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Best Lives '05

1. Beck (7.30 at Naeba Ski Resort on Fuji Rock Festival '05)
飛ぶ鳥を落とす勢いの頃のサウンドに近い肌触りの"Guero"リリース後の絶好のタイミングでの凱旋。全てのキャリアから満遍なく選ばれたセットリストは、ピコピコシンセをフィーチャーした"Sexx Laws"や"Sea Change"を経由したことで歌心の覚醒を印象づける"Nobody's Fault But My Own"などのヒネリもタップリ。圧巻はBeckがアコースティックギターで歌っているのを完全に無視してバンドメンバーが食事をし、その後食器を使ったストンプが始まり、最後はBeckの歌と完全にシンクロした演出。アーティスト臭が強すぎて、中弛みを感じることが多かったこれまでとは違って、広義の意味でのエンターテイメントを見せつけた完璧なアクト。(2005/12/30)

2. Doves (10.29 at Nagoya Club Quattro)
意外に盛り上がりに欠けた前日の大阪と比べると、開始前からフロアに充満する渇望感は少し異様さを感じるほど。そこに、地味に3人のメンバー(オヤジ)とサポートのキーボードプレイヤー(イケメンヤング)が登場して"Snowden"でライブが始まると、瞬時にライブ終盤のようなエネルギーの循環が発生。その後も、バンド側が繰り出す曲の出し入れに対して、オーディエンス側がリアルタイムで的確に反応し、ライブの一体感は最高レベル。やや音に粗さがあったものの、素晴らしいフロアの反応がバンドの狙い通りライブのロックモードへのシフトを加速化させたため支障はなく、持ち味の良質メロディとアレンジのダイナミズムも完璧に機能。オーディエンスによる勝利。(2005/12/30)

3. The Delgados (2.15 at Shinsaibashi Club Quattro)
ロック/オルタナティブ色が垣間見えるライブ仕様の音ながら、原曲のニュアンスを再現する拘りと分厚い音に埋もれることのないメロディの屈強さは抜群。Belle & Sebastianの繊細なアンサンブル、Franz Ferdinandのポップな爆発力、Mogwaiの強力な破壊力という異音楽空間を自在に動き回る様子は「グラスゴーの裏番長」の面目躍如。音楽もバンドとオーディエンスの距離感も野外にピッタリとハマリそうで、もっと多くの人達が聞くべき音楽だと確信したのも束の間、残念ながらバンドは解散。まるで10年間の彼らへのサポートに対する感謝を伝えるためのように初来日し、笑顔が途絶えることのないハートウォーミングなパフォーマンスを披露してくれたことに感無量。(2005/12/30)