首
〜sono五〜
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死守したは花弁ばかりなり 土壌へのやさしさ忘れ根腐れましたa
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染まりゆく葉と染まれえぬわたしとが 並んで呼気を交換している
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繰り返す。悲鳴撥ね付け繰り返す。 愚行理性の敗北の日々
続歌
飽き足らず更に進むは追求という名のごまかし 厭うは我が身
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忘れてた礼節と剥がれぬ傍若と、を、 こきまぜたにしきあらまほしきとa
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含みある物言いの代わりに差し出すは 色付いたメープルときんもくせいa
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波音が聞こえるざざぁんと波音が 山にいて波がざざぁんと満ち引くa
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人の言う理想に翻弄されてるは まだ常態が分らぬ状態a
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寄ってくるねこの子何時までここにいる?その時僕もまだここにいる?a
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哀れみの底を覗けば 軽蔑と優越感とがぎょろりシニックa
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肯定を間近に感じて 今告げたさざんかの色くつがえす午後
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全身を網羅する列結び目の 僕の知らないとおくの刻印
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向き変えて見目よくしたろと手を触れた 瞬間ぽっきり折れたシクラメン
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ばか笑イから笑イ又は苦笑イ 充足の笑ミ無きあおはるの
あ
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噴水と松葉杖パジャマ車椅子 のどかと見ゆるこのひとときは
あ
あ
そらばかし見ていて海を忘れてて 感じきれぬよ広大な事象
(爆裂し続ける事象)
ああ
あ
あ
あ
人が死に子供が泣いた結果見て やはし、と眉根よせる卑怯さ
あ
あ
あ
真直ぐからはみ出した墨太い線 そのままでいいと言って下さい
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しぐれ日も晴天の日も 山茶花の疑問なき赤疑問なく咲き
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形無き思考気付かずこぼれたる 唇のはし不協和音
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ほんたうのやさしさを身に持ちたくて 悪意を焼却火傷負うたり
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行き来する人の希薄さ確実さ 顔の見えない闇夜の歩道
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包丁は一本で済む目的の 別に揃える必要は無し
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少しだけ上がった体温置きどころ無い重い身体死にどころ無い蜂
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フィールドを広げてみたら沢山の 見えぬいのちのざわめき感づる
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刻まれた傷跡そうよ誰でも無い 僕が刻んだ傷跡引き攣れ
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朝日かと夕日かと問う光から 頂く己が選択の余地
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ハイならば集中力なくロウならば 動きが取れぬその隙間にて
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恐ろしい大質量の水面みて まだ生きていると思う雨の日
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あやにしき照らす雲のは言のはも このはのように同封できれば
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つつがなき時間を求めまた怯え 湯気たつ夕餉の苛立たし味
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反復が倦む人世事 反復が生む明智事 満ち欠ける月の
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満月のひかり変わらず開く夜に 褪せぬはほほえみ褪せぬは滾り
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気にかけることは山ほどありつつも 我が身一つの憂いに捕われa
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土の上咲いてあるかな霜の花 うち震えたる「触るなお前」と
続歌
あかつきに銀砂まいたか土おもて 忠告入れずすくえば散華
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呼ばれても行けぬふがいなさ 手土産のさかなで購う新春の一夜a
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隣あう瞳に涙ふくれたる 生きる辛さの一滴を見て
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吸い込むは煙か毒か 吐き出すは言葉か色か夜半のわたくし
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静謐と寒さの中におびただし 哀惜の証「一じゅ積んでは」
続歌
積まれたる石の多さよ悲しさよ 立ち尽くす天の安河原かなa
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他人事にばかしこころを悩ませる 愚直なひとの愛したましいa
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