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シングル"Remember"のヒットと"Hello, it's me"のメディアへの露出、ニューアルバム"Lack of
Reason"をリリースした直後という絶好のタイミングで行われた"Lack of Reason"ツアーそして"Lack of Reason
-Return-"ツアーは今後のL⇔Rに進む方向性を見定めるための非常に重要なライブだったと今になって思う。メジャーブレイクしてマスにギシギシに縛られるようになるのか、それともこれまでのように自分たちのやりたいようにやっていくのか、それを見ることができるライブであった。少なくともこの時点での彼らの答えは後者であったはずだ。それは確かだった。
ステージ前面には白い幕が天井から下げられている。開演のブザーが鳴り、しばらくして客席の照明が落ちるとステージ上に立ったメンバーの後ろ側からライトが当てられ、幕に彼らの影が映し出される。そのまま、1曲目の"Society's
love"が始まる。途中で、幕が落とされるはずだった。「だった」というのは、何かに引っかかってうまく外れなかったのである。1曲目が終わった後、黒澤健一は「大阪でのライブだから何かボケないといけないと思って」と照れくさそうに言った。"Lack
of
Reason"ツアーの大阪公演は少し音のバランスが悪かった。やたらとドラムの音が大きく、聴いていて耳についた。しかし、全体を通して"Equinox"ツアーよりも自信を持ってライブをしているようにも感じた。演奏、歌、そしてMCに至るまでが"Lack
of
Reason"前後のマスへの受け止められ方によって彼らのスケールを大きくしようとしているように感じられた。これまでのツアー同じようにカバーも何曲かやった。それが、ディオンヌ・ワーイックだったりホール&オーツだったりするあたりがいかにもL⇔Rだった。自分たちの音楽に対するマジメな姿勢が感じられる良くまとまったライブだった。
しかし、"Lack of Reason
-Return-"は前回のライブを遥かに上回る出来だった。曲順や演奏の曲目も変えてきて、ライブの雰囲気がまたまた大きく変わった。"Lack of
Reason"ツアーの成功が前回のライブで見せた自信に加えて、リラックスしてライブをしているような風格さえ感じさせるようだった。"Lack of
Reason"のライブがいい意味でも悪い意味でも「まとまった」ライブであったのに対して、"Lack of Reason
-Return-"は小さくはまとまらず、思う存分L⇔Rワールドを楽しめるようなそんなライブであったと思う。"Younger than
yesterday"から"Raindrop traces"への流れは鳥肌が出そうになったし、"Theme of B.L.T"のBGMに乗って退場していくところなど演出面も良かった。見ていて楽しく、聴いて素晴らしく、「良かった」の一言が無意識に出てしまうライブだった。 |