〜過去の自分に再会すると何ともいえない気持ちになる。
 ほんの少しだけ自分が愛しく思えてくる。〜



「ミニカーを壊した日」

各駅停車の中で寝たふりをしながら
幼かった日の僕を思い出しているよ
欲しい物があると自分が押さえ切れなくて
そう あれは六歳だった オモチャ屋のミニカーが欲しくて
店の人がレジを打つ時 後ろを向いてポケットに入れた

店を出ようとした時 右手を捕まれた
時が止まった気がした 心が破裂した
泣き顔で謝った「すいません もうしません」って
ただ下を向いたままで店の人の顔が見れなくて
全てが恐くなり 涙が僕の顔をぐしゃぐしゃに変えた

時々思い出すよ 苦かった出来事
息苦しくなるのになんだか笑っちゃう

子供心に そう 深く傷がついた
店も人の声に心をえぐられた
たまらなく悔やんだその夜 大事にしてたミニカーを全部壊した

時々思い出すよ 苦かった出来事
息苦しくなるのになんだか笑っちゃう

各駅停車を降りて僕が見上げたのは
薄赤色の夕空 うかれた街の中・・・・