back>>
漆黒の海
どこまでがその境なのかわからない
波が足首を掴む
何か引きずり込まれそうな感覚
少し心地いいような感じ
目の前の闇は私に優しくしてくれる気がした
その優しさが欲しい
・・・私は楽になれるだろうか
海は少しずつ私を侵食していく
すね・・・膝・・・腿・・・
腰まできた時 波が足を掬い 闇が私を飲み込んだ
瞬間
その闇は「優しい」だけではないのを知った
私は苦しいと思った
「死」がよぎる
私は手を伸ばした
「生きたい」と思った
「生きたい」「生きたい」「生きたい」
「死にたくない」「死にたくない」「死にたくない」
私は懸命にあがいた
「死にたくはない」とあがいた
「生」と「死」の狭間
初めて自分の「生」を愛しいと思った
漆黒の海は変わらず黙って私を見つめている
静かに・・・
とても静かに・・・
back>>