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★★★★
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本国イギリスではドエライ騒ぎになっているFranz
Ferdinandのデビューアルバム。マクロ的には最近の新人バンドの既定路線になりつつある二世代ほど前のテイストをベースにしていますが、ミクロ的にはルーツへの泥臭いアプローチよりも、今の空気を取り入れたスマートなセンスの良さが感じられます。一方で、少し意地悪い見方をすると、あらゆる「今のシーンの音」を作っているバンドのベストプラクティスという感じもあります。サウンド的な特徴はアナログ的な微妙な音の揺れ。この揺れがギターやベースの弦が弾かれて減衰して行く様子までを表現し、チープさの中に音の分厚さを作り上げています。"Jacqueline"のザラザラしたギターとシンプルなリズムセクション、吐き捨てるようなボーカルのコンビネーションや"Tell
Her
Tonight"のスカスカでヘニャヘニャなリズムのように、シンプルな楽曲とヘナチョコ、良く言えばプリミティブなアレンジの取り合わせはバッチリで、かつひねたポップさを併せ持っているところにも懐の深さを感じます。ポップな曲もあれば、フロアでも問題ない曲もあり、ロックンロールリバイバルのコンテキストに登場しそうな曲もあるように、コンサルタント的な方法論っぽいのにシンプルさ故に嫌らしさを感じさせない部分は紛れもない強みですが、欲を言えばスクラップ&ビルド的なハチャメチャさや新しさが欲しい気も。(2004/3/27) |