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フジロック後の初ライブはPrimal Screamの単独ライブ。一応、2003年と2005年のFuji Rock
Festivalで見ているものの、2003年はBobby
Gillespieのちょっと妙なノリと音響の悪さで不完全燃焼、2005年は体力が尽き果ててチラ味しただけなので、生々しいロックへとドラスティックなシフトチェンジ後ということもあって、どんなライブになるのか非常に楽しみ。
昨年のエレクトラグライド以来、久々に来たの南港にはマンションが建設されていて、いかにも『都市計画に失敗しました』という退廃的な雰囲気の中に微妙な生活感のある不思議な空間になっていて驚き。道が空いていて17:30頃に着いたので、散歩したり、クルマで昼寝したりして、18:50頃にZepp
Osaka到着。
時間も時間なのでフロアは既にギッシリ満員になっているかと思いきや、真ん中辺りにも結構スペースが残っていた。そして、以前見た単独ライブのときのように、バンドの登場を待ち切れず、爆発寸前の殺気だった雰囲気はなく、フロア全体が緩い空気だったのも意外。ただ、始まる前から両足の脹ら脛が張っていたのと、年齢的なことを考えて、無理はせずにいつものようにPAブース横で見ることに。
19:05頃にスッと客電が落ち、ステージ背後の垂れ幕を覆っていた布が外されて、メンバーがヨタヨタと登場。黒っぽいジャケットを着込んだBobbyと真っ赤なシャツを着たManiの対比が鮮やか。そして、コーラスの女性2人の存在が、今回のライブがロックモードで進むことを予感させる。オープニングは贅沢にも"Movin'
On
Up"。細かく刻むリズムベースを築き、その上に緩めのギターとボーカル、ソウルフルな女性コーラスが炸裂する…はずだったのに頭を抱える程に音が悪い。ドラムスとベースが大きすぎ、コーラスはおろかボーカルもあまり聞こえず、しかも個々の楽器の音が一つに圧縮されているようで籠もっている。「まあ、そのうち解消されるだろう」と思ってひとまず我慢。カラッとした"Dolls
(Sweet Rock And
Roll)"、泥臭い"Jailbird"とロックサイドの曲が続き、会場はヒートアップしてくものの音の悪さは直らず、"Jailbird"のサビでアクセントになるべきコーラスもほとんど聞こえず。もう、我慢するしかなさいと腹をくくる。
"Suicide Sally & Johnny
Guitar"でロック全開モードが一旦終わると、軽いダンスタイムへ突入。重めのリズムを叩き込む"Kill All
Hippies"、緩いグルーヴを撒き散らす"Burning Wheel"と来て、"When The Bomb
Drops"へ。ただ、この辺はフロアの反応は大人しい目。そして、"The 99th Street"、"Medication"で再びロックモードに戻るとフロアは再び反応を始める。そんなギクシャクした感じが残る流れの中、冷たいビートで突き放すような"Kowalski"で何故かクールダウン。続いて、アルバムとは違って、エレクトロニクスを削ぎ落とした上で全体に音をシェイプアップしたアレンジの"Swastika
Eyes"、サビで大合唱が起こり、ロックの快感を再認識させる"Country
Girl"、フルスロットルのエンジンにニトロをぶち込んで更に出力を上げるような"Rocks"と怒濤の三連発。このときのフロアの爆発力は桁外れで、"Kowalski"のクールダウンの理由をここで納得。"Rocks"の途中で足は攣るわ、心拍数が信じられないくらいに上がるわで大変。
"Rocks"が終わって一旦引き上げたメンバーは5分後に再び登場。本編終了前のルーツ系ロックモードとは異なり、エレクトロビートを絡めたダークでヘヴィな"Rise"、"Accelerator"、"Skull
X"とPrimal流のロックナンバーで、最終コーナーからゴールまで疾走し、冷え始めたフロアを再び青白い炎で高めていく。最後はBobbyがサポートメンバーであるLittle
BarrieのBarrie Cadoganのギターを奪い取り、掻き鳴らしたり、アンプに擦りつけたりして終了。
ダビーな曲やエレクトロパンク、ストレートなロックなど、様々なタイプの代表曲を持っていること自体も非常に強力だけど、それらを強引にロックというフィールドでまとめ上げたところはさすが。そして、ルーツ的なサウンドを標榜しつつも、最後の最後ではシッカリ自分達のエリアのサウンドで締めくくるところにも充分に「らしさ」が現れていて、「どんな表現スタイルでも、根底にあるのはPrimal
Screamのサウンドである」ことを声高らかに主張。それだけに、「普通の音」でさえ聞けなかったことがとても残念。あと、Bobbyのカドが少し丸くなったのは気のせいか?(2006/9/17) |