涙目少女と花束




数え切れない 車のヘッドライトが 街を照らす
その影にたたずんだ 涙目少女 手には枯れかけた 花束
 
「ソコに居て何かあるの? 涙のワケを聞かせてくれよ」

彼女 黙ったままで一層 花束をきつく抱いた
「・・・うそつきを待ってるの」 消えそうな声で呟いた

冷たいだけの雨の中 街の光が届かない場所で
ハートの芯まで びしょ濡れの彼女 
今は何もしてやれないから 「カゼひくよ」なんて 言ってあげた

雨は止んだ ヘッドライトは消えていき 街がまた生まれた
でも 涙目少女は 変わらない たたずんんだまま 
花束はもう ボロボロで とうとう その瞳から 涙が一粒

「おいで!もうココに居ても誰も来ないじゃないか」

彼女 うつむき加減で ボロボロの 花束をきつく抱いた
「・・・うそつきはココに居るの」 意外な言葉を呟いた

まだ薄暗い空の下 街の光が届かない場所で
ハートの芯まで 冷え切った彼女
今なら言ってあげられるから 「もういいよ」なんて言ってあげた

遠い日についたウソ ちっちゃなウソを 認められなくて
彼女ずっと 悩んでた 僕についたウソを 悔んでた

通りすがった ヘッドライトが 涙目少女の顔を照らした
確かに 目は真っ赤だけど 彼女は笑った それと 
ボロボロだけど キレイな花束を 僕に手渡して また笑った


嬉しさをごまかしたくて 「カゼひくよ」なんてささやいた