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★★★★
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今年のサマソニに出演するという以外の情報はないまま1曲だけを試聴。ジャケットのハズし方に嫌な予感がしたもののThe
Libertinesのライブの開演時間が迫っていたので購入。ところが、珍しくこの予感は大ハズレで、シンセサイザーを中心に作り上げられた音の壁は、装飾を削ぎ落とした生々しい音に浸っていた耳を柔らかく包み込んで心地良さは抜群。アルバム全体では、情感過多気味ながらも荒涼とした中にほのかな暖かさを感じさせるメロディ/アレンジをユニセックスなボーカルが程よく中和していて、一世代昔の仰々しさの残る楽曲もあるもののイヤラシ度は低め。オープニングからの3曲は手を入れすぎの感じもありますが、メロディがシッカリしているので厚めの音処理と深めの空間処理にも埋もれることなく、輝きを保っています。そうした中でも、Beckey
Jarrettをボーカルに迎え、ピアノとボーカルが作るゆったりした流れにコーラス、ストリングス、シンセサイザーを抑え気味に重ねながら、楽曲の素材を生かし切った"Symmetry"は序盤のハイライト。中盤以降にはどこかで聴いた気がするけどどうしても思い出せない曲やフレーズがありますが、これは彼らの作り出すメロディが普遍に迫っているせいなのかも知れません。シンプルさと派手めアレンジが同居する"She
Came Home for
Christmas"以降のアレンジはエモーショナルかつドラマティックさが強調され、序盤で構築されていた音の壁とは異質。過去の様々なノウハウ注ぎ込みまくったところに多少の胡散臭さも感じますが、こういう古新しい甘めの音は好きです。(2003/4/20) |