オレ、森田剛は。
もう、大人なハズなんです。
いつもそばにいる愛しい彼女、とは違って。
「ごーくん、ごーくんvv」
「ん?」
すぐそばにいるのに、オレの名前を大声で呼んで。
こいつ、本当に今日で1つ年取ったのか?
「さ、いつになったら成長するわけ?」
「ふえ?」
「いつになったら大人になるの?」
「・・・え、ってまだ大人じゃない?」
「いや、体つきは大人だけど、精神的に?」
「むー・・・そんなのわかんないよぅ」
見た目も言うことも、実年齢より幼い。
今日は誕生日のはずなのに、さっきケーキも食ったはずなのに。
わかってるのか、わかってないのか。
いつまでも可愛くて、目が離せなくて、放っておけなくて。
「ねー剛くん」
「んー?」
「ねー・・・」
「何だよ?」
「んっとね、だからぁ・・・えっと、ん・・・・」
「・・・?」
どうしたんだ?
ついに言葉も理解できなくなったんじゃねぇの(笑)
「えっと、キス・・・して、ほしいんですけど・・・・」
「!」
こいつの1番やっかいなとこは、これだ。
いつもはガキのくせに、こういうときだけ妙に色っぽい。
「はー・・・」
「ごーくん?」
重傷だな、オレも。
この感情は、小学校の頃の初恋に似てる。
すきな女と目が合うだけで顔が熱くなる感覚。
「どーしたの?」
「いや・・・」
触れるだけのキスをして。
「 」
「え、なんて?」
「なんでもねぇよ」
もう1回、唇を重ねた。
こんな純情な恋。
愛してる、って堂々と言えるのは
もうちょっと先、かな。