ポカポカのいい天気。
風はとてもやわらかくて。
すべてが
とても優しく感じられる。
だって、
あなたがいるから。
陽のあたる場所
「・・・ホント、いい天気だなぁ」
サヤカは空を見上げて呟く。
いつもは生物室でお弁当を食べるのだけど、
今日は天気がいいから屋上で食べようって言って。
サヤカの向かいに座った翔が「だな」と頷きながらおかずを口に運ぶ。
サヤカが作ったお弁当。
昨日から、サヤカの両親は子供をおいて旅行に行ってしまって、
中学生の弟と自分のお弁当を作るついでに、翔の分も作ったのだ。
給食のある小学生の妹がそれを見て「あたしもお弁当がいいー!!」と言ってきたので、
「君は帰ったらコレを食べなさい」とおにぎりを1つ置いてきた。
校舎内は昼放課ということで騒がしいけれど、屋上まではその声は聞こえてこない。
遠巻きに、生徒達の笑い声が届くぐらいだ。
「うっし。ゴチッ!!」
パンと手をあわせて、翔がお弁当箱を片付ける。
「うまかったよ、ありがとう」
「どういたしまして。足りた?」
「余裕」
しばらくしてサヤカもご飯を食べ終える。
翔と自分のお弁当箱を鞄にしまうと、
ゴロンと、サヤカの膝の上に翔が転がってきた。
「えっ!?翔くん?」
「ちょい、膝貸して?」
「いいけど」とサヤカが返事をすると、翔はすぐに寝息をたてて眠ってしまった。
それを見て、サヤカは困ったように、でも嬉しそうに息をつく。
寝ている翔の前髪をサラリと流して。
「最近、仕事続いてて疲れてたんだろうなぁ」
今日は久しぶりに学校に来たのだ。
制服の胸ポケットに入れた携帯を取り出して、今度こそ困ったようにため息をつく。
「翔くん?翔くーん。
もう。あと10分で5限始まっちゃうよ?」
そう言ったけど、サヤカに翔を起こす気はなくて。
「ま、いいか」
疲れてるのなら、ギリギリまで寝かせてあげよう。
「膝ぐらい、いつでも貸してあげるよ?」
だから、
疲れたときはさ、
あたしのところに、
戻ってきてね?
☆★☆あとがき☆★☆
うわー・・・ゲロ甘だぁ。
でも、やってみたかった膝枕。
ちなみに、「insomnia」の後ぐらいの話です。
しかし、短い・・・