3週連続のライブの最終週はThe Sunshine
Underground。年度末でバタバタしている中、何とか定時に仕事を終えて、心斎橋クラブクアトロへ。いつもより1本遅い電車だったので間に合うかどうか心配だったが、18時50分頃に会場に到着。この時点では客入りは6〜7割というところで、充分前方まで行けそうだったものの、自由に動ける方が楽しそうだったので後方で待機。JusticeのバキバキのデジタルサウンドをBGMにして、空きっ腹にビールを流し込みながら身体を揺らしていると、定刻少し過ぎにメンバー登場。
まず目に付いたのは、ボーカルのCraig
Wellingtonのやや太目の体型。他のメンバが若々しいルックスとスタイルだったので余計に目立ったのかも知れないが、彼はManic Street
PreachersのJames Dean Bradfieldのような変遷を辿る予感がする。
ライブのアルバムのリードトラックでもある"Wake
up"でスタート。やや性急さが気になったものの、アルバム同様にダンスミュージックの要素を感じさせるクレバーなサウンドに、ボテッとしたお腹の上あたりのポジションでギターを構え、ロックっぽい要素を加えるCraigのパフォーマンスがマッチして順調な立ち上がり。"I
Ain't Losing Any
Sleep"ではアルバムよりも数段硬質のギターのカッティングを効果的に使い、ベタつき過ぎずにクールさを維持する器用さも披露すると、"Dead
Scene"では、全ての音を生で演奏することに拘らず、必要な部分では機械を使うという合理性が大成功。打ち込み音とブースト気味のベースによるリズムトラックが生み出すグルーヴは強烈だった。
メランコリックなメロディを持つ"Borders"もベースが強めにチューンされ、エッジがシッカリ処理されたギターの細かいカッティングが目立つライブ仕様のアレンジで、流れに変化を与えつつも流れを分断することはなし。さらに、これまたベースをアレンジの中心に配し、そこにギターを絡めたり、カウベルを重ねることで色を付けた"You
Never
Party"、打ち込みをフィーチャーし、サビ部分のボーカルの長音の中でメジャースケールとマイナースケールを行き来する「世界で初めて演奏した」新曲など印象的な楽曲を連発。
無邪気に遊ぶベースラインにSEを併せたイントロで始まり、バックトラックの音の密度をコントロールして、オーディエンスとの攻守を巧みに交代しながら進む"Commercial
Breakdown"で45分弱の本編が終了。2分くらいのインターミッションを挟んで始まったアンコール1曲目は"Put You in Your
Place"。前のめり気味のギターと時折声がひっくり返る不格好なシャウトでフロアの昂揚感を煽ると、続いてラストとなる"Raise The
Alarm"へ。生々しいギターのカッティングと自由奔放に動き回るベースラインが中心のプリミティブなバックトラックを従えて疾走しながら、曲中に長めのブレイクを挟んでタメを作り、最後は祭り太鼓の乱れ打ちのように狂ったようにカウベルを叩きながら終了。
アンコールを含めて50分強というコンパクトながらも、若いバンドらしいイキの良さが発揮されたライブだった。アルバムで感じた器用さを自虐的一歩手前までデフォルメして不器用さに変えながら、決して演奏が上手いという訳ではないにもかかわらず、予想以上に質の高いパフォーマンスを生み出すライブ力には正直驚き。ハッタリを充分に機能させるためにはクアトロ程度のサイズのハコが合うような気がするので、"See
You Summer
Sonic!"発言はちょっと心配ではあるものの、バンドの持つクレバーさを発揮して、案外軽く乗り切ってしまうかも知れない。(2007/3/25) |