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そこは花が朽ちた匂いが充満していた
「切花はもたない」
ホントにその通り
せっかく集めた花々が次々に・・・
それでも貴方は「美しいね」と呟いた
もう その目は見えるはずはないのに・・・
目だけではない
きっと花の腐臭も感じてはいない
ただ時折触れる花の感触
その手の記憶が美しい花を感じているのだろう
私はずっと貴方の手を握っていた
貴方はもう触れることでしか私の存在を知る術が無かったから
「美しいね」「そうね・・・とても」
「・・・美しいよ。・・・君はとても美しい」「・・・貴方」
「結婚しよう」
貴方の言葉に私は涙が溢れた
こぼれた涙の雫が貴方の頬に落ちた時
その答えに貴方は優しく微笑んだ
同時に
私の手を握る貴方の指が力を無くした
一人ぼっちが嫌いな貴方
大丈夫
そんなに長い間ではない
私も一人ぼっちが嫌いだから
花々に囲まれて交わされたエンゲージ
私は世界一シアワセな花嫁
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