Mus!c For The Masses
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7/30(Fri) 1st Day

10:30 現地のゲートをくぐり駐車場に車を停める。シャトルバス乗り場からは多くの観客が暑そうに歩いてくる。駐車場からしばらく歩くとオフィシャルグッズ売場があり、まだ人も少なかったので、早速Tシャツ2枚とパンフレットを買う。荷物が邪魔なので車に置きに帰り、再び入場ゲートへ向かう。
10:50 入場ゲートに向かい、チケットと引き替えにリストバンドをつけてもらう。よく考えると、何でチケットは半券だけとって残りをくれないんだろう。記念になるのにな。リストバンドもうまく取れればいいのに。。。と思いつつグリーンステージへ向かう。
10:55 グリーンステージへ向かう道からダンステントなどが見える。グリーンステージもそうだけど、とにかく会場が広い。緑も多い。日差しはきついが、風はひんやりしていて、去年のような体力をじわじわ削ぎ落としていくような嫌な暑さではないようだ。
11:00 "Welcome To Fuji Rock Festival"とスマッシュの日高氏がステージで話している。グリーンステージの前の方では様々な国の国旗が揺れている。さあ、お祭りの始まりだ。まずは電撃ネットワークのステージを見るためにホワイトステージへ向かう。ところが、ステージ間が結構遠い。ゆっくり歩いていると10分くらいだろうか。途中きれいな川などを通ってホワイトステージにたどり着き、座る場所を探す。ステージ後方に日陰があったので、とりあえずそこに座ることにする。
11:30 電撃ネットワークがステージに登場。ステージ上にはドラム缶など音楽とは関係なさそうなものが転がっている。外国人の女の人に「あれは誰ですか?」と聞かれて「電撃ネットワークです」と答えると「シラナーイ」と言われてしまいました。彼らのパフォーマンスは祭りのオープニングとしてはピッタリで、ドライアイスを食べて鼻から煙を出したり、ドラム缶にダイナマイト(?)を入れて爆発させたりと身体を張ったパフォーマンスが続く。ちょっと間延びした感じもあったけど、なかなか楽しかった。良い子は打ち上げ花火を人に向けて飛ばしたり、ドラゴンに火をつけて人に向けないようにしましょう。
12:30 とりあえず昼食。暑い中カレー、シャウレマ、チャイ、コーラを買って日陰を探して食べる。シャウレマっていうのはアラビアパンに羊を焼いたものとキャベツ、トマト、マヨネーズを挟んだもので、非常に身体に悪そうな食べ物だけど、癖になるほどおいしい。これを食べている内に午後のステージがはじまりそうになるので、ホワイトステージに向かう。
13:00 Neveのステージ開始。アメリカの新人バンドという以外には前もって情報は何もなく、奥田民生のステージまでのつなぎ位に考えて見始める。1曲目はいきなりハードなディストーションギターで始まる。「あ、これは間違えたかな」と思いながらしばらく聞いていると、ドラムマシーンを交えながら、イギリスっぽい音を出したりもして、しかもメロディーもなかなかいい感じ。聞いているときにはちょっぴりThe Smashing Pumpkinsを思い出したりもした。そんでもって、ギターの兄ちゃんのキャラが良く、とにかく客にモノをあげる。ステッカーやらピックやら、何でもかんでも渡す。憎めないキャラでした。ステージが終わる頃にはすっかり彼らをお気に入りになった。一度ひっこんだものの、拍手がしばらく続くとアンコールまでやってくれた。全く期待していなかっただけに、ラッキー度高し。
14:20 グリーンステージに移動。奥田民生はショートパンツにランニングシャツ、頭にタオルを巻いて、サンダルかなと思っていたが、割と普通の格好をしていた。音楽の方は誠実に演奏してくれていて、彼の曲調が昼間の野外にピッタリ合う。ポカリスエットを飲みながらグリーンステージ右後方で寝ころびながら聴く。うーん、これぞフェスティバル。
16:20 同じ場所でStevie Salasを見た後、ワールドレストランエリアに移動。ここはエチオピア料理やらイタリア料理やら、インド料理やら中華料理、タイ料理などいろんな食べ物が売ってる。しかも、値段もそこそこリーズナブル。ひととおり、何を売っているかを見て、New Band Stageを見に行くと、筋肉少女帯大槻ケンジのようなボーカルのバンドが演奏していた。かなり、壊れ気味で、個人的には壊れすぎでちょいと辛かった。確か、このときに夕食を食べたはずだったけど、何食べたか忘れてしまった。シチューみたいなものを食べたような記憶・・・本質じゃないからいいか。
17:10 再びグリーンステージに戻る。ステージでは Hi-Standardが演奏している。前の方はかなり盛り上がっている。このときはグリーンステージ右後方で見ていたのだが、後ろで馬の顔をかぶった兄ちゃんが踊り狂っていて、そちらを見るのに忙しかった。いろんな人が彼を見て爆笑していた。Hi-Standardが終わり、The Black Corwesを見るために、グリーンステージの一番前のブロックへ向かう。次第に、Rage Against The MachineのTシャツを着た人が増えてくる。とりあえず前から10列目くらいまで進む。
18:30 The Black Crowesのステージ開始。全然知らなかった割にはすごく楽しめた。ルックス、服装共、見るからにアメリカのロックバンド。音もオーソドックス&トラディショナルなアメリカンロックなのに、なぜか古さを感じさせない。女性コーラス隊も参加して良い意味での「アメリカ的ロック」を演出する。力強く、サービス精神旺盛なステージはプロフェッショナルだった。少し涼しくなってきた苗場をいい感じにヒートアップさせてくれた。こういうタイプの音楽も良いなと素直に思えた。
19:45 急いでホワイトステージにPropellerheadsを見るために移動。但し、Rage Against The Machineのオープニングを見るために10分くらいしか時間がない。ステージ間が遠すぎる。Propellerheadsのステージではとにかく"Bang on!"を聴きたかったので、10分間の間にやってくれることだけを祈りながら見ていた。時間切れでホワイトステージを後にしようとしたときに、"Bang on!"が始まった。もう、これでいいや。心おきなくグリーンステージに戻る。
21:10 予定より30分ほど遅れてRage Against The Machineのステージが始まる。ステージ前方はものすごい人だ。とりあえず、本日の目当てUnderworldのステージが間近なので、10分間だけ見てホワイトステージに移動。この途中なぜか走っている人多数。「何でだろう」と思っているとホワイトステージからなぜか音が聞こえてくる。ステージ前の曲か何か流しているのかなと思っていたら既にステージが始まってる・・・「えー、まだ予定より10分以上あるやん」と心で叫びながら、ホワイトステージへ向かう。
21:30 Underworldのオープニングを見逃したのはショック大。何分くらい見逃したんだろう。着いてから演奏された曲は新作の"Beacoup Fish"からの曲が中心で、CDより若干メリハリのあるリズムにTomatoの映像がシンクロし、ときおりKarl Hydeが怪しく腰を振る。Underworldの音楽ってすごくセクシャルなんだなあと感じる。もちろん、Karl Hydeの恍惚の表情やら意味深な言葉がその根元であるのは言うまでもない。"Push Upstairs", "Jumbo"などUnderworldの曲はダンサンブルでありながら、内へ内へと落ち込んでいくタイプの曲が多い。それは、ライブ会場を単純に巨大フロア化させることを拒んでいるかのようだ。ライティング、映像もその内部へ潜り込んでいく音楽を後押しして、バンドの放った音のエネルギーをそのままバンドとオーディエンスが蓄積している。ライブ後半になるまでその蓄積は続く。オフ気味のライティングは空の流れ星を見ることを可能とし、暗闇もまた彼らの音楽の演出に一役買っている。そして、貯めて貯めて、ほぼ臨界点に達した瞬間に演奏された"Born Slippy"でエネルギーは全て放出された。Karl Hydeの声、彼の表情、そして会場を照らし出すライティング、全てはそれまで抑えられていた全てのものを解放させる。この瞬間、Underworldのステージは単なるフロアを超越したように感じた。Underworldの曲、Tomatoの映像、苗場の夜というロケーション、全てが正帰還を与えながら、それぞれ単独の効果を何倍にも何十倍にもしたように感じた。そこに存在するあらゆるものを味方に付けたUnderworld圧勝の初日だった。彼らの勝利はライブ終了後のKarl Hydeの表情に表れていた。これまで体験した中でも間違いなくトップ3に入るライブだった。
23:00 Underworldは予定より早く初めて、予定通りに終わったようだ。ホワイトステージからの帰り道は細く、なかなか進まない。それも今見た幻想的でかつ現実的なステージの余韻を楽しむにはいい時間だった。

7/31(Sat) 2nd Day

12:00 少々ゆっくりと会場に着く。今日も昨日よりも暑そうだ。まずは、食事をしようということで、やはりワールドレストランエリアへ向かう。この日はスリランカ風のチキンカレーと冷たい飲み物を食べる。暑くて暑くて朝がダラダラ流れてくる。
13:20 食事を終えてうろうろとグリーンステージに向かう。その途中で、Ocean Colour Sceneのメンバーに出会う。昨年、IMPホールのライブ前にゲームセンターでゲームをしているのを目撃して以来の生Ocean Colour Scene。このときも、彼らは店でアクセサリを物色中。うーん、緊張感のない連中なのか、それとも余裕シャクシャクなのかどっちだろう。グリーンステージは昨日よりも人が多い。昨日はなかった柵ができている。土ホコリが舞い上がって煙たい。とにかく日差しが強く、暑いのでUAのライブが始まっている中、グリーンステージ後ろの日陰を目指した。
14:00 いきなり疲れていたのか、UAのライブ中はうとうとしてあまり曲とか覚えてない。暑さの中、歌声がなんとなく聞こえていたという程度。ちょっと勿体なかったかな。UAのステージ終了後、グリーンステージとホワイトステージの間にある川に向かう。ここで、しばらくクールダウン。ここの川はとにかく水がきれいで、冷たい。裸足で水に入ると、それこそ10秒も入っているのが辛いほどだ。ペットボトルのお茶も冷たくなる。ここで、1時間少し身体を休めてField of Heavenに向かうことにする。
15:30 ホワイトステージ横のトイレに行こうとするが、大混雑。仕方なく、Field of Heavenそばのトイレに向かうことにする。ところが、ここもやっぱり大混雑。数十分並んでようやく用を足すことができた。途中、お兄ちゃんがものすごい形相で崖をよじ登っていったのを目撃したが、あれは何をしにいったんだろう・・・:−)
16:30 Field of Heavenへ到着。場内をフラフラと歩き回った後、かき氷を食べる。急いで食べたのでお約束通り頭が痛くなる・・・ここで、衝撃的な音楽に出会う。アルゼンチンのバンド、Todos Tus Muertosだ。レゲエやラテンミュージックから始まって、パンク調のリフに強引に持っていく曲の展開は、普段聞き慣れている欧米の音楽とは全く異なる光を放っていた。ゆったりとしたリズムに身を任せながらゆらゆら踊るAメロから、ステージ前の人を踊り狂わせるリフ、この組み合わせは言葉では言い表せない衝撃を受けた。こりゃすごい。
17:30 夕食をとるために再びワールドレストランエリアに移動。途中バナナジュースみたいなモノを飲むが、ちょいと薄い。もっとバナナ使ってくれよぉ。ワールドレストランでは、前日においしそうに見えたトマトソースのペンネとステーキ、エチオピア風のシチューを食べた。ペンネはピリッとしてなかなかおいしかった。エチオピア風シチューは冷たく、今ひとつ。夕方になって少しずつ涼しく過ごしやすくなってきた。少々休憩した後、The Chemical Brothersのステージを見るためにグリーンステージに移動する。
18:40 Limp Bizkitのステージもほぼ最後。どこかで聴いたことのあるイントロで、「あれ、George Michaelの"Faith"に似てるな」と思ったら、そのままだった。意表を突くカバーを聴けてちょっぴりお得。このくらいから、グリーンステージにドンドン人が集まってくる。前日の比ではない。とんでもなく多くの人がグリーンステージに集まってくる。とりあえず、グリーンステージ右後方にレジャーシートを広げて、The Chamical Brothersのステージが始まるのを待つ。
19:40 気温はどんどん下がる。前日それほど寒くなかったので、この日は上に羽織るものを何も持ってきておらず、半袖のTシャツではじっとしていると震えるほど寒い。とか思っているうちにThe Chemical Brothersのステージが始まる。1曲目はいきなり"Hey Boy! Hey Girl!"だ。一つ一つのビートがCDとは比べものにならないくらい強靱で、外向きのエネルギーに満ちあふれている。雛壇のようなステージ上に二人が位置し、その後ろのスクリーンには様々な映像が映し出される。彼らのステージを見るにつれ、前日のUnderworldとの違いがハッキリ分かった。Underworldは「エネルギー蓄積一挙放出型」であるのに対して、The Chemical Brothersは「一音入魂型」だった。リズムの一つの音でさえ、強靱にしなやかに観客に向かって放出され、ライブ会場を巨大なフロアに変質させる。前日のUnderworldが巨大なフロアに拡大させることを拒んだのとは対照的だ。"Out of Control"など、CDではボーカルが入っている曲も演奏されたが、ボーカルはフィーチャーされておらず、今ひとつインパクトが小さかった。それでも、ステージ前方には「なんでThe Chemical Brothersのステージにこんなに人が集まるねん」というほどの観客で溢れかえっていた。途中、空を流れ星が流れた。天頂から山の端までゆっくりと流れた。強烈なビートが苗場を突き抜けているころ、ホワイトステージのThe John Spencer Blues Explosionのステージに移動する人が次第に増えてきた。
21:30 どんどん冷え込みがきつくなってくる。たまりかねて、入り口付近のトイレに向かう。人の往来が激しく、しかも遠いためBlurのオープニングに間に合うか不安。結局、トイレから帰ってくる途中でBlurは登場し、オープニングの"Tender"が始まった。"Tender"はアコースティックギターをバックに歌われ、これが夜の苗場にピッタリとはまった。Damonが「今夜は星が出てるね。ちょっとライトを消してみて」というと、Grahamはダースベイダーのテーマソングをアドリブで弾いたりしている。確かに星がきれいだ。こういう環境で音楽が聴けるのは幸せだ。その後も新作"13"からの曲が中心に演奏されるが、どうも曲が複雑すぎるせいか、アルバムを前もって聴いていたにも関わらず乗り切れない。グリーンステージの後ろの方の観客が途中で帰り始めたのもそういうことが原因なのかも知れない。結局、彼らは何度かのインターバルを取りながらステージを進めた。いや、そうせざるを得なかったような気がした。新作と昔の曲の指向性の違いが原因の一つなのかなと少し冷めて見ていた。そして、最後は予想通り"Song 2"だ。予定調和といわれようとなんと言われようと、誰もがこれを待っていた。会場中が一つとなりジャンプする。約3分のエピローグはあっという間に苗場を駆け抜けた。
23:00 帰りはやっぱり混む。入場ゲートに向かうまでが大変だ。とにかく駐車場まで向かい、車に乗ったものの、あまりにも眠かったため途中で仮眠。30分ほど眠った後、眠るために車を走らせた。寒かったのでちょっと風邪気味。嫌な予感がしていた。

8/1(Sun) 3rd Day

10:40 最終日は少し早めに会場に着く。と思ったら、最終日は10時スタートだった。完全に忘れてた。客は前日に比べるとかなり少な目で、グリーンステージの真ん中くらいでもゆったりと座ってみることができた。着いた時には既にFemi Kutiが始まっていた。夏の強い日差しの中で映える音だ。思わず朝からビールを飲みたくなってきてしまった。で、ここで飲んだビールが後で命取りに。。。
11:30 ビールを飲むと前日の寒さもあってか、頭痛がひどくなってくる。でも、次は今回のフェスティバルでも是非とも見たかったCatatoniaのステージとあっては座ってはいられない。ということで、とりあえず一番前のブロック、前から3列目まで進出。イギリスでは既にビッグネームの彼らも日本ではまだまだ知名度は低いのか、前のブロックはそんなに混んでいなかった。Catatonia登場。あ、やっぱり、Cerysはワインのボトルを手に持ってる。白いドレスを着たCerysはアルバム同様に天使のような声としゃがれた声を使い分けながらステージを進めていく。「ホント、暑いわね」と言いながらCerysは上に羽織っていたジャケットを脱ぐ。周りの野郎は大喜びで、"Take off More!"の声が飛ぶ。曲は最新作と一つ前のアルバムからの曲が中心で、牧歌的な楽曲が野外のステージというロケーションに良く似合う。フェスティバルとしての"Road Rage"はやや盛り上がりに欠けるような気もしたが、少なくとも前のブロックは合唱してた。時折スカートの裾をまくりながら歌うCerysはとってもキュートだった。確かに、これといって特徴のあるステージングではなかったが、Cerysの存在感だけで充分楽しめた1時間だった。単独公演で是非とも見てみたい。
13:30 会場に来たときは日差しはそれほど強くはないと思っていたが、やっぱり1時頃は暑い。やっぱり、風邪ひいてるみたいで、頭痛が断続的に襲ってくる。仕方ないので、今日は座って休みながら見たいバンドだけ見ることにする。そうしているうちにAsh登場。前のブロックはダイブ&モッシュの嵐。演奏は今年頭の単独公演のときと同じような感じたった。ライブになると1stの楽曲もタイト&ダンサンブルに変身。ちゃんとDJも連れてきていて、リズム隊にスクラッチを加えながらステージは進む。演奏する側も見ている側もストレートで気持ちいい。ただ、体調最悪。まさか、Ashを横になりながら見ることになろうとは。。。
14:40 忌野清志郎 with ラフィータフィーの登場。サムライのような格好をしながらの登場。「今日は暑いでござるな」といいながら演奏が始まる。ところが、ここで眠ってしまう。次に目が覚めると、彼のステージは終わり、Ocean Colour Sceneのサウンドチェックが始まっているところだった
16:30 念入りなサウンドチェックに続いてOcean Colour Sceneが登場。彼らはCDで聴いているとどことなく線の細いイメージがあるが、ライブでの演奏を聴くと思いもよらずタフな音を出すのに驚く。ニューアルバムのリリースを控えていることもあり、新曲も演奏されたし、"Marchin' Already"から"Hundred Mile High City"やら"Better Day"やら"Travelers Tune"などが演奏されると、観客の盛り上がりもヒートアップする。昨年の単独公演の時に感じたのと同じように、良い意味での粗い部分が彼らのライブの魅力だ。CDでの優等生的な表情よりも、こちらの表情の方に強く惹かれる。新しさがあるかと言えばないような気がするけど、何だかカッコイイ。強いて言えば、普遍的な格好良さの片鱗みたいなものを見せてくれたような気がした。正統派のロックを飾らずに提示してくれたステージには好感が持てた。このあたりから、太陽がかげり、雲行きがおかしくなってくる。だんだん寒くなってきた。
17:50 「映画の撮影が入ったから」とかいうとんでもない理由でキャンセルしやがったHoleの穴を埋めるべく登場したBernard Butler。彼のステージが始まった頃には雨も降り出す。まだ夕方だというのに、かなり冷え込んできて、半袖のTシャツだけでは寒い。長袖のTシャツを羽織ってようやくじっとしていられるほどの寒さだ。やっぱり、自然をなめたらえらい目に遭う。朝天気があまりに良かったので、雨具は車の中だ。上に羽織るものも車の中だ。備えあれば憂いなしとはよく言ったものだ。重いけど持ってきておけば良かった。雨はそれほど強くならず、Bernard Butlerのステージは進む。彼が登場する前はストレートなロックを演奏するバンドが多かったので、彼のステージのノリはそれまでと比較するとかなり異質なものだった。ソロデビューアルバムでも、強いビートを刻む曲は少なく、ギターのうねりを生かしたサウンドが中心で、ライブでもそうだった。ただ、力強くアイデンティティを主張するギターソロは圧巻で、薄暗くなってくる夕暮れにもマッチしていた。タイプは全く違うが、ちょうど昨年の2日目のPrimal Screamのときのような感覚に襲われた。「デ・ジャヴーか?」と思ったくらいだ。彼のステージが終わることには寒気と頭痛で横になっているのも辛くなり、仕方なく車に退散。結局、Joe Strummer, Happy Mondaysのステージを見ることはできなかった。

最後は体調を崩してフェードアウト気味になってしまったけど、楽しい3日間でした。チケットの高さや交通の便の悪さ(遠方から行く人は全部で10万円くらい使ったのでは?)という問題を孕みながらも、致命的な問題は表面的には表れなかったという意味では関係者には感謝の気持ちでいっぱいです。
ただ、まだ多くの試行錯誤の途中、主催者としての理想などはあるにしても、あのチケット代はベストとは思えないです。回を重ねながら主催者としての理想を、観客と一緒に作り上げていくという方法もあったんじゃないかなと思います。あれだけの素晴らしいアクトを見せてくれるアーティストを呼んでいるんだから、どうせならもう少し敷居を低くして、より多くの人に体験してもらえればもっといいのにと思います。まだまだ完成された形を持ったフェスティバルでないから、毎年変わっていくのかも知れません。ゆっくりでもいいから、僕たちオーディエンスも一緒により良い方向へ持っていければもっともっとこのフェスティバルが意味のあるものになっていくような気がします。
夜中に駐車場を歩いていると「祭りが終わった」という寂しさを感じずにはいられませんでしたが、陳腐な言い方ですがこれが新たな一歩の始まりであることは間違いありません。来年も、その次も、10年後も、ロックが、音楽が鳴り続ける限り、このフェスティバルに参加したいと思います。