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★★★★☆
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ディストリビューション契約もレーベル契約もない状態でリリースされたブルックリン出身の5ピースバンドのデビューアルバム。音楽面における政治的足枷から解放された良い意味でのインディーズっぽさを携えて、ややタイムスリップ感のあるローファイ路線を全力疾走していて、一度聞くと忘れようがない超ポップなメロディとBonoっぽいクセのあるボーカルの取り合わせも絶妙。リードトラックの"Clap
Your Hands!"はいかにも「それっぽい」チープな作りですが、"Let The Cool Goddess Rust
Away"ではニューウェーブ風味の小気味良いギターポップを展開。"Over And Over Again (Lost And
Found)"では80sニューウェーブの含有量が増えますが、持ち前のポップさで巷に蔓延る80sリバイバルバンドとは異なる場所に着地。メロディの基本性能が非常に高いので、深めのリバーブをかけたドリーミーな"Details
of The War"やメランコリックさを追求した"In This Home on
Ice"なども思惑通りの仕上がりを見せています。Pavementまで枯れていなくて、Grandaddyまでナイーブではない、全方位的に罠が仕掛けられたマジカルポップワールド。しかも、実は細かいところまでシッカリと作り込まれているのに、表面的なヨレヨレ感で頑張り具合をカムフラージュ。好き嫌いの分かれるタイプの音だと思いますが、嗜好とシンクロしたときの脳内への浸食力は間違いなく絶大です。(2006/3/19) |