音源で振り返るKING OF LIVE

(第11回−1990年)

音源を聴いて過去のライブを振り返るコーナー(BY Naugty)

音源で振り返るKING OF LIVE 第10回は1989年のライブです。

この年は、デビュー20周年にあたる記念の年だったのですが、既にメンバー間で確認済だった
G2の脱退、そして予想外だった新井田氏の脱退により、バンド存続の危機に陥った年でした。
では振り返ってみましょう。

***横浜アリーナ (90/7/29)
トランジスタ・ラジオ/キモちE/ねむれないTonight/君が僕を知ってる/I LIKE YOU
あふれる熱い涙/ぼくの自転車のうしろに乗りなよ/スローバラード
ノイローゼ・ダンシング/自由/ドカドカうるさいR&Rバンド
(アンコール)上を向いて歩こう/雨あがりの夜空に

G2と新井田氏の脱退により危機的状況に陥ったRCでしたが、キーボードに厚見レイ、ドラムにはなんとギタリストの春日博文というラインナップでのメンバーチェンジとなりました。このライブは、新布陣での初ライブで'90 Super Jamと銘打たれたライブです。サポートメンバーもなしのシンプルな編成でのライブとなりました。まず、新メンバーによるサウンドの変化ですが、まずキーボードに関しては、G2がデジタルシンセ系のサウンドだったのに対して、厚見氏はピアノ、オルガン、ムーグの3音色がメインのシンプルなものとなりました。春日氏のドラムに関しては新井田氏がいた時に比べ、同じRCの曲を演奏しても、曲中に幾つかあったキメを必要最小限にして、グルーブを出すようにしているのが特徴です。ただ、後述しますが、何曲かは春日氏がリズムアレンジの変更をしたと思われるのですが、裏目に出てしまっている曲もあったりします。ライブの中身ですが、"トランジスタ・ラジオ"でスタート、この曲はホーンがけっこう良いアクセントになっていたのですがこのライブではサポートはなかったので、(アンコールで登場しますが)ちょっと物足りなく感じてしまいます。2曲目は"キモちE"、この曲で春日氏はアクセントを付けようとして、Bメロを少しゆったり気味のリズムに変えるんですが、これが全然よくありません。清志郎も歌いづらそうに聞こえるような気がします。気になる初MCは、4曲終わったところで、「10年ぶりのメンバーチェンジをしました、どうもありがとう」でした。そして、メンバー紹介をした後、「新井田君やG2に笑われないようにがんばるぜ、Yeah!」でこの部分のMCは締めました。この時点では未発表だった2曲を演奏した後に演奏されたのは、84年暮れの武道館以来の"ぼくの自転車のうしろに乗りなよ"84年は遊びで1コーラス演っただけだったので、フルコーラスでの演奏はフォーク時代以来と思われます。アレンジは、オフィシャルビデオ「ミラクル」で見ることができる同曲と同じですが、チャボのスライド・ギターと厚見氏のハモンドオルガンが別の魅力を引き出していて、なかなかの好アレンジだと思います。次に"スローバラード"とチャボコーナーが終わって、"自由"ですが、これもホーンがいない為、KJLCに近いシンプルなアレンジとなっていました。次の本編最後の"ドカドカうるさいR&Rバンド"は、新井田氏の頃の末期以上に、タメがなくなっているので、曲の良さが更になくなっていたのが残念です。アンコ−ルでは、スペシャルゲストとして、片山氏がSAXで参加するんですが、だったら最初から参加しても良いのでは?と思ってしまいました。ラストの"雨あがりの夜空に"では、MOJO CLUBの三宅氏もゲスト参加してライブは終了。 
*** 日比谷野外音楽堂 (90/9/2)
キモちE/ねむれないTonight/君が僕を知ってる/ガ・ガ・ガ・ガ・ガ/やさしさ/僕とあの娘
空がまた暗くなる/ラー・ラー・ラ・ラ・ラ/ぼくの自転車のうしろに乗りなよ/Oh!Baby
ぼくの好きな先生/2時間35分/エミちゃんおめでとう/シュー/あふれる熱い涙/I LIKE YOU
けむり/スローバラード/少女達へ/慕情/トランジスタ・ラジオ/DDはCCライダー/自由
ドカドカうるさいR&Rバンド
(アンコール) チャンスは今夜/上を向いて歩こう/いい事ばかりはありゃしない
雨あがりの夜空に/夜の散歩をしないかね

恒例の夏の野音ライブです。この年は、RCの20周年記念ビデオ「ミラクル」の撮影も兼ねて行われました。ライブの方は、20周年記念ということもあって、フォーク時代の曲も多数演奏されました。ほとんどが、ビデオに収録されたので、特筆することもないのですが、"やさしさ"の厚見氏の鍵盤は本当に良いです。おそらくG2からは出てこなかったアレンジかなと思われます。横浜アリーナでは、突っ込み気味だった春日氏のドラムも野音では安定したものとなっています。ただし、"キモちE"や"上を向いて歩こう"のリズムチェンジの違和感は相変わらずですが・・・。"エミちゃんおめでとう"では、リンコ氏がリードボーカルを取っています。これはロック化したRCでは初だったと思われます。オフィシャルビデオに、この曲が収録されなかったのは、非常に残念でした。ライブの最後は"夜の散歩をしないかね"。この曲でライブを終わらす方法は、94年のGlad All Overでもやっていますので、清志郎達も結構気に入ってるのかもしれません。

*** 日本武道館 (90/12/25)
よォーこそ/ロックン・ロール・ショウ/ダーリン・ミシン/白いXmas Baby/君を呼んだのに
やさしさ/Mr.TVプロデューサー/明日なき世界/I LIKE YOU/空がまた暗くなる/Hungry
いい事ばかりはありゃしない/エンジェル/冬の寒い夜/エミちゃんおめでとう/飲んだくれジョニィ
打破/Sweet Soul Music/トランジスタ・ラジオ/ブン・ブン・ブン/雨あがりの夜空に
(アンコール)楽/映画/チャンスは今夜/キモちE/君が僕を知ってる/自由
ドカドカうるさいR&Rバンド/夜の散歩をしないかね

10年目の単独年末武道館で、現時点でのRCラストライブです。ライブ初めの"よォーこそ〜ロックン・ロール・ショー"の曲の流れは、81年の初めての単独武道館と同じで、前途野音の項でも触れた94年のGlad All Overでも、この流れで演奏している辺り、かなり思い入れが強いものと思われます。このライブは野音と打って変わって「Baby A GO-GO」のプロモーションを兼ねてのツアーだった為、「Baby A GO-GO」の曲を中心としたセットリストとなっています。ただし、チャボのヴォーカル曲は、アルバム収録曲ではありませんでした。"飲んだくれジョニィ"は、マイナーブルース調にアレンジ。あまり明るくない、このライブ全体の雰囲気に妙にマッチしていました。"映画"はいつもは弾き語りっぽく歌うのですが、この時はバックにハネ気味のリズムが入ったり、ドゥワップ風のコーラスが入ったりして、
ちょっと違ったイメージになっていました。久々の"チャンスは今夜"は、普通に演奏していましたが、この辺は最初の武道館を意識しているのかなとも思いました。このメンバーでのライブもかなり本数を積んだだけのことがあって全体的には、よくまとまった演奏を聞かせるのですが、アンコールの"キモちE"ではテンポを早くし過ぎて、清志郎のヴォーカルが付いていけないといった場面もあったりしました。そして、最後の曲は、野音と同じく"夜の散歩をしないかね"。この曲をもってRCの20年の幕が閉じられたのでありました。
以上、90年を振り返りましたが、この年はRCの20周年という記念の年だったのですが、
メンバーチェンジなどもあって、ついにこの年をもって、RCは無期限活動休止という、ほぼ解散状態に
突入しました。2000年には30周年を迎えるにあたって、再結成の噂がたったりしているRCですが、
実際はどうなるのでしょうか。



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