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★★★★
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PortisheadのGeoff
Barrowらを共同プロデューサに迎えた約2年ぶりの2ndアルバム。多種多様な音を複雑に絡ませて、意図的に本質部分を隠したり、輪郭をぼやけさせたサウンドは、ジャケットのアートワークと見事にシンクロ。無の空間から突如生まれたようなイントロとノイズギターの浮遊感、現実的なリズムのコンビネーションが独特の感覚を生み出す"Mirror's
Image"で始まると、アチラ側へ大きく踏み込んだ"Three Decades"、甘いサイケ感を持ちつつもコチラ側に戻ってきた"Who Can
Say"、シルクスクリーンの反対側からポップなメロディを繰り出す"Primary Colours"、中盤以降に初期のNew
Orderのようなデジタルをデフォルメしたサウンドを配した"Sea within A
Sea"など、ニューウェーブからシューゲイザー、ガレージまでを豪快に俯瞰した楽曲群は魅力タップリ。時折、Joy
Divisionっぽさが強まることがあるものの、数年前にシーンを席巻したポストパンク〜ニューウェーブリバイバルの軽薄短小さはなく、愛嬌の範囲内。アルバムを通して光量の調節が巧みで、イマジネーションが刺激される映像的な内容は初期のInterpolなどを彷彿させる一方で、適度にドレスダウンすることでスタイリッシュな面が強調し過ぎることもなし。さらに、作品全体が暖色系の光で満たされていることで、陰鬱なボーカルが暗めのメロディと重なっても、ダークサイドが強調され過ぎないのも大きな
強み。(2009/06/15) |