■□■□■□■□■□■□■□■ REVIEW "JAPAN-X" ■□■□■□■□■□■□■□■

X−RAY/魔天〜HARD SECTION 魔天〜HARD SECTION
X−RAY
1.Theme of X-RAY 2.Lonely Guys 3.Foolish Boys
4.One Night Lady 5.Hard Section 6.Sexual Urge
7.Come On 8.Dark Night 9.So Long Ramble
再発盤TECN−15290/1983年
天才ギタリスト湯浅晋ひきいるX-RAYの日本ロック史上に輝くデビューアルバム(再発盤)
良いバンドが長く続くとは限らない。しかしX-RAYの場合あまりに短かったとしか言いようがない。80年代のジャパニーズメタルム−ブメントは関西が中心だった。そんな中、83年にアルバムデビューし、解散が86年であるからあまりに短い活動期間である。しかし私の中ではとても印象深いバンドであり、中3の時(その時はバンド自体はすでに解散していたが)のクラスの音楽仲間に真っ先に聴かせたのがこのバンドだった。私自身はじめて聴いたのは小学生の時で、誰かに聴かせたくてしょうがなかったのだろう。しかしその音を気に入った友人は放送部であった為、田舎の中学校の昼休みに「Stardust Way」がかかり、僕一人しか分からないという面白い現象を招いたものだ。
さて、そのX-RAYの1stアルバムであるが、いきなり@のイントロからAへたたみかけるあたりはいきなり鳥肌ものである。ライブで盛り上がりそうな疾走感のあるBE、どこか儚げなCG、切れ味のあるDFHと、すべて泣きのある楽曲で、今聴いても心震わされる名曲のオンパレードである。個人的には@〜A、CHがとくに好きだが、全曲甲乙つけがたい愛着がある。基本的にX-RAYの楽曲の特徴は、よけいな装飾はせず、ストレートかつどこか哀愁あるキャッチ−なメロディラインである。音を聞けば80年代の懐かしい日々がよみがえってくるが、今聴いてもけっして古くさくなく、むしろかっこよさが際だつ。その中心は湯浅(g)の特徴的なイントロと泣きの効いたギターである。当時彼は10代であったというからまさに天才と呼ぶにふさわしい。ずば抜けた声域を持つ藤本(vo)のヴォーカルは日本のメタル史上においても確実に上位にランクされるべきものである。こういった確かな演奏技術は当時のバンド群の中でもかなり際だつ存在であったのではないだろうか。
X-RAYはフルアルバムは4枚で解散したが、この1stアルバム以外の3枚も是非聴いてもらいたい。後になればなるほど欧州的な臭さが薄れている印象を個人的には感じるのだが、哀愁ある印象的なメロディラインが損なわれることはなく、聴いて損はさせない内容であると言い切れる。
実はこういった当時のジャパニーズメタルを通って来なかった人々がこれらの音を耳にしたとき、どういった印象を持つのかが逆に興味がある。古くさいと感じるのか、琴線に触れるのか。もちろん後者であってほしいが、EARTHSHAKERが再結成し、MUTHAS PRIDEなどが活動している昨今、80年代の血が確実に21世紀へと流れている意味を感じ続けていきたい。古きを知ることは決してノスタルジーに浸るのみではない。今も生き続けているのである。
【末弟−2002年1月7日;90pt】

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