ドラゴンアッシュ亡国論〜日本を変えようとする真の黒幕〜

 ここまで明らさまな陰謀というのは返って気づきにくいのであろうか。兎に角、今から述べる真実に今まで思い至らなかった我が不明を恥じ入るばかりである。
 「Grateful Days」なる曲がある。歌っているのはドラゴンアッシュである。この曲が世に出た当初、「父から得た揺るぎ無い誇り」という歌詞が父性権威の失墜が言われる今日の日本ではめずらしく親孝行であるなどと話題にもなった。もちろん、作詞者にしてヴォーカルを担当する降矢某が俳優古谷一行の息子であることから、確かに同じ金田一耕介役であっても片岡鶴太郎よりもよっぽど誇らしいかもしれない、などとも思ったものである。しかし、この不自然な親への賛美が指し示す「父」とは決して古谷一行などではない。もっと巨大にして恐ろしい「父」などである。その事をこれから検証してみようと思う。

 まず、アルバム「Viva La Revolution」である。このアルバムのジャケットは、ドラクロワの名画「民衆を導く自由の女神」の人物の顔部分を描き変えたものが使われている。ここで注意してもらいたいのは、この絵の元の意味である。ご存知の通り、この絵はフランス革命の熱狂を目の当たりにしたドラクロワがその高揚を形にしたものである。ドラゴンアッシュというバンド自体はどのような理由によるかは不明だが、百合の紋章を好んでいる。この紋章はフランス革命で打ち倒されたブルボン王朝の象徴である。なぜ、フランス革命による敗者の側の紋章を掲げながら、勝者である民衆を描いた名画をCDジャケットにするのだろうか?この疑問はあることに気づけば氷解する。その「あること」とは、「革命」に対する強い指向性である。そして、百合の紋章が意味するところは、絶対的な権威である。革命によって、絶対的な権威を確立する。これが彼らの真意である。
 近作、「Deep Impact」においては、「日本を変える真の音楽とお前の鼓膜直接コンタクト」というフレーズが大変な回数でもって繰り返されている。前半は前述した通りの「革命」への指向の表われである。後半の意味不明とも言える「お前の鼓膜直接コンタクト」の部分で彼らは何を言わんとしているのだろうか?ラットの脳の快楽中枢に電極を挿し、その電極のスイッチをラットが押せる位置に置くと、死ぬまでそのスイッチを押しつづけると言う。鼓膜と脳の違いはあれど、これは人間用のそのような機械が実際に存在し、彼らの革命が成った暁には従わない人間たちはその機械で骨抜きにされるぞ、という脅しなのである。
 では、「いよいよ壁はなくなるぞ」というフレーズの「壁」は何を意味するのだろうか?ベルリンの壁が崩れて既に十年以上の月日が過ぎ、米ソの対立によって世界中を覆った冷戦が崩壊した現在における、唯一の壁。地球に残る最後の鉄のカーテン。それは、我が日本のすぐ隣りに存在する。北緯38度線である。もちろん、「壁が『なくなるぞ』」とまるで恫喝するような調子でまくしたてるからには、そのような作戦が秘密裏に進行しているのであろう。そう見るのが妥当というものである。

 賢明なる諸兄ならば、ここまで書けば辿り着いたであろう。冒頭で述べた疑問「父」とは誰を指し示すのか?に対する「答」に、である。父性権威が失墜し、同時にネットワーク化の波によってあらゆる価値基準が崩壊した現在、ここまで賛美され得る人物。また専制君主の権力を持つ人物、そして壁の向こう側にいる人物。それは地球上に唯一無二である。偉大なる金 ○日総書記のことなのである。
 そう考えてみれば、すべてに得心が行く。なぜ「革命」が好きなのか。世界同時革命を夢見ているからである。なぜ百合の紋章なのか。専制君主にも似た絶対権力を確立するためである。なぜ「Viva La Revolution」のジャケットで旗を振っているのか。マスゲームのためにである。
 このような音楽が日本中を覆い尽くした時、街角には赤旗が林立し、金 ○日や金 ○成の看板が立ち並ぶ未来が訪れるであろう。それこそが「日本を変える真の音楽」の正体なのだ。

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