51'12"

★98年、エピック。
★これの前にミニ・アルバムが1枚あるので2ndということになるのかな。
ということでデビュー曲「アジアの純真」は収録されていませんが、それ以降のヒット曲は満載。お得感てんこ盛り。
プロデューサーはもちろん奥田民生。
いきなり「無法の世界」そっくりなシンセに導かれた、もろザ・フーな01が、「なんでもアリ」なこのアルバムの幕開けを高らかに宣言します。
★そして名曲02。これだけは疑似モノラル。
ギターによるいくつかのフレーズ、ドラムスやハンドクラッピンクがビートルズのパロディなのは当然ですが、これは作者特有の「サービス精神」と「照れ隠し」ではないでしょうか。
実は楽曲自体、あんまりビートルズには似ていない。一部のコード進行がわずかに「ノー・リプライ」に似ているくらいで。
まったりした雰囲気から私が連想したのは、「ヘルプ」のボツ曲だった「ザット・ミーンズ・ア・ロット」で。これは当時としては「ビートルズらしからぬありふれたサウンド」として却下された曲(「アンソロジー2」に収録)。
要するに、アレンジが凝っているとすれば、60年代から70年頃までにかけての「あの時代の雰囲気」を再現したかったんじゃないのかな。
それはビートルズだけに限る必要はなくて。あえてわかりやすく提示してあるのは、そうしておけば洋楽ファンも食いつきやすかろう、と。
わざわざくっつけたと思しき冒頭のEsus4とEを繰り返すアコギのストロークはちっともビートルズ的ではないし(このイントロはむしろザ・フーを思わせる。01の次にこれ、というところが確信犯)、Bメロ(F#mからの箇所)でこれ見よがしにギロが鳴っているけど、ギロなんてちっともビートルズっぽい楽器ではないでしょ。
短調(ここではC#m)に転じて主旋律をなぞる間奏とか、特別ビートルズに代表される手法ではありませんし。
純粋に「いい感じのいい曲」プラス「お遊び」ということ。パクリなんてとんでもない。ただひたすら「いい感じ」です。悪いわね。ありがとね。
★おっと。他の曲もいくつかあっさりと急ぎ足でご紹介。
草野正宗作04はスピッツもセルフカバーしましたが、絶対にパフィーの勝ち。ティンパニ(叩いているのは奥田)で決まり。最後に一度フェイドアウトして戻って来るリフはベイシティ・ローラーズの「サタデイ・ナイト」でしょう。
井上陽水の03と奥居香の05とトータス松本の08はどうってことないようでいてさりげなく素敵。07は暗黒プログレ。09は素朴なフォーク・ソングを装っているけど、最後のフルートは「サザエさん」ではないかな。
11は「娘」という字が「狼」に似ている、という発想だけのお手軽ホット・ロッド。12はビレッジ・ピープル辺りの懐かしディスコですかね。そしてこれぞ民生節の13。
★元ネタにどうしても言及したくなるのが洋楽ファンの悲しい習性。それで本質を見失ってしまってはならないんだけど、ま、いいか。
音楽だもん。楽しけりゃ良いのさ。
パフィーのお二人は頭も良いし歌も上手い、それだけは間違いない。
★おすすめ度/89★レモンキッ度/06★おもちゃ箱度/89

2004/02/24