あるバカップルの1

 

朝、815分。サヤカ登校。

いつもより少し早い。

「アレ?おはよー、響子。早いね、珍しいじゃん。どうしたのー?」

「うん、ちょっとね。早くに目が覚めたから学校行って勉強しようかと思って…

あんたも早いじゃない?」

「だって今日は3日ぶりに翔くんに会えるからさ。

いつも翔くんのが早いから今日はあたしが早く行って待ってようと思って☆」

来た早々、バカップルぶり発揮。

10分後、翔も登校。

こちらはいつもより少し遅い。

「おはよー、翔くん。今日は遅かったね」

「うん…ちょい寝坊した。昨日11時まで仕事でさ、慌てて帰ってきたんだ」

「うそ!!大丈夫?」

「うん。サヤカの顔見たら元気でた」

イチャイチャしだす2人。

飛んでくる大量のハートを指ではじき返すにかぎる。

830分、この時間までに昇降口を潜らないと5分前遅刻となる為、

生徒達は教室に駆け込んでくる。835分で本遅刻。

担任が教室に入ってくると生徒は一斉に席に付く。

1日の始まり。

10分間のSTの後、1時間目が始まる。

ちなみにこの日の授業内容は

1時間目現代文、2時間目数学V、3時間目数学C、4時間目英語U、

5時間目英語R、6時間目LT。

嘘のような時間割だ。先生たちは生徒を殺す気だろう。

1時間目から4時間目までそれぞれの授業をこなす。

同じクラスでも、選択しているものが違うと教室も違ってしまう。

(数学はサヤカは数UBと数TA、翔は数Vと数Cをとっている。

理系でも数V、数Cがいる生徒はけっこう少ないので

自分の受験科目に合うように選択できるのだ)

とりあえず、1時間目の現文は教室で受ける。

席は離れているが、2人たまに目を合わせてはどちらからともなく笑いかける。

1時間目が終ると、サヤカは翔に「またあとでねー」と手を振り教室を移動。

翔はそのまま教室に。

サヤカが廊下から見えなくなったところで翔、寂しそうに溜息。

チラッと見た感じ、サヤカの肩もしょぼーんとしている。

3時間目も教室はそのまま。

2人、2時間お互いに会えず、つまらなそう。

4時間目、サヤカ、英語の授業のため教室に戻る。

翔がサヤカの姿を確認し手を振とサヤカは嬉しそうに駆け寄っていった。

英語の教師が来るまで2人は窓際にたってなにやら話している。

周りの人たち、見てみぬふり。

さっさと席に着けば飛んでくるハート。下敷で扇ぎ、流し返す。

4時間目開始。2人は……1時間目の現文参考。

1235分。午前の授業終了。

翔とサヤカ、昼食をとるため教室を出る。

途中で翔のお昼ご飯を購買で購入。今日はヤキソバパンとクリームパン(組み合せ悪っ!)。

飲み物はパックのコーヒー牛乳。

そのまま2人で生物室に。

お昼はいつもここらしい。

昼放課の間、ずっと2人で話し込む。

5分前の予鈴が鳴って、やっと立ち上がる

教室に戻る途中、サヤカ、後輩に声をかけられる。

「せんぱーい、この間のドラマ、見忘れちゃったぁ!!」

「うそぉ!?今度ビデオ貸してあげよっか?」

「やったー!!先輩好き――v」

後輩が去った後、翔が「なんのドラマ?」と聞くと、

「翔くんのドラマ」

「うわっ!!お前、そんなの撮ってるの!?」

「もちろんだよー」

こんなかんじにラブラブで教室に戻っていく。

5時間目・6時間目、やっぱり授業中もラブラブ。

クラス中の心境。

いいかげんにしろ、お前ら。

6時間目まで終わり、掃除。

サヤカは図書室、翔は中庭だ。

サヤカ、掃除をしなが雑誌を読んでいたため先生に怒られる。

「掃除終ってからなら読んでもいいから、今は掃除しなさい?」

「センセ、コレって借りれる?」

「ちょっとムリねー…先月の分ならいいんだけど…コレがいいのよね?」

「うん…ダメかぁ」

「でも、どのページが欲しいの?他の先生たちに内緒でコピーしてきてあげるわ」

「うそー!!ありがとー!ちゃんと掃除するねー」

サヤカは先生に読んでいた雑誌を渡すと機嫌よく掃除し始めた。

「…なにコピーしてもらったの?」

「料理雑誌」

サヤカ、意外に料理好き(じつはお弁当自分で作ってるんだよ。時々翔の分も作ってくる)。

コピーを頼んだのはかぼちゃ料理のページ。……家庭的過ぎだよ、サヤカ。

窓から外を見れば中庭で掃除をしている翔の姿が見える。

翔、友達と落ち葉のかけ合い。

集めたはずの落ち葉再び元の位置に……

その落ち葉、どうするのかと見守っていたら……そのままかよ。

先生が来て、

「お前ら、ゴミ集めたのか?」

「はーい。集めまくりましたー」

散らかしまくったけどな。

先生、再び散らかった落ち葉に気付かず。鈍すぎ。

掃除が終ると各クラスで終礼。

簡単な連絡が終ると解散。

「サヤカー!今日どうする?残ってく?」

サヤカ、2学期に入ってからは学校に残って勉強していく。

「ううん。今日は翔くんちで勉強会だから帰るね。響子は?」

「あたしは残ってくから。じゃあね」

サヤカ、翔と手をつないで帰っていく。

ラブラブしているけど、ちゃんと勉強はしている。受験だしね。

2人がこんなふうに一緒にいられる日は、

他の人たちより少ないのだから(翔は仕事が忙しいし)、

そっとしておいてやろうっていう考えはみんなにあるのかもしれない。

ちょっとイチャイチャしすぎでも、

まぁ、2人が幸せならいいかと思わせるのは、この2人の魅力なのかもしれない。

友人が幸せなことはいいことだしね。

 

 

「……なにコレ―――!?」

サヤカは響子の持っていた1冊のノートを見て声を上げる。

表紙には「バカップルの1日」と書いてあり、

なかにはサヤカと翔の1日が事細かに書いてあった。写真まであったりする。

「ちょっとやってみたかったのよ」

「だから、あの日響子早く学校きてたの?」

「まーね」

「やだなぁ、恥ずかしい……って、あぁ!?」

ノートをペラペラめくっていたサヤカがいきなり大声をあげた。

キ−ンッと耳に響くサヤカの声に耳をふさいだ響子が「なによ!」と怒鳴り返す。

「やだっ!なにこれ!?」

サヤカが開いたページには2人のキスシーンが。

「よく撮れてるでしょ?」

「やだ、もう!!いつ撮ったの?」

「さぁ、いつでしょう?」

ニヤリと笑った響子に、顔を赤くしたサヤカはふいっと顔を背けた。

それから1週間ほど、サヤカは響子にお昼ご飯をおごったらしい。

恐るべし、響子さん。

 

 

★☆★あとがき★☆★

 ごめんなさい。ただ響子さんの最強っぷりを書きたかっただけなんです。

最後まで読めば分かると思うけど、コレは響子さんがつけた日記です。

響子は翔くんと一緒で数VCをとっているわけではないです。サヤカと一緒の選択。

この日は日記をつけるためサヤカと一緒に移動せず翔くんのことを見てたんです。

しかも、日記の内容からすると、彼女は2人を尾行している・・・

響子さん…あたしの中で暴走してるよ・・・・・・

 またひなたでてこないし・・・

ちなみに、今回出てきた学校の設定は全部あたしの高校のことです。

 数学・数学・英語・英語という嘘のような時間割。

 実在したんです。

 アレはつらかった・・・・・・


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