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 最近、仕事がとてもとても忙しい。
 朝は9時15分から、夜は10時前後まで仕事をする日が続く。
 土日出勤や徹夜作業にならないだけまだマシなのかもしれないが、
 毎日憂鬱でしかたがない。
 
 そんなある日、無理が祟ったのか、体調を壊してしまった。
 風邪をひいたのか、少し熱っぽく、眼がやたら痛く、歩いていても
 フラフラする。しかし、咳や鼻水が出たり、喉が痛いということは
 ないので、本当に風邪なのかどうかはわからない。
 
 本当は1日ぐらい仕事を休んで、安静にしておきたいところだが、
 とにかく忙しいので休むわけにはいかない。休んでスケジュールが
 後々苦しくなってしまうことのほうが恐かったからだ。
 
 私は無理して会社に通った。しかし、作業が思い通りに進まない。
 タイプミスを連発したり、初歩的なミスや誤字気づかなかったり。
 「やっぱり休めば良かったかな…」と思った。この日は定時で帰り、
 翌日に備えて風邪薬を飲んで暖かい布団で早く寝ることにした。
 
 22時就寝。7時20分に起きたので、9時間半ほど寝たことになる。
 しかし、それだけ寝ても体調は優れない。フラフラして眼が痛む。
 それでもこの原因は寝過ぎにもあると言い聞かせ、薬を飲んでから
 会社へ行くことにした。
 
 電車内、日比谷線はいつも通り超満員。
 体調が悪いため、いつもより乗車率が上のよう感じてしんどい。
 「誰か席譲ってくれへんかなあ…。んなわけないか…」
 
 そんなことを思いながら人波に揉まれながら電車に揺られていると、
 今度は激しい腹痛が襲ってきた。職場の最寄り駅である東銀座まで
 行きたいのだが、ここはまだ南千住。とりあえず我慢して、次また
 波が来たときに、遅刻してもいいから駅に降りようと決めた。
 
 三ノ輪→入谷→上野→仲御徒町…。なんとか4駅クリア。
 そして電車が動き出した瞬間である。2度目の波が来た。
 と同時に、恐怖感もやって来た。身に覚えのあるこの感覚…。
 
 実は2年半ほど前、同じく地下鉄日比谷線で、急に腹痛が起こり、
 我慢していると呼吸が苦しくなり、耳が遠くなって視界が真っ白に
 なる体験をしたことがある。意識はもうろうとし、今にも倒れそう。
 それでも必死に立ち、駅に降りようとしたが、視界が戻って来ない。
 
 そのため扉の位置がまったくわからず、1駅乗り過ごしてしまった
 という経験がある。その時は秋葉原〜小伝馬町間で始まり、人形町
 で降りたときに治ったので、約3分もの間、立ったまま貧血状態を
 耐えていたと思われる。あの時は本当にこのまま死ぬのかと思った。
 
 今回、その感覚とまったく一緒だったのだ。ヤバイ…。
 あんなしんどい体験は二度としたくないので、視界が消える前に、
 次の秋葉原で降りて休憩しようと思った。仲御徒町〜秋葉原間なら
 短いので1分程度で着く。2年半前は約3分間も耐えたのだから、
 1分ぐらいならなんとか持つと言い聞かせながら乗っていた。
 
 その瞬間、意識を失った…。
 「痛!」
 目が覚めると、電車内の床の上に寝そべっていた。
 
 「なんでや!?」
 状況がなかなか把握できない。
 私のことを物珍しげに見ているのか、心配しているのかわからない
 人達の目が、だいぶ上の方にたくさんあった。
 
 「あ〜あ、このスーツ、クリーニング出さなアカンやん…」
 そんなことの方が先に頭の中を過ぎった。
 次に、どれくらい倒れていたのか、ここが何処なのかが気になり、
 窓の外を見た。
 
 するとなんと、電車は走っている最中で、秋葉原のホームに入ろう
 としているところだった。
 1分と満たない間に、まさかこんなことになるなんて…。
 
 私は何事もなかったかのように起き上がり、秋葉原で一旦降りた。
 「貧血かしら、そうしたほうが(一旦降りたほうが)いいわ」
 というおばちゃんの声が聞こえた。
 
 そうか、貧血で倒れてたんや…。
 やっと我に戻ったのか、状況が把握できるようになってきた。
 それにしても、まさか倒れるとは…。かなりショックを受けた。
 
 その後、彼女と話をしたり自分なりに分析した結果、体調を崩した
 一番の原因は風邪ではなく、過労ではないかということになった。
 そして、風邪だと思い込んで風邪薬を飲んだのも、余計フラフラに
 なってしまう逆効果となったのではないか、ということだ。
 
 働きすぎはイカン。残業をこの世から無くそうではありませんか!
 あ、でも残業代が…。
 
 
 
 ここで一句。
 
  貧血に レバニラ炒め 効きまっせ
 
                          (鉄分がええねんて)