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「真昼の空虚」



その日は朝から頭が痛かった
窓を開けると外は雲一つない青空で
それが余計に頭痛をひどくさせた
「話があるんだ」
彼のわざとらしい程の神妙な声
私はいつも待ち合わせる喫茶店に行った
彼を見つけた
そして 横には見知った女の姿も・・・
「君には悪いと思っている」
「先輩、ゴメンナサイ・・・」
「彼女をほっとけないんだ」
「私どうしても気持ち抑えきれなくて」
「・・・」
頭痛がひどくなってきた
・・・ここはガラス張り
陽の光が容赦なく差し込んでくる
だから余計に頭が痛むのね
雨でも降ればいいのに
「ホントにごめんな。・・・じゃ、僕らは行くから」
彼らが立ち去った後 私は思いついた
このひどい頭痛を止める方法
”雨を降らせればいい”
私はその為の道具を買い
街中を歩き回り・・・彼らを見つけた
「先輩?!・・・っきゃぁぁぁぁぁ!!!!」
恐怖に慄く女の横で
彼が真っ赤な雨を降らせてくれた
ああ・・・とても綺麗ね
私の頭痛は消えていた



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