音源で振り返るKING OF LIVE

(第8回−1987年)

音源を聴いて過去のライブを振り返るコーナー(BY Naugty)

音源で振り返るKING OF LIVE 第8回は1987年のライブです。

この年は、清志郎の初のソロアルバム発売、そしてRC以外のバンドを率いてのツアーを行った
年です。ソロの影響がRCにあったのかどうか非常に興味深い年でした。
では、振り返ってみましょう。

*** 北海道厚生年金会館 (87/5/10)
よォーこそ/IN THE MIDNIGHT HOUR/ラプソディ/君が僕を知ってる/可愛いリズム
エリーゼのために/空が泣きだしたら/ありふれた出来事/俺は電気/GIBSON/多摩蘭坂
E-JAN/ブン・ブン・ブン/つきあいたい/ドカドカうるさいR&Rバンド/LONELY NIGHT
(アンコール) ロックン仁義/STAND BY ME/上を向いて歩こう/雨あがりの夜空に

清志郎初のソロツアー終了後、一月おいて始まった
ツアーの2日目です。ライブは3年ぶりにオープニングで使われた"よォーこそ"でスタートしました。このツアーの"よォーこそ"は、ややテンポ早めで、しかも清志郎の声も心持ちうわずっていて、やや暴走気味の演奏でした。これはツアー最後までそうでしたので、たまたまこの日だけではなかったようです。このツアーからパーカッションがいなくなり、5人+ホーンセクションの通常の編成に戻りました。ライブは、まだツアー2日目なんですが安定した演奏でした。2曲目からは、まだ「Tears Of A Clown」のプロモーションを引きずっているような形でアレンジも変えず、3曲演奏しています。その後、久しぶりの2曲をはさみ、何と翌年に発売されるアルバム「MARVY」からの曲を立て続けに演奏し始めました。既にアレンジも固まっているらしく、レコードとほぼ同じの演奏を繰り広げています。
チャボコーナーも2曲共新曲だったんですが、観客は立て続けに聴いたことのない曲を演奏されたのか、いまいち反応が良くなかったようです。次は、これまた久しぶりの"多摩蘭坂"だったんですが、この曲は、清志郎が低く押さえた感じで歌っていたのですが、これはイマイチの出来でした。これもこの日だけではなくツアー中の演奏は、すべてこうだったので、こういうアレンジだったんでしょうけど、ちょっと覇気がないように感じられました。その後本編は、清志郎のソロの曲、おなじみのレパートリーで終わりました。そして、アンコールなんですが、この日は驚く事に、2年後にTimersで発表することになる"ロックン仁義"を弾き語りで披露しました。まあ、RCでは絶対出来ない曲なので、遊びのつもりで弾き語ったんでしょうけど、既にMCで曲名も言っていたのには驚きました。その後、この曲は1度もRCのライブでは披露されてないので、この日のスペシャルだったようです。

***日比谷野外音楽堂 (87/8/22) 
組曲/STAND BY ME/上を向いて歩こう/ブン・ブン・ブン/キモちE/ぼくとあの娘/S.F
夢中にさせて/ありふれた出来事/Oh!Baby/君が僕を知ってる/俺は電気/映画/GIBSON
いい事ばかりはありゃしない/SHELTER OF LOVE/バカンス/トランジスタ・ラジオ
スローバラード/LONELY NIGHT/雨あがりの夜空に
(アンコール)甲州街道はもう秋なのさ/E-JAN/Don't Let Me Down/指輪をはめたい   

前年より恒例となった夏の野音ライブです。今回も前年と同じく4日間行われました(この年は9月にも1回、緊急スペシャルライブと称して行いましたが、これは別物と考えます)。この年の4日間は、曲順が全て違うのが目を引きます。オープニング曲は、初日が"ステップ!"2日目が"STAND BY ME"、そして、これから紹介する3日目が組曲と呼ばれる1コーラスの曲を歌詞とタイトルだけ変えて、何度も歌うという曲(ファンの間では
"カニ"のタイトルが有名かもしれません)、そして最終日が、"よォーこそ"と、もの凄くバラエティにとんだ選曲になっています。さて、この日は、3日目ですが、この日は意表をついたオープニングで組曲("カニ""昆虫採集""大蛇の背中に乗っかって""イカ")でした。非常にリラックスした雰囲気でライブは始まったのですが、
この様なライブはロック化したRCでは初めての事だと思います。おそらく、RC側も今回の夏の野音は、遊び的に楽しくやろうというコンセプトがあったのかもしれません。
ライブの本編は、ここでも「MARVY」収録予定の新曲や清志郎のソロ曲、久々の曲、定番の曲とバラエティにとんだ選曲で演奏されました。演奏もリラックスした雰囲気の中、なかなか良い演奏を繰り広げています。アンコールの1曲目は、前年の"ヒッピーに捧ぐ"と同じパターンのノスタルジック路線で"甲州街道はもう秋なのさ"。これまた雰囲気が出ていて良い演奏でした。ただ、敢えて言わしてもらうと、やはり真夏ではなく秋に聴きたいというのはありました。アンコール3曲目の"Don't Let Me Down"は、翌年発売になる所属レコード会社のビートルズカバー企画アルバムの関係での演奏だと思われます。ちなみに、アルバムでは清志郎とチャボの二人だけの演奏ですが、この野音ではバンドでの演奏でした。最後の曲は、久しぶりの"指輪をはめたい"でしたが、この曲の
新井田氏は全然ダメでした。サビにいくまでの過程で清志郎がタメを利かして、歌っているのに、ただ無機的にリムショットを8分で叩いていたり、突拍子もない、まるで曲に合っていないオカズを入れたりして、やる気があるのかないのかという演奏は非常に残念でした。

*** 日比谷野外音楽堂 (87/8/23)
よォーこそ/エネルギーOhエネルギー/キモちE/よそ者/S.F/夢中にさせて
ありふれた出来事/組曲/あの娘のレター/君が僕を知ってる/俺は電気/映画/GIBSON
いい事ばかりはありゃしない/SHELTER OF LOVE/トランジスタ・ラジオ
上を向いて歩こう/LONELY NIGHT/STAND BY ME/雨あがりの夜空に
(アンコール) 甲州街道はもう秋なのさ/スローバラード/E-JAN/Don't Let Me Down
指輪をはめたい/ドカドカうるさいR&Rバンド

4SUMMER NITESの4日目。この日は最終日で、しかも天気が雨だったこともあったのか、もの凄くハイテンションな演奏を繰り広げています。選曲自体は、この野音を挟んでの全国ツアーに近いものですが、とにかくテンションが全然違いました。各曲のアレンジ自体は"SHELTER OF LOVE"を除いては、変わらないのですが、前日のようなリラックスした雰囲気はあまりなく、演奏自体の締まりが違いました。その"SHELTER OF LOVE"ですが、ホーンのアレンジが、
変えてあって、レコードよりも更に緊張感を増すフレーズになっていて、このアレンジでのライブテイクを是非リリースして欲しかったです。ちなみにこの日の組曲は、"釣りに行く様ないい天気""ブヨ""空""夏の海水浴""ハヤ"でした。この日はゲストでサザンの桑田圭祐が本編とアンコールの2回登場して、いずれも洋楽のカバーを歌っていきました。なお、この日は本当にスペシャルだったらしく、"指輪をはめたい"で、ライブが一度終了して客電も点いたのですが、
再びRCが出てきて"ドカドカ〜"を演奏したというライブでもありました。この日が、87年のベストライブだったのは言うまでもありません。


*** 日本武道館 (87/12/25)
MIDNIGHT BLUE/Sweet Soul Music-White Christmas/DDはCCライダー/Oh Ya!/不思議
ボスしけてるぜ/DANCE/DIGITAL REVERB CHILD/ダーリン・ミシン/キモちE/年の瀬'87
遠い叫び/いい事ばかりはありゃしない/SHELTER OF LOVE/Johnny Blue
ベイビー!逃げるんだ。/LONELY NIGHT/雨あがりの夜空に
(アンコール) 風に吹かれて/Everyday Will Be Like A Holiday/NAUGHTY BOY/スローバラード
HONEY PIE/ドカドカうるさいR&Rバンド

7TH HEAVENと銘打たれた、恒例の年末武道館、この年は7年目にあたります。このライブは、この時点ではまだ未発表の"MIDNIGHT BLUE"でスタート。"Sweet Soul〜"のメドレーは久々の"White Chiristmas"でした。不思議はイントロのアレンジが変更されていて、G2のキーボードが刻むリフにドラムのリムショット、そして、サックスが絡む形になっています。曲の前半は、どちらかというと「FEEL SO BAD」収録のダブバージョンに近い演奏ですが、途中からはシングルテイクに近い演奏に変化するのが興味深いです。チャボコーナーは、まず"年の瀬'87"この曲は、もともと古井戸の曲でチャボが93年にも"年の瀬'93"というタイトルで再録していますが、全然別のアレンジに仕上がってます。この曲はファンクのりの曲で、レコード化されてないのが非常に残念です。次は「MARVY」収録予定の"遠い叫び"、この日のチャボコーナーの選曲は本当に良い選曲だったと思います。その後ライブは久々の"ベイビー〜"を挿んで本編終了。アンコールはチャボと二人で"風に吹かれて"歌詞が違っていますが、既にカバーズの原型ができていたようです。2曲目はこれまた洋楽カバーの"Everyday Will Be Like A Holiday"これも日本語でやっていますが、こちらは遊びでやってみましたという感じでした。

以上、87年を振り返りましたが、ライブでは、清志郎のソロツアーの影響は、ライブでソロの曲を
演奏した以外、影響はなかったようです。バンド自体は、パーカッションがいなくなった分シンプルな
サウンドに戻ったのですが、ドラムがシンプルなままなのが、気になった所です。
この年は、アルバムを出さなかったこともあり、未発表曲のオンパレードだったのですが、この時の
お決まりでなかった客の反応は、清志郎にとってもかなり興味深かったのではないかと思われます。



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