2008年の一発目のライブ。去年のフジロックでは深夜まで居残る体力がなく、Simian Mobile Discoと共に泣く泣く見逃し。そのSimian
Mobile
Discoは昨年11月のUnderworldの来日時に見ることができたので、この日のライブで半年ぶりの念願成就。と言いながら、アルバムも「それなり」という感想だったので、実はそれ程大きな期待を持っていた訳でもなく、「取りあえずチケット取れそうだから見に行ってみるか」程度の軽いノリで参加。
Justiceの前に、Busy Pが回すことになっていたので、「早くても19時半までは始まらないだろう」と高をくくり、神座でラーメンを食べてからBig
Catへ。入口で「ロッカーの空きはありません」の文字。その時点ではあまり気にせず中に入ってみると、フロアは人でギッシリ。深夜のレッドマーキーに大混雑を引き起こしたという話は聞いていたものの、「それ程混むこともないだろう」と思っていただけに驚き。ひとまずフロア入口近くのロッカーにもたれかかりながら、中の様子を伺うことにする。
BUSY Pは要所でThe Buggles の"Video Killed The Radio Star"やThe Chemical
Brothersの"Do It
Again"などの有名どころの曲を挟みながら、終始アゲアゲのプレイ。20時半までの約1時間半はちょっと長かったけど、ロックに嗜好が寄り気味の僕でも飽きることなく充分に楽しめる内容だったのが救い。
Busy
Pが引っ込むと、素早くステージがセットアップされ、程なくフロアの照明が落とされる。そして、「ライブが始まると入口のドアを閉めるので、中に入って下さい」という係員の声。「こんな混んでるところに入るの嫌だなあ」と思いながら仕方なく中に入ると、結構空きスペースはあって、少し混んだライブっていう程度の混み具合。「これなら大丈夫だな」と思っているうちに、Justiceの2人が登場。
ステージにはアルバムタイトルでもある十字架(Cross)を中心に配し、両脇をスピーカーの壁で固め、後から照明を当てる影が主役の演出がクール。そして、最初の音が出た瞬間に、この日の朝まで持っていた「軽いノリ」は木っ端微塵に粉砕。CDではアナログっぽいエッジのボヤけた音もあったものの、ライブではエッジが鋭く立った音を攻撃的に繰り出し続け、超満員のフロアを瞬間的に制圧。ルーティーン的なフレーズを繰り返されることによる昂揚感とか楽曲のバネを活かして巻き込まれていく一体感ではなく、瞬間的に放たれた超弩級の刺激によって、Justiceの音に屈服されたという感覚。
そのくせ、オーディエンス側の希望を見透かしたように、"D.A.N.C.E."などのポップさを感じさせる歌モノと"Stress"などのストイックさを感じさせる非歌モノを絶妙なタイミングで切り替えながら、テンションを自由自在にコントロールしながら進んでいくパフォーマンスは、無機的な音の機能美が非常に印象的。ただ、Metalicaの曲という声が聞こえたアンコールはJusticeの雑食性と凶暴性を巧く表現していて面白かったものの、ライブとしては"We
Are Your Friends"で終わった方が切れ味が鋭かったような気も。
未来永劫この音だとさすがに飽きる気がする一方で、この夜突きつけられた音はカッコイイのひと言。半年遅れで、ようやくフジロックフェスティバルの深夜に多くの人を集めた訳を理解することができた。そして、ロックフィールドで鳴らされるダンスミュージックの主役交代の気配を感じさせるのに充分なパフォーマンスだった。(2008/2/3) |