音源で振り返るKING OF LIVE
(第6回−1985年)
音源を聴いて過去のライブを振り返るコーナー(BY Naugty)
源で振り返るKING OF LIVE 第6回は1985年のライブです。
この年は、事務所の独立もあったりしましたが、初の単独スタジアムライブを行ったりして何度目かの
ピークを迎えた年でもありました。
では、早速振り返ってみましょう。
****西武劇場 (85/4/1)
introduction/黒いカバン〜おー脳 (by泉谷しげる)
Sgt.Peppers Lonely Hearts Club Band/Shake/ロックン・ロール・ショウ/
ドカドカうるさいR&Rバンド/NEW YORK SNOW/Sweet Soul Music
-When Something Is Wrong With My Baby/私の東京(by金子マリ)/すべてはALRIGHT(YA
BABY)
春うらら/ロックン・ロール・ウィドウ(by三浦友和)/デトロイトポーカー (by泉谷しげる)
いい事ばかりはありゃしない/スローバラード/貴方のお嬢さんに/ひとつだけ
い・け・な・いルージュマジック/腰をふれ!/キモちE/雨あがりの夜空に
スーパーエイプリルフールのテーマ/よォーこそ
RCの事務所独立を記念してのライブです。
このライブは映画館だったため、チケットの入手はかなり困難を極めたようです。オープニングはこの日のゲストでもある泉谷がRCは来ない等の冗談をまじえながら数曲を披露、後年清志郎が"赤い原付"と改詩して演奏する"黒いカバン"も演奏しました。そして、RCの登場ですが、オープニング曲は意外なことにBeatlesの"Sgt〜"でした。RCは、よくライブでカバー曲をさわりだけ演奏するのですが、ちゃんとフルコーラス演奏したのは初めてではないでしょうか。次の曲もこれまたカバーでオーティスの"SHAKE"これまたフルコーラス演奏されています。この曲は後年のライブでも演奏されるので、よほどこの時の演奏に手応えを感じたのだと思われます。次の"ロックンロールショー"はレコードで聞くことが出来るフロアタムでリズムを刻むアレンジでなく、普通の8ビートとなっています。 |
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その後何曲か演奏した後、金子マリがゲストで出て、1曲メインで"私の東京"を歌うのですが、これが音頭物で、そこまでのライブの雰囲気をブチ壊しています。もう少し流れとかを考えた選曲にした方が良かったのではと思います。次には、発売寸前のシングルの両面を演奏したのですが、初演とは思えないほど安定した演奏をしています。そして、次のゲストが清志郎の旧友の三浦友和です。雰囲気が雰囲気なだけに、彼もキャラを変えて、「俺が三浦友和だ!ちゃんとキャビンも持っている(当時、彼はキャビンのCMに出演していた)」等の冗談をとばし、さらに「俺のカミさんは昔歌手だったんだぜ」といって、奥さんである山口百恵のカバー「ロックン・ロール・ウイドウ」を清志郎と共に歌いました。この曲の演奏は、かなり良くて、清志郎単独でも聞きたかったと思います。その後、泉谷の曲やおなじみのRCの曲、DANGERの曲を演奏した後、次に出てきたゲストは坂本龍一、矢野顕子夫妻でした。そこで演奏された曲は矢野顕子の名曲"ひとつだけ"この曲は82年の5月にもヘンタイよいこバンドとして演奏され、その時は清志郎一人がボーカルをとっていたのですが、今回は矢野とボーカルを分け合っていました。清志郎の歌うこの曲はかなり良いのですが、後年演奏されることはありませんでした。次は坂本がゲストなら、"この曲"ということで、"いけない〜"を演奏しました。次は"腰をふれ"で、中間に各人のソロを入れて、例によって、長く散漫な物になるのですが、矢野のソロは、曲に全然ふさわしくないクラシカルなフレーズを弾きまくっていて、これが全然合っていないのがおもしろいです。その後はいつも通りの曲で本編は終わり、アンコールとなります。"スーパーエ
イプリルフールのテーマ"は82年の5月にヘンタイよいこバンドとして演奏された"WE ARE ヘンタイ
よいこバンド"という曲の歌詞を変えただけの物です。そして、ラストは誰も予想しなかった"よォーこそ"です。通常オープニングにしか使えない、この曲をエンディングにもって来るにあたって、歌詞も当然過去形に変わっています。例えば「ではどうぞ最後まで、皆さんありがとう」等です。ただ、後年も同じ様にこの曲を最後に持ってくるパターンがあり、その時は「どうだい!ノッたかい!よォーこそー」という感じの過去形にしているのですが、この時はそこまでは変えていませんでした。 |
****横浜文化体育館 (85/6/5)
自由/ドカドカうるさいR&Rバンド/メドレー(Johnny Blue−DDはCCライダー−ぼくはタオル−
トラブル−あの夏のGo Go−ガ・ガ・ガ・ガ・ガ−おはようダーリン−ダーリン・ミシン−Johnny Blue)
不思議/失礼スルゼ/可愛いリズム/セルフ・ポートレート/NEW YORK SNOW/スローバラード
すべてはALRIGHT/春うらら/パラダイス/Sweet Soul Music-When Something Is Wrong
With
My Baby/腰をふれ!/つきあいたい/雨あがりの夜空に
(アンコール) 誰かがBedで眠ってる/君が僕を知ってる/キモちE
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5月から始まったツアーの中盤のライブです。「FEEL SO BAD」関連のツアーは前年8公演しか行わなかった為、その続きという位置づけになっています。選曲自体も昨年暮れの曲順が主体で、それにニューシングル「すべては〜」の両面といった具合です。この頃は新井田氏のリズムの弱さの点も考慮されたのかもしれませんが、DANGERのドラマー菊池隆がパーカッションで全面的に参加しています。ただ、全曲参加ということで、必要でない曲でも叩いているので、曲によっては
ブチ壊してしまっている物もあります。たとえば、"ドカドカ〜"ですが、この曲での菊池氏はカウベルを4分打ちしているのですが、これが木魚みたいに聞こえてしまって雰囲気も何もあったものじゃありません。せめてタンバリンくらいならまだしも
といった具合です。 |
基本的に前年暮れのツアーと同じ曲、同じアレンジで特筆する事もないのですが、この日は特別に金子マリがゲストで出て、例によって自分の曲(パラダイス)を
歌うのですが、これがまたライブの流れを壊す物となっています。もう少し出る所なりを考えてもらいたい物です。なお、最後の"キモちE"は1小節に"最高"が2回入るパターンです。(レコードなどで聞ける通常のパターンは1回) |
****ALRIGHT NOW 所沢西武球場 (85/8/11)
Sgt.Peppers Lonely Hearts Club Band/Shake/自由/Sweet Soul
Music
君が僕を知ってる/すべてはALRIGHT(YA BABY)/トランジスタ・ラジオ/つきあいたい
たとえばこんなラヴ・ソング/多摩蘭坂/ONE NITE BLUES/わかってもらえるさ
いい事ばかりはありゃしない/スローバラード/恐るべきジェネレーションの違い(Oh,Ya!)
SUMMER TOUR/上を向いて歩こう/腰をふれ!/雨あがりの夜空に
(アンコール) ねむれないTonight/ドカドカうるさいR&Rバンド/ステップ!
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初の(唯一の)単独スタジアムライブです。ここで、RCは何度目かのピークを迎えました。この日は開場してからも雨が降っていたのですが、開演寸前で奇跡的に晴れました。
そういう事等もあって、この時のライブはなかなかテンションの高い演奏を楽しむことができます。さて、初の単独スタジアム・ライブ、どのようなオープニングになるかとの
期待があったのですが、意外な事に4月の西武劇場と同じ、カバー2連発でした。こういうライブではとても映える"よォーこそ"辺りが来ると思ったのですが、これは意外。4曲目は"SWEET
SOUL MUSIC"なのですが、この時は珍しくメドレーがありませんでした。MCでは、スタート寸前で晴れたことをネタにして、大歓声を浴びていました。その後もおなじみの曲が続くのですが、"たとえばこんなラブ・ソング"はアレンジがスタジオに近いアレンジに戻ったのですが、ホーンがはずむ16ビートのフレーズを吹いているのと、パーカッションの入れかたにより、かなりトロピカルな雰囲気
になっています。 |
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次は久々の"多摩蘭坂"ですが、これがなかなかの名演です。サビの部分に入れたホーンのフレーズが、妙にノスタルジックな雰囲気を出しています。相変わらず、この手の曲での新井田氏は全然ダメですが、それを考えてもかなりの名演といえます。次のチャボコーナーでは、ソロアルバムでのハイライトでもある"ONE
NITE BLUES"です。この曲もなかなかのテンションで演奏されるんですが、パーカッションが余計なフレーズを入れてブチ壊しています。横浜の項でも書きましたが、全曲パーカションを入れるのは、良いとは思えません。特にこの曲のように"間"を聞かせる様な曲では、その"間"にパーカッションが入ってしまって、肝心の空気を聞かせることが出来てないと思います。次は本当に久しぶりの"わかってもらえるさ"ですが、この曲のアレンジは最初リズムとコードだけが鳴っていて、そこにレコードで聞けるおなじみのイントロのフレーズをチャボが弾くというアレンジになっています。その後はおなじみの曲ばかりですが、テンションはどれも高くてなかなかの名演ぞろいだと思われます。2回目のアンコールで最後の"ステップ"は、それまでのG2が16分フレーズを弾いているスピード感あふれるアレンジと違い、なんかぎくしゃくとしたアレンジとなっているのが残念です。そして、この曲のエンディングも、あっさりと終わってしまうので、ライブ自体も盛り上がって終わったとはいえない雰囲気になってしまいました。これだったら1回目のアンコールの"ドカドカ〜"で終わった方が良かったと思われます。 |
****日本武道館 (85/12/25)
SKY PILOT/Sweet Soul Music−Happy X'mas/トランジスタ・ラジオ/たとえばこんなラヴ・ソング
DRIVE/海辺のワインディング・ロード/横浜ベイ/プン・プン・プン/スローバラード/Bad Boy
ぼくとあの娘/山のふもとで犬と暮らしている/腰をふれ!/つきあいたい/自由/LONELY NIGHT
(アンコール) ファンからの贈りもの/ダーリン・ミシン/雨あがりの夜空に
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恒例のX'mas武道館コンサート、この年は81年以来の一日公演となりました。これ以降、解散まで武道館2日間公演というのはなくなってしまい、バンドの人気自体も下降線をたどっていくようです。さて、ライブですが、この日は12月からスタートした「HEART
ACE」のプロモーション・ツアーの7公演目にあたります。セットもがらりと変わり、「HEART ACE」の曲が中心となっています。会場の照明が落ちてのSEも今までの他のアーティストの曲を流すのではなく、G2作のオリジナル(WALTS
FOR TINY TIM)になりました。このSEが終わって、大歓声の中、SKY PILTが始まるオープニングは、RCのライブの中でも、なかなかの物だと思われます。2曲目は"Sweet
Soul Music"ですが、この日のメドレー曲はジョンレノンのHappy X'masです。War Is Overのコーラスはありませんが、なかなかの演奏です。その後、何曲か演奏した後、「HEART
ACE」の収録曲が次々と演奏されていきます。"DRIVE"ですが、この演奏はアルバムよりもビデオ「SPADE
ACE」で見られる1回目のサビの後にブレイクが入るアレンジとなっていて、これがなかなか良いアクセントになっています。 |
その後も何曲か演奏されていくのですが、"GONE GONE"は何故か演奏されませんでした。ツア−直前のKJLCのライブでは演奏されていたのですが、この曲こそホーンがあった方がよいのに不思議です。その後チャボコーナーになるのですが、何故かアルバム収録曲の"GRORY
DAY"を演らずに、これまたツアー前に行っていたソロツアーで演奏していたカバー曲"BAD BOY"を演奏しました。確かに、この曲の方がアップテンポでライブ向きだし、清志郎も途中から出てきて一緒にサビを歌うことが出来るのですが、あの手の曲は後年演るとは思えませんので、残念です。後述しますが、ダラダラと1曲を長く演奏するのであれば、チャボコーナーを2曲にして、演奏して欲しかったと思います。その後も「HEART
ACE」の曲は続きますが、"山のふもと〜"は今までになかったタイプのアレンジの曲だったので、なかなかライブでも良いアクセントになっています。ただ、その後"腰をふれ!"になるんですが、同じタイプの曲"プン・プン・プン"をすでに演奏しているので、これはちょっとくどいような気がします。その次は"つきあいたい"ですが、この曲は途中でブレイクをいれて、清志郎の
延々とした客いじりが続きます。ライブの後半でこれから盛り上がろうというときにこれは余分でした。実際この曲は10分以上も演奏しましたが、ほとんどがダラダラとした客いじりです。その後"自由"を演奏して早くも本編最後です。最後も「HEART
ACE」からの曲"LONELY NIGHT"ですが、久々のライブの最後にふさわしい決定版的な曲だと思います。この後は、この様な曲がRCでは出来なかったのが惜しまれます。アンコール恒例の昔の曲コーナーですが、この時は"ファンからの贈り物"でし
た。これは特にアレンジも変えて無くなかなかの好演でした。 |
以上、85年を振り返りましたが、この年は単独のスタジアムライブを成功するなど何度目かの
ピークがやってきましたが、動員でいうとこの年がピークで、以降はカバーズ騒動まで低迷に入って
いきます。ただ、そのカバーズの時でもスタジアムライブはありませんでしたので、これが最後の
大きなピークと思われます。
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