音源で振り返るKING OF LIVE

(第9回−1988年)

音源を聴いて過去のライブを振り返るコーナー(BY Naugty)

音源で振り返るKING OF LIVE 第9回は1988年のライブです。

この年は、2年ぶりのスタジオ録音アルバム「MARVY」をリリース、次いでリリースしようとした
「COVERS」が発売中止騒動になり(この辺の事はこのHPの以前の特集を参照してください)、
久々に脚光を浴びた年でした。では、振り返ってみましょう。

*** 渋谷公会堂 (88/5/3)
MIDNIGHT BLUE/HONEY PIE/DDはCCライダー/DANCE/DIGITAL REVERB CHILD
Oh,Ya!/クールな気分/いい事ばかりはありゃしない/GIBSON/CALL ME/NAUGHTY BOY
HEART OF GOLD/STREET INFORMATION/Johnny Blue/君が僕を知ってる/涙あふれて
バラバラ/BAKANCE/俺は電気/Sweet Soul Music-When A Man Loves A Woman
雨あがりの夜空に
(アンコール) サマータイム・ブルース/ラヴ・ミー・テンダー /SHELTER OF LOVE
ドカドカうるさいR&Rバンド

3月から始まった"TOURS MARVY 1988"の中盤の公演です。
この年は、サポートメンバーにいつものBLUE DAYS HORNSの他に金子マリがコーラスとして正式参加しており、クールな気分等では、清志郎とボーカルを分け合ったりもしています。
オープニングはチャボのリフからスタートする"MIDNIGHT BLUE"。イントロのリフで延々引っ張ったところで清志郎登場という曲は変わりましたが、いつものパターンのオープニングでライブはスタート。ニューアルバム「MARVY」からの曲+旧曲+発売前の「カバーズ」からの曲+金子マリの曲で構成されたライブでしたが、さすがにツアー中盤だけあって、演奏もこなれています。アレンジも特にこれといった変更もなくライブ自体は完成していました。ただ、途中の金子マリのソロコーナーは個人的には本当に不要だと思います。結局、これは88年は年末までずっとこのパターンなんですが、とにかくメンバーでない人間が2曲も歌い、その分清志郎のボーカル曲が削られるのは、本当に残念です。あと、清志郎の声と金子マリの声が全くあってなくて、コーラスとして機能してないのが非常に気になります。なお、最後の曲の"ドカドカ〜"ですが、チャボが暴走気味にイントロを弾いてテンポも早い演奏となっています。そして、この時期から、イントロのリフをちゃんと弾かないのが気になりました。

***日比谷野外音楽堂 (88/8/13) 
アイ・シャル・ビー・リリースト/言論の自由/自由/腰を振れ!/よそ者/CALL ME
ノイローゼ・ダンシング/セルフポートレート/ノスフェラトゥ/黒くぬれ!
シークレット・エージェント・マン/明日なき世界/サマータイム・ブルース/軽薄なジャーナリスト
心配させないで…/パラダイス/STREET INFORMATION/ラプソディ/トランジスタ・ラジオ
ヘルプ!/ラヴ・ミー・テンダー/SHELTER OF LOVE/俺は電気/君が僕を知ってる
Sweet Soul Music-When A Man Loves A Woman/雨あがりの夜空に
(アンコール) イマジン/MIDNIGHT BLUE/ドカドカうるさいR&Rバンド    

「COVERS」騒動で世間的にも注目のあったライブです。この時の模様は、収録曲が中途半端で収録時間も少なく、発売時期も遅かったアルバムとビデオ「コブラの悩み」で見たり、聞いたりできます。ビデオ・CDどちらかだけでも、もう少し早く全曲収録、もしくはそれに準ずる形態でリリースしていれば、更に世間的には、盛り上がったのに残念でした。
さて、ライブですが1曲目は、この騒動の怒りの歌詞を見事にメロディに乗せた「アイ・シャル・ビー・リリースト」でスタート。これは歌詞云々は抜きにして、なかなかの好カバーと個人的には思います。
この曲から頭3曲は、おそらくこの騒動を計算しての流れだったようで、良い流れだと思います。の後の3曲は、みんなに立ち上がれとアジる曲、自分たちがハジかれて浮いた存在になってい曲、もし何かあった場合はハジかれた自分達に声をかけてくれという曲、という一応の流れがあるのが興味深いです(そこまで計算してるかどうかは不明で、単なる自分の勘ぐり過ぎかもしれませんが・・・)。次の早くも登場のチャボコーナーは、やはり雰囲気に合わせたのか怒り系の2曲で、久々の曲達が聴けます。でもどうせなら、流れから"遠い叫び"辺りも歌って欲しかったです。そして、金子マリの流れと全然関係のない曲を挟んで(本当に浮いてます)、「COVERS」の曲達を演奏していきます。"サマータイムブルース"は騒動の中心の曲の一つなだけあって、客は盛り上がろうとするのですが、アレンジがエディコクランの原曲を更にベタにしたようなアレンジなので、客もイマイチ乗り切れないのが残念です。どうせだったらKJLC等でやった、The WHOのアレンジを元にしたハードなアレンジで演奏して欲しかったのですが、アルバムがああいうアレンジだったので、しょうがないのでしょうけど、この辺もちょっと残念です。次は新曲の"軽薄なジャーナリスト"と"心配させないで…"、これらは「コブラ〜」に収録されましたが、"軽薄〜"の方はマイナーブルース調で良い曲なのですが、単調なアレンジでブルージーさがあまり出ていないのが残念です。こういった曲はチャボの十八番のはずなので、もっとチャボのギターを全面に出して、ギターソロなども織り交ぜてアクセントも付けてくれれば、すごく良い曲になったのに残念です。次の"心配〜"は後にTimersで発表されることになる"LONG TIME AGO"に非常に曲調の似た曲。ひょっとしたら、この曲が発展して"LONG TIME AGO"になったのかもしれません。この曲自体は、いかにもさっと作りましたという感じの曲に思います。金子マリの2曲を挟んで、お馴染みの曲や新カバーの"ヘルプ!"を演奏した後、このライブのハイライトの"ラヴ・ミー・テンダー"さすがに盛り上がってました。その後は春のツアーに近い流れでライブ本編終了。アンコールの1曲目は"イマジン"これはなかなか感動的な演奏になると思ったのですが、最後の"僕らは薄着で〜"のコーラスを金子マリがソウルフルに歌おうとしていて、全てをブチ壊しています。この部分はあのふわっとした浮遊感のあるコーラスの上に、清志郎がシャウトするのが良い感じを出しているのに、バックで歌いまくっていて最悪でした。後は"Midnight〜""ドカドカ〜"と続いてライブは終了。なお、翌日はこの日の演奏曲の他に"あきれて物もいえない"が演奏されましたが、「コブラ〜」で」聴けるように、ただ流しているだけのイマイチの演奏でした。


*** 日本武道館 (88/12/25)
よォーこそ/ダーリン・ミシン/吉報/ダンスパーティ/心配させないで…/サマータイム・ブルース
軽薄なジャーナリスト/アイ・シャル・ビー・リリースト/Oh!Baby/体操しようよ/パラダイス
ノスフェラトゥ/楽しいクリスマス/ママ・プリーズ・カムバック/彼女の笑顔/空がまた暗くなる
LONG TIME AGO/君はLOVE ME TENDERを聴いたか?/ステップ!/上を向いて歩こう
雨あがりの夜空に
(アンコール) Puff/からすの赤ちゃん/シークレット・エージェント・マン/ヘルプ!/黒くぬれ!
スローバラード/NO NO NO(Rock'n Roll Showはもう終わりだ)
恒例の武道館コンサート。演奏曲はお馴染みの曲に「COVERS」、「コブラ〜」からの曲、そして未発表曲で構成されています。そして、なぜかMARVY」からの曲は、1曲も演奏されませんでした。演奏自体はこれといってないのですが、やはり未発表曲が気になります。"吉報"はチャボのボーカル曲ですが、後にもアルバムに収録されなかったのが分かるという程度の出来の曲です。個人的には好きなんですけど、この時期のチャボやRCのアルバムに収録するのは難しかったと思います。"楽しいクリスマス"は清志郎お得意のクリスマスソング、いつかこういった曲を集めて清志郎のクリスマスアルバムをリリースしてもらいたいものです。"ママ〜""彼女の笑顔"は何と4年後のソロアルバム「Memphis」に収録される曲です。アレンジはあまり変わっていません。
"彼女の笑顔"は名曲だし、チャボのギタースタイルにも合っているのに、RCのアルバムに収録されなかったのかが不思議です。次の"空が〜"が「Baby a Go Go」に収録されたのに残念です。"LONG TIME AGO"は結局Timersでリリースされる曲。この曲に関しては8/13のところでも触れたのですが、やはり同型の"心配させないで・・"があったからか、それともメッセージがストレートすぎて、メンバーに敬遠されたかのどちらかだと思われます。"Puff"は曲というよりもちょっと遊んでみました的なものです。最後の"Rock'n Roll〜"はこの時期はまだタイトルが"No No No"という名前でした。歌詞が「Baby a Go Go」と若干違ったりしています。

以上、88年を振り返りましたが、この年はアルバムを3枚もリリースするという、かつてない充実した
年となったのですが世間的にも盛り上がっている時期に、タイムリーにライブ盤を出さなかった
(出せなかった?)りして、結局一過性のブームとなってしまったのが残念な年でした。ただ、ライブ
自体は新曲が多かった為、お馴染みの曲の演奏も少なく、いままでのある意味でのマンネリが
少なくなった分、すごく充実した年だったと思われます。



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