音源で振り返るKING OF LIVE
(第10回−1989年)
音源を聴いて過去のライブを振り返るコーナー(BY Naugty)
音源で振り返るKING OF LIVE 第10回は1989年のライブです。
この年は、前年に3枚ものアルバムをリリースしたせいか、RC自体はツアー行うものの、アルバムの
リリースはありませんでした。清志郎自身はバンドのフットワークの重さを気にしたのかタイマーズで
アルバムをリリースしたりしました。では、振り返ってみましょう。
***神戸国際会館 (89/6/25)
よォーこそ/ヘルプ!/ダンスパーティ/君が僕を知ってる/シークレット・エージェント・マン
タッペイくん/I LIKE YOU/Baby No.1/ラッキー・ボーイ/恩赦/噂のマリー/彼女の笑顔
Chabo's Gospel Mood/空がまた暗くなる/LONG TIME AGO/君はLOVE ME TENDERを聴いたか?
黒くぬれ!/Sweet Soul Music−Everyday Will Be Like A Holiday/ドカドカうるさいR&Rバンド
(アンコール) SO-SO/DIGITAL REVERB CHILD/プリプリ /雨あがりの夜空に
国立市中区3-1/STAND BY ME
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4月から始まったツアーの終盤の公演です。この年から清志郎の行動が理解出来なくなった梅津氏は不参加となり、サポートは片山氏と金子マリの2人となっています。ライブは、お馴染みの"よォーこそ"からスタート。前年までの演奏に比べて、テンポは落ち着いています。アレンジも基本的には一緒なんですがチャボのギターソロがキメも入ったりして倍の長さとなっています。3曲目の"ダンスパーティー"の真ん中は「KING
OF LIVE」で聞けるような長いものではなく、清志郎がファルセットでシャウトした後、すぐSAXの間奏終わりのフレーズになるというあっさりとした展開となっています。6曲目の"タッペイくん"は未発表曲ですが、まだ完成してなくて1コーラスのみの演奏。次の曲を始める前の遊びみたいな感じです。7曲目は翌年発表することになる"I
LIKE YOU"基本的にアルバム収録とアレンジもほとんど変わっていないので、曲のアレンジは既に完成していたことが分かります。この後はしばらく未発表曲が続きます。まずは"Baby
No.1"これは後のLSRでもライブで演奏していたジャズっぽい雰囲気の良い曲なのに、現在でも未発表の曲です。ちなみにRCのこのライブのバージョンでは新井田氏のドラムが曲の雰囲気を壊しているのでRCでの発表がないのはうなずけます。 |
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次は3年後にリリースのソロアルバム「Memphis」に収録される"ラッキー・ボーイ"、この曲もすでに完成していたようです。ただし、この曲のボーカルは金子マリ。その次は4年後に2-3'Sのシングルのカップリングとして発表される"恩赦"。歌詞の内容的にもこのライブの時期がベストなんですが、RCではストレートすぎてリリースできなかったんでしょうが、タイマーズとしてもリリースしなかった不思議な曲です。その次は金子マリの歌う"噂のマリー"。間奏で延々と金子マリのアドリブが続いています。その次は、これまた「Memphis」で発表になるマイナーブルース調の曲"彼女の笑顔"。この曲調はチャボのオハコのはずなのに、なぜRCで発表されなかったか不思議です。次の"Chabo's
Gospel Mood"はアコースティックブルース調の曲で、ボーカルはチャボ。このツアーでのチャボは、これ1曲しか歌いませんでした。サポートのはずの金子マリは相変わらず2曲も歌っているのにメンバーのチャボが1曲なのは残念です。次は翌年発表になる"空がまた暗くなる"。この曲もアレンジはほぼ固まっているようです。その次は秋にタイマーズで発表する"LONG
TIME AGO"これまた内容がストレートなので、RCでは発表できなかったものと思われます。そして、この曲の後、切れ目なしで始まるのが「コブラの悩み」に冒頭部分しか収録されてなかった"君はLOVE
ME TENDERを聴いたか?"。こちらはライブなので、フルコーラスたっぷりと歌っています。この曲は前曲と対になって演奏しているのが興味深いです。その後、3曲演奏して本編終了。アンコールですが、1曲目はMOJO
CLUBのアルバムに入っていて、清志郎も参加した曲で"SO-SO"なかなか良い出来となっています。せめてライブバージョンででもリリースしてもらいたかったです。次は"DIGITAL
REVERB CHILD"この曲はSAXの役割が、結構大きいのですが、梅図氏不参加の為、少し弱いような感じがしました。次の"プリプリ"は、未発表なのが分かるような感じの曲。そして"雨あがりの夜空に"を演奏後、一旦引っ込んだ後、再び出てきて演奏したのが"国立市中区3-1"。この曲を演奏したことは本当に驚きでした。そして、最後は"Stand
By Me"イントロでストーンズの"Tell Me"の歌い出しを佐良直美の曲に変えてしまうといういつもの遊びを織り交ぜてからの演奏でした。 |
*** 日比谷野外音楽堂 (89/8/12)
よォーこそ/Shake/Sweet Soul Music−Everyday Will Be Like A Holiday/国立市中区3-1
噂のマリー/DIGITAL REVERB CHILD/タッペイくん/君はLOVE ME TENDERを聴いたか?
あふれる熱い涙/バカンス/空がまた暗くなる/口笛/つきあいたい/Free Time
ラッキー・ボーイ/エンジェル/Stop/エネルギーOhエネルギー/LONELY NIGHT
(アンコール)トランジスタ・ラジオ/雨あがりの夜空に/宝くじは買わない/STAND BY ME
キモちE
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恒例の夏の野音最終日です。基本的に春のツアーで演奏された曲は"タッペイくん"がフルコーラスになったのを除いて、アレンジは変わっていません。その他の曲だと、まず9曲目の"あふれる熱い涙"アレンジ自体は翌年発表されるものと変わりませんが、あれほど枯れた雰囲気は出ていません。次のバカンスはレゲエタッチのアレンジに変更されてますが曲の良さをブチ壊していて、全然よくありません。清志郎は、後年LSRでこの手法を"涙あふれて"で再び試みますが、これもうまくいってなかったと思います。その後、1曲挟んで演奏したのが5年後のベスト盤「MAGIC」に収録される「Memphis」のアウトテイク"口笛"です。これもすでに完成していたので、何故RCで発表しなかったのかが不思議です。そして"つきあいたい"を挟んで演奏されたのがチャボの当時の未発表曲で後年LSRの一時ライブの定番となる"Free
Time"。この曲はチャボはビデオで発表したのですが、そのビデオでの演奏より、後年のLSRのカバーに近い演奏をこの時はしていました。 |
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そして2曲挟んでのチャボの2曲目"Stop"アップテンポのナンバーで清志郎もコーラスで参加したりもしてるんですが、出来はイマイチでした。その後はお馴染みのヒット曲が続くんですが、アンコールで、デビュー曲の"宝くじは買わない"をエレキアレンジで演奏しています。歌詞の当選金額がちゃんと値上がりしていました。 |
*** 日本武道館 (89/12/25)
MIDNIGHT BLUE/ダーリン・ミシン/可愛いリズム/白いXmas Baby/海辺のワインディング・ロード
タッペイくん/Hungry/Driver/Cry Baby Cry/いたずらしようよ/あふれる熱い涙/横浜ベイ
CALL ME/噂のマリー/パラダイス/打破/エンジェル/ロックン・ロール・ショウ
トランジスタ・ラジオ/上を向いて歩こう/雨あがりの夜空に
(アンコール)アイ・シャル・ビー・リリースト/宝くじは買わない/君が僕を知ってる
ドカドカうるさいR&Rバンド
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恒例の年末武道館ライブ。結果的には、10年続いた5人のRCのラストステージです。この時点でG2の脱退は、決まっていたみたいです。それが理由かどうかは分かりませんが、"横浜ベイ"や"海辺のワインディング・ロード"等、G2をフューチャーした曲が多めになっているステージとなっています。むろんMCでそんな事など一言も言わず、いつも通りのステージだったので、翌年の発表には本当に驚きました。ステージに話を戻すと、この年のライブの特徴であった未発表曲を、このライブでも何曲か演奏しています。4曲目の"白いXmas
Baby"は、ミディアムテンポの曲で、出来も良かったのですが、現時点で未発表となっています。清志郎はX'masソングを結構たくさん書いて演奏しているのですが、そのほとんどが未発表となっているので、いつかこれらの曲を集めた企画アルバムをリリースしてもらいたいものです。7曲目の"Hungry"は翌年発表の曲ですが、すでに完成しているようです。8曲目の"Driver"は現在まで未発表のアップテンポのナンバーで2-3'Sでも何度か演奏していますが、未発表なのがもったいない位出来の良いナンバーです。 |
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次の"Cry Baby Cry"は、もちろんビートルズの曲で、このライブでは1フレーズだけ日本語で歌った遊びです。次の"いたずらしようよ"は「abcd」辺りに入っていてもおかしくない子供向けナンバーで、出来も良いのですが、これまた現在まで未発表です。その後、ライブは新曲、お馴染みの曲を織り交ぜて本編終了。なお、"ロックン・ロール・ショウ"は86年と同じく普通の8ビートで演奏されていました。アンコールは、まずブルーハーツのマーシーと三宅伸治をゲストに"アイ・シャル・ビー・リリースト"を演奏、そしてゲストを引っ込んだ後、夏の野音に続いての"宝くじは買わない"、そして"君が僕を知ってる"を演奏したのですが、この君僕は、ドラムがペッタンペッタンとまるで餅つきのようなリズムで叩いているのでノリも出なく、出来は全然よくありませんでした。そして最後は5人のRC最後の演奏曲"ドカドカうるさいR&Rバンド"。清志郎がいつもは「OK!チャボ」というのに、このライブでは「OK!加藤君」と言ってるのがおもしろかったです。ただ演奏自体は去年からですがリフをチャボがちゃんと弾けてないのが残念でした。 |
以上、89年を振り返りましたが、この年はアルバムリリースはなかったのですが 、ライブ自体は
未発表曲が多く、なかなか興味深いセットリストだったと思われます。ただ、この年の始めに
清志郎の活動に疑問を持った梅津氏が、脱退して丸10年続いてきたRCの布陣が崩れたり、
バンドの腰の重さに業を煮やした清志郎がタイマーズでアルバムを出したり、G2の脱退も決定
していたりと着実にRCの最後が近づいてきている年でもありました。
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