―Piiii―
「もしもし?」
『もしもし・・・俺』
「剛!?どうしたの?」
『俺・・・どうしていいかわかんねぇよ・・・』
いつもの剛の様子と違っていた。
なにがあったんだろう・・・?
「とりあえず、行くからさ。待ってて」
『ああ・・・』
は電話を切って剛の家へ急いだ。
チャイムを鳴らすと静かにドアが開いた。
そこでが見たのは・・・剛が泣いている姿。
「・・・・どうしたの?」
「俺・・・あいつと別れた・・・」
「・・・・なんで?」
「分かったらこんな悩んでねぇよ・・・」
「そっか・・・」
には気持ちに余裕があった。
おそらく、昌行に愛されているからだろう。
愛されているとこんなにも安らぐものなんだ・・・とは初めて知った。
「ちゃんと連絡とって話しあってみたら・・・?」
「・・・・」
「剛?」
「俺、なんでお前の事好きにならなかったんだろうな・・・?」
もう遅いよ・・・今更言わないで・・・・
「そんな事言ったらあの子がかわいそうじゃん。ね?じゃあ、私帰るから」
「そばにいてくれ・・・」
「・・・剛?」
剛はの腕を引っ張ってそのまま抱き寄せた。
「剛!?」
「俺を一人にしないでくれ・・・」
この剛は・・・あの時の私だ・・・
はそう思った。
淋しくて・・・誰かに縋りたくて・・・
愛されたくて・・・
「・・・・そばにいるよ」
剛をほっておけなかった。
「・・・」
「大丈夫・・・」
「・・・・!」
「剛っ!?んんっ!」
剛はを押し倒した。
「ちょっ!やめてよ!剛ってば!!」
「・・・・いやだ」
の身体に赤い印をひとつずつつけていく・・・
「・・・・昌行・・・」
「坂本君に・・・いつもどんな風に抱かれてる?」
「・・・・・」
「俺の方が良いって思わせてやるよ。坂本君なんかより感じさせてやる。」
「昌行・・・昌行・・・」
は昌行の名前を呼びつづけた。
まるで、昌行に抱かれている時みたいに。
何度も何度も剛に求められては心も身体もボロボロだった。
「昌行・・・・ごめんなさい・・・」
涙が止まらなかった。
昌行を裏切った自分が許せなかった。
たとえどんな理由があっても。
は剛を責めたりはしなかった。
誰より剛の気持ちが分かるから・・・
剛が寝てる間には家に帰った。
家の前には・・・昌行がいた。
「・・・おかえり」
「・・・昌行・・・」
「どこ行ってんだよ?昨日から・・・ずっと待ってたんだけど」
「ちょっと・・・・」
「ま、いいけど。心配したんだからなぁ〜〜」
そう言ってハハッと笑う昌行を見て、は涙がこみ上げてきてしまった。
「!?」
昌行が驚く。
「ごめ・・・」
ごめん・・・と言いそうになって、は言うのをやめた。
言えばばれてしまう。。。でも、隠すのはいや・・・
どうすればいいの・・・?
「・・・・」
と昌行の顔が凍りつく。
「・・・・?」
「これ・・・・どうした?」
昌行がそう言って指さしたのはキスマーク。
きっと剛につけられていたのだろう。
「・・・・お前何してたんだよ!?」
昌行の目が一気に冷たくなる。
「あ・・・あの・・・・」
「剛か・・・?」
「・・・・」
「剛なんだな・・・。お前はやっぱり剛・・・・」
「違っ・・・・!」
「もう、いい。俺はもう無理だ。お前は・・・剛のところに行ってろよ」
「!!・・・・・・・ごめ・・・ん・・・ごめんなさい・・・」
「謝らないでくれ・・・もう、いいから」
昌行はそれだけ言って、人ごみの中に入っていった。
「・・・・・・ごめん・・・・昌行・・・・」
それから何日かして、剛から電話が入った。
『俺、仲直りしたから・・・』
「よかったじゃん・・・もう、喧嘩しちゃダメだよ?」
『ああ・・・ほんとごめん!!謝っても許してもらえないかもしれないけど・・・ごめん!!』
「いいよ〜〜・・・気にしないで。大丈夫だからさ★」
『ごめんな・・・俺から坂本君に・・・』
「いい!!そんな事しないで!!・・・・お願い」
『分かった・・・』
は電話を切った後、昌行の携帯のメモリーを消した。
「もう、掛ける事ないよね・・・?」
自分が許せない。
昌行を傷つけた自分が。
「さようなら・・・愛してるよ・・・昌行」
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次回最終回にしたいと思います。
昌行にの想いは届くのでしょうか!?(笑)
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