■ コラム第1回                          2001年8月3日

今回から始まった"T2のボクシングコラム"。ここでは特に、"T2"がその時々に感じたボクシングへの思いを書いていきたいと思います。その第1回は、いきなり否定的な内容もどうかと思うんですが、以前からずっと思いつづけていた事があるんで、ソレを。
現在、少なくとも世界で公認されている団体は"WBA"、"WBC"、"IBF"があり、それに続く第四の位置に"WBO"がある。そして各団体の各階級ごとに"世界チャンピオン"がいるわけだ。感の良い人はもうわかったかもしれないが、ここで取り上げるのは"世界チャンピオン"の称号について。一体、今、何人のチャンプが存在するのか?本来、もっとも強い男が持つべき称号なのに、この乱立具合はどうしたものか。はなはだ目に余るものがある。ウェートによる階級制には、しかたのないトコロもあるだろう。誰だってあまりにも体格が違う選手の試合なんて、つまらないだろうから。コレが総合格闘技なんかだと、関節技や絞め技みたいに体格差をカヴァーできる余地が少しは残されているのだが(とはいってもキツイことには依然変わりはないが)。しかし打撃、ましてやパンチのみで勝負が決するボクシングでは目に見えて、体重差の優劣があらわれてくる。たしかに体格のハンデなど超越してしまう才能をもった選手も、存在するかもしれない。が、そんな例は極々稀でしかないだろう。例えば5階級制覇した偉大なる3人のボクサーを紹介しよう。
デビューした頃からすでに大スターであった"シュガーレイ・レナード" 、デトロイト・スタイルやフリッカージャブで有名な"トーマス・ハーンズ" 、ほんのつい最近、この偉業を達成したばかりの"オスカー・デラホーヤ" 。彼らなどは以後、ボクシングが存在しつづける限り、語り継がれるであろう偉大なるボクサーである。が、そんな偉大なボクサーであっても、ヘヴィ級までは登りつめるのは不可能というのが現実なのである。このようにボクシングの世界においてウェート問題はいかんともし難いものなのだ。ただ今のボクシング界は階級の区分が細かすぎるきらいがあるようにも思うのも事実。各階級のスーパークラス(かつての階級では各階級のジュニアクラスにあたる)は不要ではないだろうか。とりあえずウェートに関してはまた別の機会でさらに細かく突っ込んで見ることにして、次に今回のメインである"各団体ごとのチャンプ乱立"に触れてみたい。
先にも述べたが、現在メイン3団体+1団体がボクシング界の主流を担っている。それぞれの団体の歴史についても述べたいがこちらは字数の関係上、また今後触れるテーマにしておきたい。で、それぞれ自己の団体を運営している中でランキング、チャンプの認定などを行っている。ランキングなんかだとあっちにランクイン
こっちにランクインという選手を耳にするのも少なくないが、チャンピオンとなるとあまり数ベルトを兼用(統合)しているというのを聞かないだろう。これが問題点のひとつ。各団体がそれぞれ、認定したチャンピオンが他団体からきたチャンピオンにベルトを吸収されるのに良い感情がないのは当然で、なかなか試合を認定したがらない。第二は、あまりにもショーマンシップとボクシングが結び付きすぎたため、チャンピオン間でマネージメント問題が多く起きて、結局マッチメイクが成立しなかったなどということも起こっている。たぶん皆さんがよく知っている人物に"ドン・キング"という名のプロモーターがいるだろう。このプロモーターという人達が、選手と契約し、試合を組むのだが彼らは冷静に、また冷徹に試合を金銭面から分析する。すこしでも金になるなら、それに飛びつきどんなに凡試合でも組み、金銭の折り合いが着かなかったり収益面でがいまいちだったりすると、たとえ周囲が切望していてもなかなか試合をメイクしない。こんな感じだから何時までたってもチャンピオンは統合されるわけもなく、いまの状況に到っているのだ。このいくつかの障害をクリアすれば、ベルト統合試合が行われることになりチャンピオンも少しは減るだろうが、多分今後も”世界チャンピオンのごった煮"状態は変わらなく続いていくだろう。ボクシングはあまりにもあらゆる商業要素に絡み付けられすぎ、ショウビジネスと密接化してしまった。思うに、もはやチャンピオンの数や団体の運営方法に警鐘を鳴らすなんていうのは馬鹿げたことでありナンセンスなことなんだろうな。いまのボクシングファンには、もう魅力あるマッチメイクによって、スター選手同士の試合が(たとえノンタイトルマッチでも)見られるほうに期待するしかないほど現状は動かし難い。それでもファンが望んでいる形(試合)と、実際に興行(メイク)される形に開きが生じたりすることのほうが多く起こっているが・・・。さて、これほどまでに下落したチャンピオンの価値が復興することなんてあるのか・・・?たぶんありえないと思いつつもぼくは、いまだチャンピオンの称号には輝きは残っているはずだと思いたい。なぜならそのために日々血を吐くような努力をする男達がいるのだから・・・。 
(OMAKE)’99年のトリニダードvsデラホーヤ戦の“王者激突"以来、世界のリングは統一戦がブームになっているらしい・・・が事実何だろうか?。プロモーターやボクサーの思惑がいろいろとありそうだが、本当にこれが全階級に波及していくのか?ただ単に人気ボクサーがたまたまマネージメントで合意した結果で起きたことなんじゃないのか。色々、疑惑は尽きないがもしこの流れが本物なら、もしかすると無くしていた希望の灯に明かりが燈るかも。要注意!!


★ ON THE TOP ★ ON THE TOP ★ ON THE TOP ★ ON THE TOP ★