slow flow
うん、やっぱり今でも時々思うんだ。 まともじゃないな、ってさ。 俺にとって君がどんなに可愛くたって君は男だし、 どんなに一緒に居ても一つになんてなれない。 君も俺も知っているから、精一杯笑うんだね。 作り話だよ、僕の得意な。って君はいつも言うけれど、 だったらどうしてそんな悲しそうに視線を落とすんだ? ねぇこっちを見てよ。 君はいつだって、俺を見ているようでどこか違うところを見てるんだ。 俺だからわかるんだ。 そんな時俺はどうしようもなくつらくって、遠い遠い君への距離を再認識してしまう。 君の甘えた口調も、俺が居なきゃ何も出来なくなってしまうところも大好きなんだけど、 そうやって君の外した視線に気付く度、なんだか俺じゃなくても君は平気なのかな、って思えてくるんだ...。 俺は、おまえに、必要とされてるんだよな? 手を繋いで、頬にキスをして、抱き締めて眠る。 俺にできる事なんてこれくらいしかないって無力さでいっぱいだよ。 いつかも俺はひどく悩んで、眠りかけてた君に 「本当にこれでいいの?」 って聞いたんだ。 君は目をつむったままうなずいて、 「そばにいてくれればいいの」 って小さく答えた。 神様なんか信じちゃいないけど もしもこの世にあなたが存在するなら どうかコイツだけは幸せにしてやってくんないかなぁ。 俺にはコイツに本当の幸せを与えてやる事はできないような気がするんだ。 ただ傍に居てくれればいいって言うけど、本当にこれでいいのか、今となっちゃわからないから.... 俺だってもちろん、ずっと一緒に居たいけどさ....。 今夜もこうやって、また夜明けが近付く。 何も変わらないまま、 閉鎖的で君と僕しか存在しないこの部屋での一日が終わり、始まる。 今日こそ君に言おう。 君が、君自身で、すべてを選んで。 君の弱い寝息を聞きながら、そっと髪を撫でていると、どうする事もできないってわかっていても、 やっぱり君を抱き締めずにはいられないんだ。