「東亜悲恋」レポート 2001.10.21. 青 山 劇 場

井ノ原快彦扮する井原(いはら)快彦のモノローグで幕開き。
大阪の在日韓国人がもっっとも多い玉造という町。野球に夢中なっていた日々。
いつの頃から誰とも話さず、野球仲間に加わった少年。
井原はその少年は、今思うと岩本だったんじゃないかと・・。
いつだったか岩本に聞いてみたが岩本は何も言わなかった。
井原は、自分はこの少年に勝ちたくて野球を続けていたのかもしれないと昔を思い出す。

井原快彦(井ノ原快彦)、彼は2001年の現在、野球嫌いの新米スポーツ記者になっていて、取材の為、
上司の関(木下浩之)と共に韓国を訪れていた。

韓国と日本のサッカーのユニフォームを着た出演者達が踊る。
井原は、いまいましそうにそれを見ていると上手から関が走ってくる。
井原は関に
「どこ行ってたんスかぁ?」
と既に泣きそうな顔で言う。

関は近くの焼肉屋で取材をしていたという。
ハングル文字に、頭がおかしくなりそうな
井原は、関に
1人にしないで下さいよぉもうどうにかしそうですよぉまるで初めてのお使いのような感じッスよぉ」
と言って関の手を握って背を低くして
子供のマネをして
関に向かって
「パパぁ」
と言う。
「パパじゃねぇよぉ!」
と関にどやされる。

後方では、韓国のサッカーチームがなにごとか言っているようだが井原にはまったく理解できない。
まだ取材を続けると言う関が呆れた顔で
「お前、今日はもうホテルに帰れ。正式な取材は明日からだ」
と言う。
おまけに通訳は女子大生だと告げ、関は韓国の
サッカーチームのメンバー達と取材ブースへ行ってしまう。
立ち去って行くサッカーチームの1人が振り向きざま井原に韓国語で何かを言う。
「臆病者」・・・・。
「その言葉だけは聞き取れた」と呟き、井原はその場に立ち尽くす。

イーミナ(シュー)は友達2人と何か言い争いをしている。
韓国語での会話なので理解不能。
話の流れから言って、日本人の通訳の仕事なんか
辞めた方がいいって言ってたのかもしれない。
井原は通訳役としてミナと出会う。
そこで
「韓国人好きですか?」「日本人好きですか?」
という
2人の会話。
ミナは何故、通訳のバイトをしているか井原に話す。

「やりたい事があるから、お金欲しいから」
ミナはそう言った。
「何がやりたいの?」
井原が聞くと、ミナは軽快にターンを決めて見せ
「ダンス!」
答える。
色々話していくうちに井原は岩本の事を思い出し、いきなりミナに

「この近くに野球場はないか?そこに連れてってくれ!」と頼む。
岩本の韓国での名(イージョンホ)を告げその人がそこにいるか確かめたかったからだ。
近くに野球場はなかったが、学校のグラウンドならあると言うのでそこへ連れて行って貰う井原。
グラウンドを整備している人にミナが聞いてみてくれたが岩本はいなかった。


ミナは
「イーという名前の人韓国には沢山います。探すの大変」
と言うが、
井原が困った顔しているので
「せめてどこの生まれとかわかれば探す事できます
必ず探せます」
そう言って出会ったばかりの井原に親身なってくれます。
それでも井原はそんな彼女に
「いいんだありがとう。何だか今日は疲れちゃった。
帰ります。ホテルに送って下さい」
と笑顔でゴマかし、理由を話そうとせず
その場をやり過ごそうとした。
ミナは怒って
「ワタシ、自分の事沢山話したのにお金の事、ダンスの事!日本人みんな
そう!自分の事何も話そうとしない!イイデスっ!ワカリマシタ、ワタシアナタホテルまで送ればイイデスネ!」
そう言ってミナは井原に食ってかかる。

慌てた井原は謝るが、ミナの怒りは収まらず更に韓国語で何事かまくしたてる。
がっ、突然フッと我に返り
「・・・って言ったらどうします?」
と笑顔で言う。

この韓国語でまくしたてた言葉の意味はわかりませんでした。
勝手な解釈だけど「だから日本人ナンカ嫌いナンです」みたいな感じだったのかなぁ。
あくまで想像ですが(苦笑)
井原は観念したように
「分った、話します。イーくんとは友達でした。向こうは
どう思ってるか知らないけど、野球やってました。ヤグ、野球」
・・・・・・と
ここで井原を残し舞台が暗転、シューは引っ込む。
井原の過去の話に変わります。

1992年、高校1年生。毎日野球に明け暮れていた日々。
ただこの高校の野球部はそれほど強くもなく、レギュラー以外の1年生部員は2年生部員の新山
(山中たかシ)・大垣(吉田学)・吉田(康喜弼)らに
イジメのような特訓を受けていた。
1
年でただ一人のレギュラー岩本(横山裕)は何故か執拗に特に新山にイビられていた。
何かにつけて命令してくる先輩部員や、自分自身に、井原はイラだっていた。

岩本は誰とも打ち解けようとせず、ただ黙々と野球に打ち込んでいた。
他の1年生部員達をあざ笑うように、先輩部員には逆らわずうまく日々やり過ごしていた。
試合を翌日に控えた日、そんな岩本の態度に井原がキレた。

「いつもいつも人をこばかにしやがって!!」
口ゲンカが次第にエスカレートして
取っ組み合いの大喧嘩に発展する。
仲間の秀樹(友部康志)が井原を抑える。
その様子に慌てて
2年生部員達が出て来る。
ケンカの原因を聞くが、誰も口を開かない。井原を殴る吉田。
だが岩本は明日の試合もあるし、レギュラーという事で吉田は殴れずにいた。
しかし、新山だけは岩本を殴りつけて、ケンカの理由を聞き出そうとする。
井原は、何か言おうとしたが岩本はただひとこと
「気に入らなかったから殴っただけです」
と井原をかばう発言をした。
井原にとってこれは意外な出来事だった。

岩本がウィンクして、井原に「何も言うな」みたいな感じで合図するのがとっても可愛かったです(笑)
ある日、1年生部員の力を試すという試合で、井原はピッチャーとして投げた。
好成績をあげていたが、岩本だけにはホームランを打たれた。
打ったホームランは高く高く舞い上がり、このまま落ちて来ないのではないかと思われた。そのホームランは、野球部の記録に残った。

その後行われた試合では、不調の3年生ピッチャーや他のレギュラーを除いて岩本だけがホームランを
3本打った。
しかし最後のホームランは監督のサインを無視したものだった。
その事が原因で岩本はまた、新山達に殴られる。
井原達1年生は心配だった。
新山と同じ2年の吉田に止めて欲しいと頼むが、吉田はレギュラーを取られた新山の気持ちが分るから暴走する彼を止められずにいた。
そして吉田は井原達に
「岩本は在日や」
と教える。

井原や部員達はビックリして互いに
「知ってたか?」
と聞きあう。

そんな事が新山が岩本をイビる理由なのか?
「在日韓国人だからってそれが何だってんだよ!」
井原がキレた。
悪いのは3年生のレギュラーで岩本は悪くないと新山・大垣の前で激怒。
新山は岩本を野球部から追い出そうとする。
「お前はクビや!!」

そんな言葉に岩本は
「それだけは勘弁して下さい、どうしてもここで野球やりたいんです」
と懇願する。
新山の足にすがりつき泣きながら
「辞めさせないで下さい」
と言う岩本。

井原はそんな岩本に
「何でお前がそこまでするんだよ!悪いのは牧野さん(
3年のピッチャー)達じゃねぇか!!」
と怒りながら言う。
岩本はそんな井原に
「よけいな事せんでくれ!!」
怒鳴る。

新山は監督に岩本を辞めさせるよう話に行く。
井原や
1年生部員・岩本らの話を聞いて2年の吉田は何とかしょうと立ち上がってくれた。
そして自分も一緒に甲子園を目指す事をちかう。
このシーンの横山君には泣かされました(号泣)新山に殴られたり蹴られたりするんだけど泣きながら
「辞めさせないで下さい」
ってお願いするの。

最初は何でそこまで新山が岩本をいじめるのか分らなくて「新山嫌いぃぃ!!」ってずっと思ってました。
吉田さんは普段からも殆どイジメには加わらなかった人で話をすればちゃんと理解してくれる人で少し救われた。
しばらく部員全員で甲子園を目指して練習をする。

新山は結局1人野球部を退部した。部員達や岩本を恨みながら・・。

場面変わって、ミナが韓国の歴史を語る。
チマチョゴリを着た女性達が後ろで踊る。

井原はこの日ミナを電話で呼び出していた。
「急に君の声が聞きたくなって」・・・。

ミナも嬉しそうだった。
でもミナの父は日本人からの電話という事で大変だったらしい。

ミナは父に本当に事を言えずにイハラと会っていた。
友達のセラ(藤岡麻美)にも色々言われた。
ミナは更に自分自身の事を話す。
嬉しそうに楽しそうに。

井原は
「今度はミナが日本に来なよ!食べるだけ、見るだけ遊ぶだけ!ねっ?」
と言い
更に
「ちゃんと韓国語勉強してミナを案内するからさ」
と明るく言い、韓国語の単語を
知ってる限り並べて言ってみた。
そんな井原にミナは
「ちゃんと勉強しろよっ!」
突っ込みを入れ、場内大爆笑!
しかし、ミナは井原の誘いに躊躇する
「やっぱり恐い・・・」
ミナの顔が曇る。笑顔が消えてゆく・・・。

「何が恐い?旅行する事?それとも日本人が恐い?」
慌てた井原はそうミナに問いただす。
ミナは悲しそうにうつむいたまま韓国語で何事かを言う。
「えっ?」
聞き返す井原に
「ワカラナイデショウ」
そう言ってミナは泣きながらこの場から去って行った。

「恐い・・・・」
井原は
1人佇む。
「恐い・・」
その言葉で井原はまた過去を思い出す。

家の都合でしばらく練習を休んでいる岩本の家に誰か行ってくれないかとキャプテンの吉田に言われ、
井原と秀樹が行く事になった。
そこには働いている岩本の姿があった。
わざわざ来てくれた2人にぶっきらぼうに接するが嬉しそうな岩本だった。
井原と秀樹は岩本に両親や祖母、兄・妹の話を聞く。
兄はある日
松田優作みたいなマネして
「東京に行く」
と言って家を出ていったそうだ。
酒ばかり飲んで働こうとしない父親。
身体の弱い妹。

岩本が働かなければ家族は食べて行けない。
井原は新山が野球部を退部した事を岩本に告げる。
内心ホッとしたのか岩本は
ジュースを一気に飲みほした。
そして井原と秀樹に向かって

「新山な、あれ在日や」
と言った・・・・。

兄の関係で見かけた事があったが、岩本は知らないふりをしていたのだ。
そう、新山は岩本と同じ立場だったのだ。
「どこかで自分の国を恥じている」
岩本はそう悲しげにつぶやいた。

そうこうしているうちに岩本の妹・麻利子(シュー2役)が
「ただいまぁ〜」
元気に帰宅する。
井原は、麻利子を見てビックリしていた。

シューが2役で妹の麻利子役を演じてるんだけど可愛かったです。
制服姿も似合ってたし。

彼女は、井原が帰る時によく会う子でダンスシューズを持っていたから隣町のダンススクールの子だと、
勝手に思っていた。
麻利子が岩本の妹で
「在日」だと知った井原は愕然とする。
言葉が出て来ない。

あからさまに驚いた顔を見せてしまう井原に、
麻利子は兄の後ろに隠れながら
自分の制服を、自分の手で隠すようにする。
そんな井原に岩本は怒り、嫌がる麻利子を家の中に入れる。

井原はそんな自分の態度がイヤになり、倒れ込んだまま
「俺は最低だ!」
と秀樹に言う。
麻利子が家の中から再び出て来た
「お兄ちゃんが
10分だけならいいって」
2人で色々話す(秀樹は懸命に盛り上げる・笑)
身体が弱いからダンスを禁止されているが、どうしてもやりたいと言う麻利子。
彼女の意志の強さに井原達は心を動かされる。

井原は麻利子に惹かれていった。
「また会いたい、2人で」
と言う井原に麻利子は
「それは・・・やっぱり恐い・・・。
またここにお兄ちゃんに会いに来て!そしたら会えるから」と。
岩本も分ってくれたようで
「またここに来てもいいぞ!ただし、野球しにな!」
と言う。

この日を境に麻利子が必ず井原達の側で見守ってくれていた。
練習時間が終わると差し入れを持って来たりして・・・。
優しい時間が流れて行く。
でも、無残にもそれは新山が壊した。

ある雨の日、麻利子は新山に襲われたのだ・・・・。
麻利子が新山に襲われるシーンは悲しかったです。
彼はそんなにも在日韓国人を憎んでいたのかなぁって。
涙がこぼれました・・。(涙腺ゆるゆるなモンで・苦笑)

再び2001年韓国。
ミナはこの所ダンスがない時はいつも井原と過ごすようになった。

井原といると楽しい、けど不安になる。
井原や関、ミナとセラ、セラの彼氏、そして2人の韓国人と飲みながら話すシーン
「日本人はいつも人の顔色見て行動する」
とか色々胸に突き刺さる言葉を言われる。

「関さん」
と言うと韓国人は笑い出す。
何故かと聞くと関とは、韓国語で

「コンチクショー」と言う意味だからだそうだ。

今日は、腹を割ってお互いの国の事を話そうと楽しそうに飲んでいた
そんな時1人のおばあさんとその息子と思われる人達が近くに来た。
おばあさんは誰かを探しているようだった。
井原のそばに来て顔を見てなにごとか言い、泣き出す。
「息子さんと間違えてる」・・・・。

関が苦笑いしながら
「違いますよー」
と言ってそのおばあさんに触れようとすると

「触るなー!」
と息子が怒鳴る(これは日本語だった)
その後、彼は韓国語で
何事かをまくしたるが井原や関にはまったく分らない。
井原は焦りミナに
「何て言ってるんだ?訳してくれよー!」
と叫ぶ。

「お兄さん戦争で亡くなったって、日本に殺されたって」
泣きながらそうミナは訳す。

井原はどうしていいのかわからずいきなり
「すみませんでした!!」
と頭を下げる。

過去に何があってこれからどうなるか分らないけど、自分には謝る事しか出来ない。
でも仲良くしたい。
そう言って何度も謝る井原。胸が痛かった。

その息子は井原達に背を向けたままたったひとこと
「帰って下さい」
と苦しそうに言った。
ミナは、何も言わず立ち尽くす井原に
「何か言って」
と泣きながら言う。
ミナは自分の父の兄の話をする。
「お父さんのお兄さん北朝鮮行ってもう
2度と帰って来ない。
お父さんいつも泣かないのにこの事だけでは泣く。
どうしたらいいのか分らない。
イハラ、やっぱりダメなのかな?日本と韓国」
ミナは泣きながらそう井原に訴える。

井原にもどうしていいのかまったく分らない。
悲しかったです。国が違うってただ簡単に言える事じゃないって分った。
結局、何年経とうがミナのお父さんや、韓国人の中にはやっぱり日本を許せない
って
気持ちがあるんだろうし・・。
もうこの
2人どーなるの??って思ってた。
もうこの時点でハンカチびしゃびしゃ状態でした(笑)
シューの演技に泣かされました(号泣)

再び井原の過去話。
その後、新山を探し出して岩本と井原は彼を半殺しにする。

何試合か後に、岩本は新山の件は全て自分1人でやった事として片付け、
野球部を辞め
井原にその後の試合を任せる。
井原はせめて麻利子に会わせて欲しい、
会うのがムリなら病院だけでも教えてくれと岩本に言うが岩本に
「それはムリや、麻利子死んだや」と。

元々心臓が弱かった事もあり亡くなったというのだ。
井原のショックは大きかった。

岩本は最後に
「井原、色々ありがとうな」
と言って去っていく。
麻利子からの手紙を井原に渡して・・・。
その手紙を握り締め井原は泣きながら

「オレがお前に何してやったよ?なぁ?岩本?何してやったよ?」
と叫ぶ。

このシーン更に号泣してしまった。夏のプレゾンのイノの役を思い出してしまった(感涙)

麻利子からの手紙には
『快彦さん、初めて手紙書きますね。
アタシ、快彦さんのことよく知ってます。

快彦さんと知り合ってから、毎日お兄ちゃんに快彦さんのこと聞きました。
お兄ちゃんもうれしそうに毎日しゃべってくれます。
アタシもお兄ちゃんも、誰かのことこんなに好きになれると思ってなかったから。
アタシこういうの初めてでした。
アリガトウ。
お兄ちゃんとずっと友達でいてください。

病気のこと、快彦さんに詳しく話さなかったのゴメンなさい。
アタシ、快彦さんに病気のこと知られるの恥ずかしかったから。
発作が起きるとアタシはとても醜くなります。
みんなアタシを嫌いになります。

だから見られたくなかったです。
快彦さんだけには嫌いになって欲しくなかったです。

だからサヨナラします。
・・・・・今日は雨が降っています。

アタシ雨は嫌いです。
また思い出しちゃうから。

試合中止ですね。
観に行く約束してたのに行けなくてゴメンなさい。

頑張って練習して下さい。
いつもいつも思ってます。
いつまでもいつまでも思ってます。

汚い字でゴメンなさい。
変な手紙でゴメンなさい。

サヨナラしてゴメンなさい。
快彦さん、ゴメンなさい。』
と綴られていた。

(この手紙はパンフから引用してます)
井原は、呆然としたまま試合に出る。
最後の方でようやく自分を取り戻したが、
結局相手チームにホームランを打たれ、
井原達の野球は終わった。

その後、他の誰かが野球を続けたと言う話を井原は聞かなかった。
吉田さんは家業のパン屋を継ぎ、大垣さんは大学に進学し、
他の者は就職し、
中にはもうこの世にいない仲間もいた。
井原は岩本1人に罪をなすりつけた事、麻利子を守ってやれなかった事に深く傷つき、
自分自身が許せず、この町を逃げるように神奈川の大学に入り
その後、
野球が大嫌いなスポーツ記者になった。
この場面は本当に泣かせます!!

麻利子の手紙をシューが読むんだけどすっごくうまいんだよねぇ(泣)
本気で号泣!!って感じでした。
井原は、ミナに麻利子を重ねていたのかもしれないなぁって思いました。
ダンスが好きで、自分自身をちゃんと持ってる・・。
麻利子を守れなかった分、ミナを守ろうとしたのかもしれないなぁって感じた。

2002年韓国の、とあるグランド。
井原は秀樹と再会する。

秀樹は
「本当にここに岩本がいるのか?」
と聞くが、井原は
「いや、多分いない。
去年もここ来たけどいなかったし、
お前が岩本の名前出したらここまで来るかどうか
確かめたかっただけだ」
と言う。
秀樹は
「しょうがないヤツだなぁ」
と苦笑いしている。

グラウンドでは整備の人が何人かいる。
そんな風景を見ながら秀樹が

「それにしてもきれいなところだよなぁ」
とつぶやく。
ふと井原がグラウンドを整備している1人を見る。
それは、探していた岩本だった。
再会を喜ぶ
3人。

岩本はあれからすぐ韓国に来て、テストを受けたが上には上がいる事を思い知らされ、
今はグラウンド整備のかたわら少年野球のコーチをしていると言う。
岩本は去年も井原を見たと言う。
「声くらいかけろよぉ」
井原は苦笑いしてそう言った。

急に真顔になった岩本は井原に
「お前に謝らなきゃならない事がある」
と告げた。

それは、実は麻利子は生きているという事だった。
「身体は弱いままだけど結婚して子供もいる。
あの時はオレもどうしていいか
わからなかったし麻利子もお前に会いたくない
って言うからそうするしかなかった。
すまん!オレを殴ってくれ!!」
岩本はそう言って地面に額をつけて井原に謝る。

井原はしばらく呆然としていたが
「よかったぁぁぁぁぁ」
と心から安心してそう言い
岩本を抱き起こす。
何度も謝る岩本に
「何でお前が謝るんだよぉ」
と笑顔で言う。

岩本は照れたように
「なぁキャッチボールしょう」
と言う。

井原と岩本がキャッチボールをする。
「お前のまっすぐが好きなんや!」
岩本はそう言って井原にボールを投げ返す。

井原にとってそれは10年ぶりのキャッチボールだった。
ボールは思ったより軽かった。井原の心も軽くなった。
別れ際岩本は言った
「井原、オレはいつでもここにいる。また来いや!」
と・・・・・。

「ただしっ!野球しにやぞ!!」
と念を押す岩本。

あの頃一緒に砂やほこりにまみれて練習に励んだ仲間の声や姿が井原には見える。
「おおっ!!」
と返事をする井原。
彼は分ったんだと思う。

例え国が違っても自分はミナを好きだという気持ちを・・・・・。
麻利子ちゃんが生きててくれて救われた〜。
岩本との再会シーンもすっごく良かった〜。

安堵の涙っていうのかなぁ。ちょっとだけホッとした(笑)  

白いドレスで踊るミナの姿。
井原は始めは麻利子かと思うがそれはミナだった。

踊っているミナに向かって井原は叫ぶ
「ミナ!ミナ!!話を聞いて下さい」
自分の気持ちを韓国語で懸命に伝えようとする。
踊りつづけるミナ。

更に一生懸命自分の、今の、正直な気持ちを韓国語で伝えようとする井原。
2人は手を取り合わずにダンス。
ミナは井原から顔をそむけ
「言わないで・・・」
悲しげに言う。
そして更に韓国語で何か言う。

(この言葉の意味はカーテンコールの時にシューが教えてくれました。
「あなたの気持ちはわかりました」って事だったそうです)

2人は駆け出し舞台中央でお互い見つめ合い抱き合う。
「つかまえた」
そう井原は言ってミナを見つめる。
更に何か言おうとする。

井原の口をミナは指でふさぎ2人は見詰め合ってキス。
そのまま強く強く抱き合ったまま、幕。

カーテンコールでは「ニコニコ」をイノとシューが歌ってくれました。
後ろでは、出演者の皆さんが楽しそうに踊ってました。
イノが
「韓国からたった
1人で来てくれた大切な友達です。シュー」
シューの事を紹介する。
続いてシューが
「私の日本での大切な友達です。井ノ原快彦さん」
とイノを紹介する。

この日(21日)トキオの松岡君も観に来ててイノが
「大切な友達ですってとこで松岡
腰浮かしてんのっ。お前じゃねぇーー!!」
と大笑いで言ってた。

でもすぐに「彼も僕の大切な友達です!」って笑顔で言ってくれたのは

マボも嬉しかっただろうなぁ。私も嬉しかったです(笑)いい友達関係なんだねぇ。
シューは「サービスです」と言って韓国語を教えてくれました。
簡単な言葉で「最高」を韓国語で「チェゴ!」と言うそうです。
「はいっみなさんでー」と言うとマボがいち早く「チェゴ!!」と
大きな声で叫んでみんな大ウケしてました(笑)
そして出演者・客席全員で「東亜悲恋、チェゴ!!」と親指を立てて叫びました。楽しかったです。

正直な所、井原とミナの恋愛話は、もう少し2人が惹かれあってゆく場面があっても
よかったかなぁって思いました(苦笑)
2
時間20分では、収まりきらないだろう問題なんかもあるし・・・。
確かに重い話だったけど、何だか今だからこその話だったのかなぁと思います。
色々考えさせられる舞台でした。
イノの演技やっぱり好きです。あと声がものすごく好き。
モノローグから入るんだけどもうそこから引き込まれました。
シューもただ可愛いだけじゃなく演技力もあって泣かせたり笑わせてくれたり
表情がとても豊かでした。ダンスのシーンは綺麗だったなぁ・・・。
岩本役の横山裕君は予想以上の演技力で素晴らしかったです。
声がちょっと心配だけどいい役者さんになると思います。
ひとつの舞台を作るのに大勢のキャストやスタッフさんが努力してるんですよね。
それがステージから伝わって来ました。色んな意味で考えさせられる舞台でした。
よい舞台をありがとう!!
またしてもレポと言うにはほど遠い内容でしかもだらだらと長く、分りずらい内容で
本当にごめんなさい。人によって色々感想は違います。
でも私はこの舞台が好きです。最後に「東亜悲恋、チェゴ!!」です!!
再演あるといいなぁ(切望・笑)
                                             by:かおりん★