■ ■ ■ ■ ■  THOMAS "HITMAN" HEARNS  ■ ■ ■ ■ ■
暗殺者 トーマス "ヒットマン" ハーンズ
Birth    1958/10/18    恐怖の「デトロイト・スタイル」「フリッカージャブ」で
5階級を制した凄腕"ヒットマン"
Origin    米国=ミシガン州   
Debut    1977/11/25   
Record    64戦59勝46KO5敗1分   
Title    WBA世界ウェルター級王座:3度防衛
WBC世界ジュニア・ミドル級王座:4度防衛
WBC世界ミドル級王座獲得
WBO世界スーパー・ミドル級王座:2度防衛
WBA・WBC世界ライト・ヘビー級王座獲得
  
◆1977◆


 ★★★★★★★★★★★
  HEARNS'S PHOTO
 ★★★★★★★★★★★



★ウェルターからL・ヘビーまでの
  5階級の世界王座を獲得した。







★190cm近い身長は相手にとって
  脅威以外の何者でもなかった。






★84年、ルイジ・ミンキーロを判定
  で下し、J・ミドル級王座V1






★89年、レナード戦の試合後会見。
  「俺こそが勝者だ」と叫んだ。
































トーマス"ヒットマン"ハーンズの名は、宿命のライバルだったシュガー・レイ・レナードとともに、1980年代のボクシングシーンの象徴として永遠に語り継がれるだろう。それほど強烈なキャラクターを持ったスーパーボクサーだった。
しかもウェルター級からライトヘビー級を制し、前人未到の6階級目であるクルーザー級王座をその飽くなき欲求にまかせ、狙いつづけたのである。つい最近(これを書いているのは2000年9月4日)、オスカー・デラホーヤが5階級を制覇し6階級を狙うと宣言しているが、ハーンズが出現した時はデラホーヤなど問題にならないほどセンセーショナルな出来事だった。
元世界王者のブルース・カリーセンサク・ムアンスリンアンヘル・エスパダエディ・ガソを赤子の手を捻るように粉砕し、時の最強王者"アゴ割り男"ピピノ・ホセ・クエバスに挑戦。2回に、強烈な右ストレートでクエバスがマットにダイブ、失神KOさせてしまったシーンは思わず身の毛もよだつほどの強さだった。
それはまさに、フォアマンフレージャーを2回KOした時と同じか、それ以上のインパクトを世界中に与えた瞬間であった。しかし、ハーンズの天下は思いのほか長くは続かなかった。81年9月の世界ウェルター級王座統一戦で天才レナードによって、弱点である打たれ脆さが暴露された。ポイントで勝っていながら14回逆転KO負け。しかし、ここからハーンズの巻き返しが始まった。この瞬間より、時代に記憶され、記録されていく5階級制覇の偉業に邁進していく。
常にヒーローとして脚光を浴びるレナードと、勝つときはすごく劇的ですらあるが、負けっぷりもまた強烈なほど凄いハーンズ。先に5階級制覇を成し遂げたレナード(彼の場合、少々その過程は変則的。どう変則的かはまたレナードを採りあげた時にでも説明します。)を追い続け、WBOながら5つ目のスーパー・ミドル級タイトルを獲得したハーンズが、ついにレナードとの再戦にこぎつけた時には、初戦から7年9ヶ月の年月が経っていた。
この試合、結果はドローだったが、ハーンズレナードから2度のダウンを奪い、自らの心の中では『勝利』を飾った。あえて勝利と呼ばせてもらうが、ハーンズは心を曇らせていたレナードの陰を振り払ったのだ。その証拠に、試合後の会見で、両雄は心の底から互いに相手に敬意を表し、健闘を讃え合った。
晩年、愛称の悪さからか、アイラン"ブレード"バークレーに連敗するなど、相変わらずの負けっぷりの良さも見せたが、ハーンズの人気は一向に衰えなかったし、その飽くなきファイティングスピリットは称賛に値する。ライバル同士の対戦というのは、最近になり日本でもやっと結構興行され始めたが、ハーンズはあの頃にレナードをはじめ、ベニテスクエバスハグラーデュランなど全てのライバル達と対戦し堂々とわたり合った。それが真のプロボクサーというものだろう。まただからこそ人々はハーンズのボクシングを、そしてハーンズ自身に敬意を表し、愛してきたのだろう。


ハーンズはどうしてもシングルで連想されないで、レナードハグラーとのスタイル比較で彼のイメージを思い浮かべてしまう。さて、僕の中にあるハーンズのイメージはこうだ。3選手の対比から述べてみる。レナードは存在自体が華であり、ボクシングスタイル自体も華麗で、自在ながら綿密に練り上げられた格調高さまで感じてしまいそうなものだった。これに相反するのがハグラーで、重圧と迫力、押しつぶしそうな衝撃のボクシンで愛想というものが欠落したかのようなスタイル。そしてハーンズはといえば、この中間に位置付けられる派手さと迫力を兼ね備えた、まさに"恐怖"を象徴するボクサーであった。彼は特徴的な形を持っており、それこそ"デトロイトスタイル"【=ボクサーのスタイル名・構え方:デトロイト・スタイル。クロンク・スタイルとも言う。拳を顎あたりまで上げて戦うのがまぁ普通と言えば普通なのだが、アメリカ・デトロイトに住んでいたトレーナーのエマニュエル・スチュワートと言う人がもっと攻撃的な選手を育てたい、とでも思ったのかこのスタイルが考え出した。特徴としては、(右構えのボクサーだとして)左の腕を下げて戦う型。実際構える解り易いのだが、構えた形でパンチを出すよりも腕を下におろした状態でパンチをくり出した方がパンチを出しやすい。言わば「パンチを出しやすい形の構え=攻撃偏重の構え」と言えるのではないだろうか。 長所としては攻撃しやすく、左を下げている分だけ相手のパンチを見易い、左を下げてるのでパンチが自然と変則的になる、等々。短所としては、当然最初から自然にパンチを警戒している形になっている普通の構えと違って左手を下ろしているわけで、左側からの攻撃にはやや弱くなるわけである。有名かどうかはわからないが、日本人では坂本博之がチャンピオン畑山隆則に挑戦した試合でみせたスタイルがコレ。】と呼ばれたやや半身に構えられたスタイルであり、その長い腕より繰り出される鞭のようにしなったパンチである"フリッカー"だった。この武器と併せて、恵まれた体格が相手に与える印象はそれこそ"プレッシャー"であり"フィアー"でもあったのだ。
ハーンズには劇的さがすごく似合っていた。勝ちっぷりも脳裏に焼き付けられるほど鮮烈なのだが、ハグラー戦でのやられっぷりみたく散々に負けても、その負け具合がエキサイティングで面白い試合をしてくれた。だから、ファンとしては目の離せなかったボクサーにはちがいない。


ボクシングにあまり詳しくない一般人でも、ハーンズの名前はかすかに知っている人がいるのだ、やはり彼は歴代のグレイテストの一人であるのは間違いないところだろう。レナードとは少々違った持ち味を持つ華のあるボクサー、それが『暗殺者』トーマス"ヒットマン"ハーンズ
11.25 Jerome Hill ○2RKO
12.7 Jerry Strickland ○3RKO
12.16 Willie Wren ○3RKO
◆1978◆
1.29 Anthony House ○2RKO
2.10 Robert Adams ○3RKO
2.17 Billy Goodwin ○2RKO
3.17 Ray Fields ○2RKO
3.31 Tyrone Phelps ○3RKO
6.8 Jimmy Rothwell ○1RKO
7.20 Raul Aguirre ○3RKO
8.3 Eddie Marcelle ○2RKO
9.7 Bruce Finch ○3RKO
10.26 Pedro Rojas ○1RKO
12.9 Rudy Barro ○4RKO
◆1979◆
1.13 Clyde Gray ○10RKO
1.31 Sammy Rockard ○8RKO
3.3 Segundo Murillo ○1RKO
4.3 Alfonso Hayman ○10R判定
5.20 Harold Weston ○6RKO
6.28 Bruce Curry ○3RKO
8.23 Ioncencio de la Rosa ○2RKO
9.22 Jose Figueroa ○3RKO
10.18 Saensak Muansurin ○3RKO
11.30 Mike Colbert ○10R判定
◆1980◆
2.3 Jim Richards ○3RKO
2.7 Matt Donovan ○2RKO
3.2 Angel Espada ○4RKO
3.31 Santiago Valdez ○1RKO
5.3 Eddie Gazo ○1RKO
8.2 Jose Cuevas ○2RKO
  WBA世界ウェルター級王座獲得
12.5 Luis Primera ○6RKO
  WBA世界ウェルター級王座防衛1
◆1981◆
4.25 Randy Shields ○13RKO
  WBA世界ウェルター級王座防衛2
6.5 Pablo Baez ○4RKO
  WBA世界ウェルター級王座防衛3
9.16 Ray Leonard ●14R判定
  世界ウェルター級王座統一戦敗退
  WBA世界ウェルター級王座転落
12.11 Ernie Singletary ○10R判定
◆1982◆
2.27 Marcos Geraldo ○1RKO
7.25 Jeff McCracken ○8RKO
12.3 Wilfred Benitez ○15R判定
  WBO世界J・ミドル級王座獲得
◆1983◆
7.10 Murray Sutherland ○10R判定
◆1984◆
2.11 Luigi Minchillo ○12R判定
  WBO世界J・ミドル級王座防衛1
6.15 Roberto Duran ○2RKO
  WBO世界J・ミドル級王座防衛2
9.15 Fred Hutchings ○3RKO
  WBO世界J・ミドル級王座防衛3
◆1985◆
4.15 Marvin Hagler ●3RKO
  統一ミドル級王座挑戦失敗
◆1986◆
3.10 James Shuler ○8RKO
  WBO世界J・ミドル級王座防衛4
6.23 Mark Medal ○1RKO
10.17 Dough DeWitt ○12R判定
◆1987◆
3.7 Dennis Andries ○10RKO
  WBC世界L・ヘビー級王座獲得
10.29 Juan Roldan ○4RKO
  WBC世界ミドル級王座獲得
◆1988◆
6.6 Iran Barkley ●3RKO
  WBC世界ミドル級王座転落
11.4 James Kinchen ○12R判定
  WBO世界S・ミドル級王座獲得
◆1989◆
6.12 Ray Leonard X12R引分
  WBO・WBC世界S・ミドル級統一
  王座決定戦、引き分けによりWBC
  世界S・ミドル級王座挑戦は失敗。
  WBO世界S・ミドル級王座防衛1
◆1990◆
4.28 Michael Olajide ○12R判定
  WBO世界S・ミドル級王座防衛2
◆1991◆
2.11 Kemper Morton ○2RKO
4.6 Ken Atkin ○3RKO
6.3 Virgil Hill ○12R判定
  WBA世界L・ヘビー級王座獲得
◆1992◆
3.20 Iran Barkley ●12R判定
  WBA世界L・ヘビー級王座転落
◆1993◆
11.5 Andrew Maynard ○1RKO
◆1994◆
1.29 Dan Ward ○1RKO
2.19 Fred Delgado ○12R判定
◆1995◆
3.31 Lenny Lapaglia ○1RKO
9.25 Earl Butler ○10R判定
◆1996◆
11.29 Karl Willis ○5RKO
◆1997◆
1.31 Ed Dalton ○5RKO
◆1998◆
11.6 Jay Snyder ○1RKO
◆1999◆
4.10 Nate Miller ○12R判定
◆2000◆
4.8 Uriah Grant ●2RKO

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