思い込みアルバム解説 (第2回)−Baby a Go Go

私的にアルバムを解剖するコーナー (BY PIE)

東芝EMI TOCT-5820

Baby a Go Go (1990/9/27)

1.I LIKE YOU 2.ヒロイン 3.あふれる熱い涙
4.June Bride 5.うぐいす 
6.Rock'n Roll Showはもう終わりだ 7.冬の寒い夜
8.空がまた暗くなる 9.Hungry 10.忠実な犬(Doggy)
11.楽(LARK)

producer:
春日博文
Co-Producer :
Henry Hirsch & David Domanchi
Engineer
Henry Hirsch & David Domanchi
Koki Fukui(M-3),Haruhiko Shimokawa(M-9)
Recorded at:
BAYBRIDGE STUDIO/TOSHIBA NO.3 STUDIO
Jan.〜Jul.1990

 


第2回の解説に選んだのは、90年発売の「Baby A Go Go」です。
本来はメンバー離脱〜RC休止についても言及したくはなりますが、書き出すとキリないし、
あくまでアルバム解説ですので、深くは触れません。

レコーディング

 久々に(元メンバーですが)外部プロデューサーを迎えたが、結果的にメンバーの離脱を
 生むなど 逆効果だったのかも知れない。ミキサーにレニークラビッツを手がけていた
 Henry HirschとDavid Domanchiを起用し(やって貰った?)音だけを聞けば素晴らしい出来で、
 久々に本人達も音的には納得できる物に仕上がったのではないでしょうか? 
 

ジャケット

 20周年記念盤ということもあり、(初版だけ?)半透明のケースが従来のジャケットの上に付いて
 おり、ブックレットも歌詞カードと別に付属と清志郎の活動の中では一番凝った作りになっている。
 チャボがイマイチな表情が多いようにも感じるのは気のせい?
 

収録曲

 今回この解説のために久しぶりに聞き直してみて思ってのは、良い曲とそうでない曲の差が
 激しいということ。また、清志郎色がかなり強く、多分メンバー脱退から来る悪い雰囲気の中
 清志郎と春日氏の二人がどうにか仕上げたのでは印象を受けました。
 収録曲が清志郎の単独の作のうち、唯一「忠実な犬」が春日氏との共作というのが
 そう言ったイメージをさらに強くしています。
 20周年というイベントがなければ途中で終わってしまってたのかもしれない。

 1.I LIKE YOU 作詞・作曲:忌野清志郎

   多分タッペイくんの事を歌った曲。89年の春のツアーで初披露。
   先行シングルカットされるもそれほど本人達は熱心にプロモーションしなかった記憶が。
   「軽薄なジャーナリスト」「心配させないで」から1年間で人間はこうも変われるものでしょうか?
   この時期の前向きな「新清志郎」を一番感じられる曲だと思う。
   この曲のコピーに「結成20年,限りない信頼を未来につなげる THE RC・・・」なんてのが
   ありましたが、言葉と裏腹にこれがRC活動中のシングルとしては最後のものになりました。

 2.ヒロイン 作詞・作曲:忌野清志郎

   これもタッペイ君の事かな?ライフではやってないと思う。   

 3.あふれる熱い涙 作詞・作曲:忌野清志郎

   一般のシングルカットはされなかったが、結成20周年記念のテーマ曲として、
   プロモシングル・プロモビデオが制作された。このプロモビデオ撮影のために
   清志郎は一人で弾き語りの街頭ライブを実行。今ではTV等の企画で珍しくなくなった
   光景ではありますが、この時は衝撃的な出来事でした。
   

 4.June Bride 作詞・作曲:忌野清志郎

   これは、意味不明です。誰か知り合いでも結婚したんでしょうか?
   もともと、タイマーズで最初披露されたもので、RCのライブでは演奏されてません。
   90年のセクシー佐山とのライブでも演奏されました。

 5.うぐいす 作詞・作曲:仲井戸麗市

   チャボのボーカル曲でチャボに「(この曲を)二度と演るもんかと思った」とまで
   言わせた曲。もちろん、このアルバム発売後のツアーでも取りあげられず。
   やはり、チャボにとってはつらいレコーディングだったのかな?
   結局はソロで度々やるんですが・・・   

 6.Rock'n Roll Showはもう終わりだ 作詞・作曲:忌野清志郎

   88年の暮れのコンサートで、当時未発表だったこの曲がラストナンバーとして初披露。
   (タイトルは「No No No」)。アルバムRHAPSODY以降のきちんとしたライフで未発表曲で
   ライブが終わったのは、これが最初で最後ではないだろうか?
   当時のライブでは唐突に終わって、あっけに取られてしまった人も多いはず。
   「ドカドカは?Sweet Soulや君僕はやんないの?」みたいな感じで。
   ステージからの引き上げ方も素っ気なく、恒例のTシャツ投げも無し。
   COVERSの発売中止によって味わった、音楽(業界のみならずファンも含めて)に対する
   失望感がよく現れてると思う。ボーカルのミックスがきいてますね。 

 7.冬の寒い夜 作詞・作曲:忌野清志郎

   清志郎が中学か高校の時に作った曲で猫を歌った曲みたいです。
   なんか特に書くことのない曲が多い・・・・
   2-3'sライブで原曲の方を弾き語った。

 8.空がまた暗くなる 作詞・作曲:忌野清志郎

   これは、RC時代の最後の名曲です!
   これも88年の暮れのコンサートで初披露されましたが、感動した記憶が今でもあります。
   やはり、清志郎の素晴らしいところの一つとして、始めての曲でも詩が理解できる
   言葉を大切にした歌い方が挙げられますね。
   フェンダーエスクワイヤーにカボ付けたギターを弾きながら歌ってる清志郎の姿まで
   鮮明に思い出してしまいます。詩の素晴らしさでは「君が僕を知ってる」に並ぶと思います。
   RC休止後のシングル、スローハラードでカップリングとしてシングルカットされました。

 9.Hungry 作詞・作曲:忌野清志郎

   89年暮れのツアーで初演奏された曲でレコーディングでもドラムはコーチャンが
   叩いてます。リズムは単純なボ・ディドリー・スタイルの曲ですが、詩の内容が
   好きです。「歌を作って歌っても、値段を付けて売りとばす」なんてフレーズが「R&Rショウは
   もう終わりだ」に通じるものがあり、前向きになりながらも、音楽業界に対する不満ってのは
   なかなか消えてないように思えます。

10.忠実な犬(Doggy) 作詞:忌野清志郎 作曲:忌野清志郎,春日博文

   こーゆーのを、口の悪い評論家に言わせると、捨て曲とでも言うのでしょうか?
   しかし「I LIKE YOU」のカップリングとしてシングルカット。この辺の理解しがたい
   シングルに対するセンスは今でも変わってませんねぇ。
   もしかしたら、一緒にアルバムを作った春日氏への(印税といった金銭を含めた)お礼
   という意味合いがあるのかも。ベースはなぜかHenry Hirschがやっていて、チャボも参加
   してないような気がします。

11.楽(LARK) 作詞・作曲:忌野清志郎

   これも10に引き続き何とも言えない曲。
   苦しいしいレコーディングから逃れたい願望の現れか?


番外編.恋にしびれて-メロメロ 作詞・作曲:忌野清志郎,仲井戸麗市

   収録曲の項で書いたように、清志郎とチャボの共作は1曲もないアルバムですが
   LSRのアルバム「GROOVIN' TIME」に収録の「メロメロ」(タイトルの恋に・・・の部分
   はカット)は元々はこのアルバム用の曲として用意されたもの。
   当時のFC会報BAD等でもわかるとおりある程度は完成していたらしい。
   97年6月にチャボのラジオに清志郎がゲスト出演した際この曲の話題となった。
   その時の会話を抜粋すると
   チャボ(以下):さんざん、のたうちまわってね
   
清志朗(以下):もーイロイロ、詞変えたりな
   
:詞、変えたり  :どうもできてない、できてないと  :で、俺がまとめたんだっけ?
   
:いや、全然違う!で、ほっぽっちゃった  :ほっぽっちゃたな、これもな
   
:そんでさ、去年の夏のツアーでやってみようかってやったら、出来てた!実はこの曲!
   
:できてた?なあんだ。当時から?  :そう!どこも変えてないんだよ
   
:あれ、なんだよ?!でも当時ボツにしたよね?ダメだって  :そう!
   
:俺たちはあの時点で頭おかしくなってたんだ
   
:そうだな、考えすぎたんだよな。間奏の後にドラムソロのセクションを付けただけなんだ。
   
:うそー!

   メンバー達が当時ほとんど語らなかった、レコーディングの雰囲気が少し感じられる
   やりとりとなりました。チャボのアルバム「DADA」に収録の「ランタン」もこの時期の曲
   ですが、こちらの方はどの位完成していたのかは不明です。
   



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