珠虫生前歌2

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デ・プロフンディス

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たとえ我、死の谷の淵を歩むとも
汝の差出したる眼をもちて
深淵を覗く術を知る

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デ・プロフンディス

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たとえ我、虚の谷の淵を歩むとも
汝の差出したる花もちて
深淵を計る術を得る

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御身はししむらにて活かされ
負う原罪にてもの思う

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彼の地に辿り着く為に
幾万の生命の血で染まる

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デ・プロフンディス

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たとえ我、死の谷の淵を歩むとも
業とされたる万象の
中に混じりて息をする

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たとえ我、虚の谷の淵を歩むとも
無垢を信ずる心根の
健気さゆえに息をする


何度でも出会おう 君とa


この無限の瞬きの中で


増殖を許された一瞬は


かけがえのない永遠の為


君と過ごす歳月をa


愛おしく抱きしめる為

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何度でも出会おう 君と


この無限の空間の中で


局地的に膨らんだ愛情は


君と過ごす歳月をa


何度でも肯定する為a

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今、ここにa


あなたたちと 僕たちの 物言わぬ 共生a


全ての痛みを 全ての優しさをa


包み込んでa


日々、そこに在るa

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僕の祈りは確信となり

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熱の呪いを断ち切る

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<春雨>

ぼんやりと うかぶ


花が うたれている

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あの刺すような鋭さは去った

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<湿潤>

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ぽしゃ ぽしゃ ぽしゃ と

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<春宵>

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密かにざわめく
微細なやから

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行きたるものの帰還
眠りしものの目覚めa


彼岸より還りし精a

続けよそれよ
ひといの間
流れいでる源a


巡り来る君

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萌える生命
吸わるる生命
ものいわぬ生命

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密な大気に溶け
この夜に訪う わずかな意識

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微細な振動
それは根源

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花は 知らぬ間に散った
思えば 刹那a

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日ごと増す日光
収縮のきざし見つつもa

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鮮やかな緑の氾濫
花を忘れるほどに

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<環>

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何も消えはしない
ただめぐるのみ

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よるべなきもの
いのちのほむらが

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