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TFCライブ目次
◆4月27日のライブ日記◆
本日の主菜:ティーンエイジ・ファンクラブ【Teenage Fanclub】
場所:グラスゴー トール・シップ
Tall Ship…船!?グラスゴーのインフォメーションセンターでもらえるガイドには、トール・シップ、その名の通りの”ふね”の写真が写っている。まさかホントに船で…船でライブやる気!?
グラスゴーは造船業で有名だった都市だ。船のエキシビジョンがあってもおかしくはない。だけど、ティーンエイジが船でライブをやる、なんてことがあったとしたら、それはおもしろすぎだって!!
とりあえず、雨も降っていたし、どっちみちトール・シップという会場がどこにあるか知らなかった。そんな時は例によってタクシー!トール・シップまで連れてってちょ〜だい!
雨の中をタクシーはすすみ、クライド川ぞいを走ってゆく。どんどん街から離れて…ついた所は、川に面した港のような場所だった。
ってオイ。ホントに船が…船があるんですけど…本気で船でライブなわけ〜!?もしかしてディナーショーだったりとかして…
タクシーを降りるとすぐ、ダフ屋発見。はぁ〜良かったよぅ。お兄ちゃんは、まず、
『1人35£』
と値段を提示してきた。うわ、なんかダフ屋の相場も安い?これがマンチェだったら、まず50£と振られる、普通は。ロンドンだったら、80£は固い。どっちみち値段は下がるけどね。しかしこの日、ダフ屋はこの兄ちゃんしかいなかった。これは他のダフ屋と交渉、というわけにはいかない…だけどとりあえず値段交渉してみると、ほんのちょっと、2人で65£、まで下げてくれた。まぁいいか。日本でみたと思えば…
『今日はもともとチケット300枚しか売り出してないからね、あんまりないんだよ。』
とお兄ちゃん。とにかく、なんでもいいからチケット手に入って良かった。今日は8時オープンなはずなのだが、既に会場には長蛇の列。会場前に客がこんなに長い列を作るなんてイギリスではめずらしいことだ。なんでだろう。それに、みんな会場を知らないらしく、次々タクシーがやってくる。会場までみんながタクシーで乗り付けるのもめずらしいことだ。てゆうか、それにしてもなんだこの年齢層の高さは!!おっさんとおばはんばっかりやんけ〜。若者よ〜よってこいよってこい〜!
あとからあとから、列はのびる。収容人数のほとんどがもう並んでいるといっても過言ではなかろう。しかし開場の20時をすぎても、まだ扉は開かない。寒いから、はよしてよ〜と思っていると…
なんとその問題の船から、ノーマンが出てきた。ノーマンに気づいた列の観客は、次々に、
『お〜!のーま〜ん!!』 『ひゅ〜ひゅ〜!』
てな具合に大騒ぎ。ノーマンもそれに答えて手を振る。引き続き、帽子を目深にかぶったちっちゃい男の人が出てきた。あれぁ〜どうみてもジェリーである。少なくともあたしには”オレがジェリー”というインスピレーションが届いた。だけど、帽子とジャケットのせいか、ジェリーには誰も気づかず、何事もなくジェリーは消える。そしてそのあとにレイモンド。レイモンドと数人の女性がちょっと離れたところを通ってゆく。レイモンドは何もかぶってないし、誰がどうみてもレイモンド!なのに…
しーん。
えええええ!!なんでよ!!キャーとか。キャーとかなしなわけ〜〜!!!
そういえば、今日の新聞に、ティーンエイジのライブ告知が載っていた。ノーマンのブサイクな写真がつかわれてあって、コメントが。
『トールシップにて、ノーマン・ブレイク&レスト・オブ・ティーンエイジファンクラブ』
なにを〜〜〜〜〜!!!ノーマンと、”その他TFC”だと!!!そうか、ジェリーとレイモンドは”その他”だったのか。笑わしてくれるやんけ〜。クソウ、それにしても、レイモンドはちょっとお客さんの列から見える所を通りつつ、ちょっと意識してっぽかったのにな。誰も反応なしだよ。いいわよもう。アタシが心の中で”キャ〜レイモンド〜!”と叫んだから。フン。オレって、口に出すほど、勇気のない小心者なもんで、ゴメンね、レイモンド。
メンバーが通り過ぎてどっかの楽屋がわりの小屋らしきところへ入っていくと、開場が始まった。本気で船だ。みなして船へ向かう。桟橋のところで、フィンレイとすれ違う。もちろん客は誰も気づかず…
しつこいようだが、船である。このトール・シップというところは、普段は、展示用の船になっているらしく、もちろん動かないヤツである。そしてお客さん達は、船の中へ入ってゆく…
『場内禁煙』
なんだそりゃ〜!!だけど一応特設のバーがあり、酒は飲める。後ろを振り向くと、なんと本気でディーナーショウスタイルになっていた。要するに、会場内には、すべてテーブルとイスがセットされていたのだ。みんな座って飲みながら見るスタイルになっているようだ。おまけに、ステージには、ちょっとした簡易なさくがあるだけで、段差とかなし。ありゃりゃ。
アレ〜。なんかこんなの初めてなんですけど。ちょっと変な感じ。
とりあえず始まるまでビール飲んで、会場の可笑しさについてみゆきさんとトーク。後ろの方のテーブルで飲んでいると、近くから、”お〜ジェリ〜!”という声が聞こえてきた。あ。隣を見たら、ジェリーがPAのそばに立ってる。またジェリー、うろうろしてるよ…。ノーマンや、レイモンドはきっと地元だから家族とか見に来てて、対応に忙しいのかもしれないけど、ジェリーは…1人なのかしら…ひゅううう。というか、彼はどうやら、前座のバンドが見たかったみたい。
そうこうするうちに、前座のJAMES ORR COMPLEXというのが始まった。ソロの人で、弾き語りスタイル。ジェリーはちびっこくて良く見えないみたいで、しきりに背伸びしてステージを見ていた。か、かわいい…。前座の弾き語りは、オレ的にはあまり楽しくなかったので、
『あたしはジェリーを見つめることに専念するわ。』
とみゆきさんに宣言して、怪しく巻き毛クンの背伸び姿を陰からそっとみて楽しむことに決定。話しかけるくらいしろよ、オレも。気持ち悪いがな。でもちょっと離れてたからいいんだも〜ん。カワイイ…なんてカワイイんだジェリー。ちょっと目の保養させてもらうわ。
あら。なんかまた前置きだけで長くなってら。
いや、っていうかジョークなんでその辺よろしく。そのうちジェリーのことなどすっかり忘れて、ライブが見やすいところへ移動することにした。周りのお客さんも、ティーンエイジが始まるころになると、少しずつ前へ移動。テーブルの隙間に立ってみたり、ステージ(といっても…)の前に体育座りしてみたり。ていうかあの体育座り位置ってばオイシイわね〜。だけどオレはとにかく、立ってる客の前の方に位置することにした。いい感じにみれればそれで良し。
ライブは”プラネッツ”から始まった。地元ということもあってか、なんとも落ち着いたなごやかな雰囲気のあるライブだ。今日もアコースティックセット。おそらく、メンバー自身がアコースティックでライブをやることにハマってるんだろうな〜。楽しそうだな。グランジブームなんかを駆け抜けてきたTFCが、アコースティックでライブなんて、そういえば昔なら考えられなかった。だけど、今のTFCには、アコースティックスタイルが妙に似合う。こんな風に少しずつ、自然に変わっていけるバンドっていいよな〜なんてしみじみしつつ、やっぱり自然に自分も笑顔になっちゃう。ノーマンは、なんだかコンタクトレンズを片方なくしちゃったんだか、汚れてよくみえないんだか、
『客席がよくみえないよ〜』
なんてゆってたような。前の方にいたお客さんが、持っていたレンズのケースを渡して、ホラ使いなよ〜みたいな、感じで、ほんとにナゴヤカな感じ。今日はジェリーもよく客席とコンタクトしてる、というか、お客さんの言葉にちゃんと耳を傾けてる。レイモンドも、お客さんと話したりしている。そのかわり、いつにもまして、グラスゴー訛り炸裂。ていうか〜何ゆってるかわかんない率いつもより高いんですけど〜!!!
きゃ〜ステキ!!ティーンエイジが…というよか、グラスゴー弁が。
シツレイ。
曲はドント・ルック・バック、ハピネス、という具合に進んでゆく。とりあえずまず今回もセットリストから。どうやら今夜のライブは、セットリスト自体が存在しなかったようなんだけど、オレは頑張ってメモったり、なんとかとにかく自分でわかるようにした。執念。我ながらコワイわ〜。
というわけで。
Planets
Don't Look Back
Happiness
Near You
Accidental Life
Ain't That Enough
Say No
Some People Try To Fuck With You
Mellow Doubt
I Need Direction
That's All I Need To Know
If I Never See You Again
Cul De Sac
About You
これが本編のセットリスト。オレが間違っていなければ。だけど98%は確信あるわ。セイ・ノーの始まる前には、お客さんから、
『次はセイ・ノーだ!こないだエジンバラでみたときはそうだった!』
みたいな声がかかっていたような記憶。もちろん、しぇい〜の〜?だかんね。語尾上がりで一つよろしく。サム・ピープル〜はこの頃ノーマン、気に入っているのかな?ロンドンのライブに続いての演奏。そして、ザッツ・オール・アイ・ニートゥ・ノウ。
『なんだその曲は!きいたことねぇぞ。』
という客のふざけたお笑いコメントに、レイモンド、
『ボクも聞いたこと無いんだよ〜』
とうまいことコメント。アハハ〜なんかこんなリラックスしたレイモンド初めてみたよ。いつも、なんか目が宙に浮いちゃってるのに。いつもは緊張かくせないレイモンドも今日は笑顔でいっぱい。楽しそう。こっちも楽しくなるよ〜。はぁ〜…しぁ〜わせ。アイ・ニード・ダイレクションでおもちゃみたいな木琴を叩くレイモンドは、いつも真剣そのもののまなざし。レイモンドがんばれ〜!
ホントに、終始なごやかなムード。演奏している時間と、お客さんと会話している時間とおなじくらいなんじゃ…。それにしても客席の年齢層高いぞ。なんだこれは。もしかしてオレ、若者かも…この中ならば。だけどホントに楽しい。お客さんも口は悪いけど、なんかいい感じ。
今日の周りを固めるメンバーも、ロンドンと同じ、サイモン?とか、フィンレイ。フィンレイは、サム・ピープル〜とかでまた縦笛みたいな音のするヘンテコな楽器を使ってた。あの音耳について離れないんだよな。
今日はドラムのフランシスもよくみえたんだけど、ずっとコーラスをとって、とても楽しそうにドラム叩いてる。なんだかな〜ホントにティーネイジのこのほんわか幸せな空気は一体なんなんだ〜!!あいててよかった〜じゃないや、しっててよかった〜みたいな。サンクス、ティーンエイジ。
そして!セットリストを見ればわかるんだけど、なんと!
『初めてやる曲なんだ。』
とノーマン。何かと思えば、イフ・アイ・ネヴァー・シー・ユー・アゲイン!ひゃ〜それこそアコースティックでやらなくっちゃ!ナイス選曲!鳥肌もんよ。心に染み入る名曲…
なぜかお客さんからは、”ジーニアス・エンヴィー”とか、”ジーン・クラーク”とかいうマニアックなリクエストが多かったな。もちろん演奏してくれないけど。
今日はジェリーがめずらしく、アコースティックギターを抱えたり、レイモンドはいつものように忙しく、ボンゴを叩いたり、小さなキーボードを弾いたり、鉄琴を叩いたり。何でも屋さんレイモンド。
ノーマンは終始お客さんとおしゃべり。ついにノーマン、めがねをとりだしてぶちゃいくカワイイノーマンに変身。やっぱしノーマンてすごい近視だったりすんのかな〜。
アバウト・ユーのアコースティックで大合唱のあとに、一度ステージから引っ込むメンバー。もちろん、客席のなりやまない声に答えてのアンコールもありました。
December
Star Sign
Your Love Is The Place Where I Come From
Broken
He'd Be A Diamond
なんとアンコール一曲目はディセンバー!一節を歌ってすぐ終わっちゃったんだけどね。最後までやってくれればよかったのに。それからスターサイン。アコースティックでもやっぱり名曲は名曲だ〜。
ノーマンはずっと、”ドラマティック・エンディング、ドラマティック・エンディング”とかゆって、かっこよく終わることにこだわっていた様子。アンコールではいつか忘れちゃったけど、ジェリーのベースのアンプが飛んじゃったりしてたけど。ジェリーのベース、裏に、”ベーーース!”ってステッカーが貼ってあってかわいい。
そしてこの頃定番になった感じのブロークン。ピピポポピピポポピピポポピピポポ…っていうレイモンドの弾くかわいいキーボードの音がたまらん。しみすぎ…笑顔すぎ…幸せ。…ってそればっかり。はぁ〜脱力。最後を締めくくるのは、ヒード・ビー・ア・ダイアモンド。もう、この曲はいい加減、”オレの曲”状態になってるね、TFC。マジで、カバーのセンスよいよ。つうかウマイね。選ぶ曲が。さすが、おっさんたち。おかげでこっちも音楽の幅広がるよ、あんがとね。
そして今夜は終わりかに見えた。のだが…
もう一回アンコールだ!!客席からは、やっぱり、”エヴリシング・フローズ”のリクエストが多かった。最後にそれに答えて!ホントにホントに最後で、エヴリシング・フローズのアコースティックバージョン。おっさんら〜泣かせるね、マジで。オレたちの声援に応えてくれたのね〜!イエイイエイ!エヴリシング・フローズは、終わり頃、レゲエ風味やらなにやら、またおふざけバージョンに変身しつつ…はぁ〜今夜もありがとう〜。というわけで、”来てくれてありがとう〜”のノーマンよりも、こっちが”演ってくれてありがとう〜!”という気持ちでまた一杯になってライブは終わったのでした。は〜やっぱりグラスゴーまでえんやこらときてよかった。ライブが終わってからも、オレは笑顔が固定したまま、あやしい人になりつつ、夜のクライド川ほとりに出ました。というかこの夜来ていたお客さんみなして、笑顔人になっていたので、まあ問題ないだろ。
夜中の町はずれなんぞに、タクシーが走っているはずもなく、近くのバス停ですら、バスは止まっていても動いていない様子…だけど気分がいいから歩いても全然気持ちいいさ!オレはずっと、”イフ・アイ・ネヴァー・シー・ユー・アゲイン”が頭から離れず、『人生は一度きり』というノーマンの歌声が脳内をリフレインしつづけていた。なんか昨日学校のコースへ行ったこと、スコットランドに移ることにかなり躊躇していたこと…今までの自分のイギリスでの暮らしや、出会った人、それまでのいろんな出来事が頭を駆けめぐって…みゆきさんには、
『ホントによかったね!最高だったね!』
と弾丸の様にトークしつつも、実は心のなかでは、”人生は一度きり”というか、”人生何があるかわからない”なんてことにしんみりしたりしていたのでした。ホントに、人生は一回しかない。しかも短い。いろんな人にあったり、いろんな物事を吸収して、死ぬときには幸せだった、と言いたい。もっと気楽に人生を送りたい。ステキな人になりたい。なんだかな。こんな気持ちは、きっと、とにかく、ライブが良かったってことだろう。
しばらく歩いて、ようやくタクシーをゲット。ほんわか気分がさめやらぬまま、
『マウス・オン・マーズのライブはしごしようか!?』
と当初の計画を実行するオレたちでした。ホントは、今日TFCみれなかったら、コズミック・ラフ・ライダーズのライブもあったのだ。オレはこないだマンチェさぼったけど。とにかく、マウス・オン・マーズならまだこれからライブのはずだ。いってみましょ〜。運ちゃん、
『スクール・オブ・アートまでよろしく!』
かなりいい気分だったので、このままTFCの名残を楽しみたい気もしたのだが…結果的には、行って大正解、の夜が待っていた。
今日は…今日の一言のかわりに…今日のノーマン!画質悪い。ノーマンの笑顔が〜!!